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  ホーム >> frunブログ集 >> 13年 時を隔てて また号泣〜第30回記念北海道マラソン完走記4

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link Road to SAROMAN BLUE Road to SAROMAN BLUE (2024-10-10 15:00:05)

feed 13年 時を隔てて また号泣〜第30回記念北海道マラソン完走記4 (2016-9-5 0:16:33)

(4)昨年よりもいい感じ

 号砲とともに参加ランナーは一斉に拍手をします。でも隊列はなかなか動き出しません。前のブロックから順に走りだし、私たちも少しずつ歩いて前進します。

 スタートラインが近づくにつれて、隊列の速度は徐々に増していきます。大通公園から駅前通りに入るころには徐々に走れるようになり、スタートラインを越えるころはそれなりのペースで走れるようになりました。スタートロスは2分41秒でした。

 とはいえ、マラソンとファンランを合わせて2万人のランナーが一斉にスタートしています。私は一昨年の4時間06分台という記録があるので今年はDブロックからのスタートでしたが、それでもコース幅いっぱいにランナーが広がり前が完全にふさがれた状態です。しばらくはそのままの状態が続きます。

 なにしろ急仕上げですから、今日は目標ペースも設定していません。どんなペースであろうとかまわないので、自分が一番走りやすいペースで走ろうと思っていました。

 昨年はスタート直後からフォームの乱れを感じました。バランスも悪く上に跳びはねるようなフォームになってしまい、それを修正できないままでした。そのため一生懸命に走ってもキロ6分を切れないという、自分としては非常に不本意なペースで走ることになってしまいました。たしかスタートして2キロくらいでリタイアを考え始めたはずです。

 でも今年は昨年と比べるとスムーズなフォームのように思えます。体も無理なく動いていますし、上に跳びはねているという感覚もありません。間違いなく昨年よりいいすべり出しです。

 そんな実感はあったものの、1キロのラップは6分19秒と昨年よりちょっと遅い入りでした。ただ昨年と違うのは、昨年は目一杯走っている感じがしたのに対し、今年は前が詰まっている感じがしているのに同じようなラップで走っています。

 その後も前が詰まって気持ちよく走れませんでした。スタート直後なのでランナーの密度はかなり大きくなっています。そんな密集の中をジグザグに走っていくランナーもいます。でもそれをやってしまうと危険ですし、無駄に体力や足を使ってしまいます。ここは無理なく前に行けるまで我慢です。

 2km以降のラップは6分12秒、6分05秒、6分06秒、6分02秒と、6分をちょっと超えるペースになっています。このペースを守っていけば4時間台の前半で走れます。ペースを上げようと焦る必要はありません。逆にペースダウンを極力抑えることを意識すべきでしょう。

 5キロのラップは30分44秒です。スタートロスを加えると33分25秒です。昨年より楽に走れて、しかも昨年よりいいラップです。すでにリタイアを考えながら走っていた昨年に対し、今年はまだまだ気持ちに余裕があります。大丈夫、間違いなく昨年以上の走りをしています。

 5キロを過ぎてしばらく行くと最初の給水所があります。スタート地点に流れていた情報では、スタート時点の気温は18度前後だったようです。北海道マラソンとしては気温が低く走りやすい条件です。でも日差しは強く、体感温度はそれ以上に思えます。やはり給水がポイントになりそうです。

 最初の方のテーブルにはランナーが殺到します。このあたりの給水テーブルは無視をして、少し先のテーブルを目指します。そこで紙コップを取り、水を口に含みます。そして余った水は首筋や全身にかけます。

 5キロ地点の手前まではずっと上り基調でしたが、ここからしばらくは下りに転じます。そのようなこともあってペースは上がってきました。6キロのラップは5分42秒にまで上がりました。

 ここで少し迷いました。このままのペースで行くか、それともペースを落としてキロ6分くらいにするか。でも私はすぐにこのままいくことに決めました。

 今日の私は自分でペースを決めてそれに合わせて走るというのは難しいでしょう。おそらくマラソンを最後までイーブンペースで走れるほどまで状態は回復してません。たった2か月の練習でそこまでできるほどマラソンは簡単ではありません。

 だから今日の私は最後までのレースプランを事前に決めることはできません。必ず後半失速します。そこからが勝負です。そこからが制限時間との戦いです。だからそこまでは気持ちよく自分のペースで走ることとします。そして来たるべきその時まで、貯金をたっぷりこさえておきます。

 5分35秒、5分51秒。5分台のラップを刻みながら8キロ地点を通過し、やがて創成トンネルに入りました。トンネルの出口ははるか彼方に見えますが、なかなか近づいてきません。それでも着実に足を前に運びます。昨年と違って足が前に出ているという実感があるのはとても嬉しいことです。

 トンネル内にある9キロ地点は5分40秒というラップで通過しました。この9キロ地点はその年によってとんでもない場所にあり、ラップタイムがぐちゃぐちゃになることもありました。でも今年はラップを見る限り信頼性がありそうです。

 やがてトンネルを出て、地上に出ます。日差しが強く降りかかり、トンネルに入る前よりも気温が上がったように感じました。

 まもなく10キロ地点を通過しました。タイムは1時間02分08秒です。この間の1キロは5分55秒でした。5キロのラップは28分43秒と、下りも手伝って前の5キロよりかなり上がりました。(つづく)


(1)最大のピンチ
(2)踏ん切りつかず
(3)自己暗示


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