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サロマのゴール、今年も絶対にたどり着いてみせる! (2013-4-1 22:33:12)
今日は4月1日。新年度のスタートです。
留萌での生活も丸2年が経過し、もしかして今年は異動になるかも・・・と思っていましたが、いまだに異動を命じる辞令が出る気配はなく、留萌生活も3年目に突入しました。
正直、昨年の暮れからいろいろドタバタしていましたから、もしも辞令が出ていたら収拾がつかなかったかもしれません。どうにか落ち着きを見せそうな時期には大転倒事件が起きてしまうし・・・。
それもこれも年度が替わったことで気分一新して、目標に向けて邁進したいと思います。ということで、あらためて決意表明でもしてみましょう。これはエイプリルフールの嘘じゃありませんからね。
ともかく今年は冬場の練習量が決定的に不足しています。もうこれだけでサロマに向けて黄信号が点りそうですが、昨年も練習量に関しては過去最低に近いような状態だったにもかかわらずサロマを完走しましたからね。このことは大いに自信となりました。それとともに、「練習不足で完走できませんでした」というのは言い訳に過ぎないのだと思うようになりました。
私たち市民ランナーの宿命として、走ることよりも優先しなければならない仕事を抱えているわけですから、いくら練習計画を立てたところでその通りに練習できるとは限らないわけです。また体にもいろいろとトラブルが出やすいお年頃になっていますから、せっかく時間の都合がついても体の都合がつかないことだってよくあるんですよ。
今までの私だったら、その段階で「今年は練習不足だなぁ・・・。これじゃあサロマは完走できないよなぁ・・・。」と、戦う前から白旗を掲げているような状態だったんですよ。でも結局それって、ダメだったときの言い訳の伏線なんですよね。さらに自分に対しておかしな暗示をかけてしまって、自分を萎縮させてしまうんですよね。
でもね、人間の能力ってすごいんですよ。自分が思っている以上のポテンシャルが、自分の中に詰まっているんですよ。私は今でも自分の昨年のサロマでの走りを思い出すと、鳥肌がたちますもん。
これまでとはペース配分を変えて、前半から思いっきり押さえて、10kmを70分前後のペースで走っていました。おかげで60kmまではほぼイーブンペースで走れました。50kmから60kmのラップは81分かかりましたが、これは54km過ぎにあるレストステーションでの滞在時間が10分ほどありましたので、走行ペースそのものは変わらず走れていました。
ところが60kmを過ぎたあたりから、体はまったく動かなくなります。自分でもはっきりとわかるくらいペースが落ちてしまいます。元気に走っているときは、「あとたった30数キロ」と思えるのに、「まだ30km以上もあるのか・・・」と絶望的な気持ちにもなってしまいました。3年連続でリタイアしていたときは、そうして自分の気持ちの弱さから自滅していきました。
だけど昨年は、それでも諦める気持ちはまったくありませんでした。ペースは落ちているけど、今年は絶対に完走できる。何も根拠はないのに、そう信じて走っていました。
ところが事態はそんなに甘くはないことを思い知らされます。70km関門にさしかかったとき、「関門閉鎖4分前」と叫ぶ大会役員の声が聞こえてきました。
「おいおい、そんな嘘を言って慌てさせちゃダメだよ」なんて思っていたのですが、時計を見て計算すると嘘ではありませんでした。70km関門の閉鎖時間は8時間45分です。でも時計はもう8時間41分を回っています。
そこはもう70km関門の目の前でしたから、70km関門の通過には問題ありません。でも次に控える80km関門の制限時間は、ちょうど10時間です。残り78分あまりしかありません。
このとき、60kmから70kmで要したタイムはなんと83分34秒。同じペースで走っていては80km関門でつかまってしまいます。
もはや失速状態になっている私。それまでの私だったら、この時点で気持ちが切れて諦めてしまったかもしれません。でも昨年の私は違いました。「絶対にたどり着いてみせる!」という強い気持ちを持っていたのです。諦めるという選択肢は、まったくありませんでした。
だけど気持ちだけでは体が動くようになりません。たまたま全力疾走と歩きを繰り返しながら、私を抜いてどんどん前に進んでいくサロマンブルーのランナーがいました。私もその走法を真似させてもらいました。キロ6分台で走り、キロ9分台で歩く。その繰り返しで80kmまでの10kmを進みました。
その結果、70kmから80kmのタイムは73分29秒。その前の10kmより、10分以上速いタイムでカバーしたのです。やればできるもんです。
90kmで力尽きて最後の10kmはほとんど歩いてしまいましたが、ここまでの貯金がものをいって12時間55分14秒で5年ぶり3度目の完走をしました。でも3回の完走の中で、もっとも苦しいレースでした。
昨年のサロマは、ただ単に完走したという以上に、いろいろなものを得たレースでした。なによりも、自分に自信を持つことができました。諦めさえしなければ自分で限界かと思ったところからでもまだ頑張れるポテンシャルがあるということを、実感できたレースでした。100kmという長丁場を乗り切るには、気持ちの強さが重要だということを思い知るレースでした。
その経験があるから、ここまで思うように練習できていないことを焦りはしません。まだまだ、これからじっくり走り込めば大丈夫です。しかも昨年の練習量でも完走できたのですから、焦って練習をしすぎないようにもしたいと思います。あちこちに慢性的な痛みを抱えている体でもありますから。
そして今年も、「絶対にたどり着いてみせる」というキーワードを忘れずに走るつもりです。そのためにも、毎日「君がいる@加賀谷はつみ」をヘビーローテーションします。
※月刊ランナーズ2012年9月号のサロマ特集に私の手記も載っています。お手元にある方は、ぜひ読んでみてください。
留萌での生活も丸2年が経過し、もしかして今年は異動になるかも・・・と思っていましたが、いまだに異動を命じる辞令が出る気配はなく、留萌生活も3年目に突入しました。
正直、昨年の暮れからいろいろドタバタしていましたから、もしも辞令が出ていたら収拾がつかなかったかもしれません。どうにか落ち着きを見せそうな時期には大転倒事件が起きてしまうし・・・。
それもこれも年度が替わったことで気分一新して、目標に向けて邁進したいと思います。ということで、あらためて決意表明でもしてみましょう。これはエイプリルフールの嘘じゃありませんからね。
ともかく今年は冬場の練習量が決定的に不足しています。もうこれだけでサロマに向けて黄信号が点りそうですが、昨年も練習量に関しては過去最低に近いような状態だったにもかかわらずサロマを完走しましたからね。このことは大いに自信となりました。それとともに、「練習不足で完走できませんでした」というのは言い訳に過ぎないのだと思うようになりました。
私たち市民ランナーの宿命として、走ることよりも優先しなければならない仕事を抱えているわけですから、いくら練習計画を立てたところでその通りに練習できるとは限らないわけです。また体にもいろいろとトラブルが出やすいお年頃になっていますから、せっかく時間の都合がついても体の都合がつかないことだってよくあるんですよ。
今までの私だったら、その段階で「今年は練習不足だなぁ・・・。これじゃあサロマは完走できないよなぁ・・・。」と、戦う前から白旗を掲げているような状態だったんですよ。でも結局それって、ダメだったときの言い訳の伏線なんですよね。さらに自分に対しておかしな暗示をかけてしまって、自分を萎縮させてしまうんですよね。
でもね、人間の能力ってすごいんですよ。自分が思っている以上のポテンシャルが、自分の中に詰まっているんですよ。私は今でも自分の昨年のサロマでの走りを思い出すと、鳥肌がたちますもん。
これまでとはペース配分を変えて、前半から思いっきり押さえて、10kmを70分前後のペースで走っていました。おかげで60kmまではほぼイーブンペースで走れました。50kmから60kmのラップは81分かかりましたが、これは54km過ぎにあるレストステーションでの滞在時間が10分ほどありましたので、走行ペースそのものは変わらず走れていました。
ところが60kmを過ぎたあたりから、体はまったく動かなくなります。自分でもはっきりとわかるくらいペースが落ちてしまいます。元気に走っているときは、「あとたった30数キロ」と思えるのに、「まだ30km以上もあるのか・・・」と絶望的な気持ちにもなってしまいました。3年連続でリタイアしていたときは、そうして自分の気持ちの弱さから自滅していきました。
だけど昨年は、それでも諦める気持ちはまったくありませんでした。ペースは落ちているけど、今年は絶対に完走できる。何も根拠はないのに、そう信じて走っていました。
ところが事態はそんなに甘くはないことを思い知らされます。70km関門にさしかかったとき、「関門閉鎖4分前」と叫ぶ大会役員の声が聞こえてきました。
「おいおい、そんな嘘を言って慌てさせちゃダメだよ」なんて思っていたのですが、時計を見て計算すると嘘ではありませんでした。70km関門の閉鎖時間は8時間45分です。でも時計はもう8時間41分を回っています。
そこはもう70km関門の目の前でしたから、70km関門の通過には問題ありません。でも次に控える80km関門の制限時間は、ちょうど10時間です。残り78分あまりしかありません。
このとき、60kmから70kmで要したタイムはなんと83分34秒。同じペースで走っていては80km関門でつかまってしまいます。
もはや失速状態になっている私。それまでの私だったら、この時点で気持ちが切れて諦めてしまったかもしれません。でも昨年の私は違いました。「絶対にたどり着いてみせる!」という強い気持ちを持っていたのです。諦めるという選択肢は、まったくありませんでした。
だけど気持ちだけでは体が動くようになりません。たまたま全力疾走と歩きを繰り返しながら、私を抜いてどんどん前に進んでいくサロマンブルーのランナーがいました。私もその走法を真似させてもらいました。キロ6分台で走り、キロ9分台で歩く。その繰り返しで80kmまでの10kmを進みました。
その結果、70kmから80kmのタイムは73分29秒。その前の10kmより、10分以上速いタイムでカバーしたのです。やればできるもんです。
90kmで力尽きて最後の10kmはほとんど歩いてしまいましたが、ここまでの貯金がものをいって12時間55分14秒で5年ぶり3度目の完走をしました。でも3回の完走の中で、もっとも苦しいレースでした。
昨年のサロマは、ただ単に完走したという以上に、いろいろなものを得たレースでした。なによりも、自分に自信を持つことができました。諦めさえしなければ自分で限界かと思ったところからでもまだ頑張れるポテンシャルがあるということを、実感できたレースでした。100kmという長丁場を乗り切るには、気持ちの強さが重要だということを思い知るレースでした。
その経験があるから、ここまで思うように練習できていないことを焦りはしません。まだまだ、これからじっくり走り込めば大丈夫です。しかも昨年の練習量でも完走できたのですから、焦って練習をしすぎないようにもしたいと思います。あちこちに慢性的な痛みを抱えている体でもありますから。
そして今年も、「絶対にたどり着いてみせる」というキーワードを忘れずに走るつもりです。そのためにも、毎日「君がいる@加賀谷はつみ」をヘビーローテーションします。
※月刊ランナーズ2012年9月号のサロマ特集に私の手記も載っています。お手元にある方は、ぜひ読んでみてください。
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