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13年 時を隔てて また号泣〜第30回記念北海道マラソン完走記2 (2016-9-1 23:34:29)
(2)踏ん切りつかず
本番が近づくにつれ、自信はどんどん薄れていきました。逆に憂鬱な気持ちがどんどん増幅していきました。いつのまにか私はDNSの理由を探すようになりました。今にして思えば、もしも今回の札幌遠征の目的が北海道マラソンだけならば、宿の予約をキャンセルして遠征そのものを取りやめてしまったかもしれません。
でも今年も北海道マラソン終了後に加賀谷はつみライブが予定されていました。北海道マラソン終了後に加賀谷はつみライブを行うというのはここ4年で3回目です。ほぼ定例化してきており、年に1度の楽しみです。遠征をやめるわけにはいきません。北海道マラソン以外にも札幌に行く予定があったため、遠征自体を取りやめるという考えには至りませんでした。
でも北海道マラソンを走るかどうかは、出発直前まで踏ん切りがつきませんでした。そんな弱気が体にも表れます。北海道マラソンが近づくにつれて、右膝の痛みも増してきました。5〜6キロを走るには支障はありませんが、はたして42キロも走れるかというと「絶対ムリ」と叫んでいる声が私の頭の中で響いています。
そのようなこともあって、大会直前までDNS(出走取消)をずっと考えていました。走ることもやめることも決断できない状態がずっと続いていたのです。それは出発日になっても結論は出ず、スタートラインにつくかどうかは受付を済ませてから決めることに先送りをしました。
いつものように出発前日に用意した荷物を持って出発しました。遠征時は忘れ物の多い私。注意をしながら慎重に準備をしました。今年こそは忘れ物はないと思ったのですが……家を出て5分も歩くと折りたたみ傘を忘れたことに気がつきました。週間予報ではこの週末の天気は傘マークが並んでいたのです。2日くらい前から徐々によくなってきましたが、それでもまだ月曜日までは雨の心配は拭い去れませんでした。
しかし傘くらいならば、雨が降ってからコンビニに駆け込めばなんとかなります。現地で調達可能なものを忘れたくらいならば問題ありません。
昨年同様に8時30分のバスで札幌に向かいます。何も考えずに昨年と同じタイムスケジュールで行動すればいいだろうと思っていました。
ところがよく考えてみると、昨年は12時30分から大通西6丁目ステージで、「加賀谷はつみ北海道マラソン応援ライブ」があったためこのバスで行ったのでした。でも今年は前日の応援ライブはありません。このバスならば11時30分頃に札幌に到着します。ホテルのチェックインタイムは15時です。もう1本遅いバスでも今年は十分だった、ということに気がついたのは、バスに乗ってからでした。
バスは順調に進み、無事に札幌に到着しました。時計台前でバスを降りて地下街にもぐり、びっくりドンキーで昼食をとります。それから大通公園をぶらぶら歩いて受付会場の西7丁目に向かいます。受付会場でナンバーカードを受け取り、チップのチェックをしてもらい、SVOLMEのブースを覗いてみます。大会記念のリストバンドがあれば買いたいと思ったのですが、置いてあったリストバンドはブランド名が大きく入ったものだけで色も気に入りません。残念ながら断念しました。
それから6丁目会場に行ってTシャツを受け取ります。Tシャツはもう余っているしデザインもいまひとつ好きじゃないし、これも袋に入れたまま何かの機会に寄付できるようにしまっておきます。
それから各ブースを回ってみました。ケーキや餅を配布しているブースでは、並んで受け取りました。なにしろ時間はたっぷりありますので(笑)。
第一生命のブースでは写真撮影のサービスがありました。目標タイムを入れてくれるということですが、今年の私は完走できれば上出来です。ということで、4時間59分59秒と入れてもらいました。最終関門は41.6キロ地点の5時間05分ですが、やはり最低限サブ5(5時間切り)を目指したいと思ったのです。
13時からは6丁目のステージでトークショーがありました。スペシャルアンバサダーの有森裕子さんのほか、アンバサダーである加納由理さん、嶋原清子さん、原裕美子さん、野尻あずささんといった、北海道マラソンの歴代女子優勝者が揃う豪華メンバーによるトークショーです。こちらをたっぷり堪能しました。
トークショーが終わってから再びEXPOをぐるっと回り、それからホテルに向かいました。コンビニに寄って飲み物と夕食、朝食を買い込みます。巻寿司や稲荷寿司、麺類やバナナ、ゼリーなど、ともかくエネルギーとなりそうなものを買い込みます。
かつて制限時間が4時間だった頃の北海道マラソンは、給食はありませんでした。ですからレース中の栄養補給は自分でしなければなりませんでした。でも制限時間が延びてからは給食も提供されるようになりました。
ただし給食も給水も、後ろの方の選手には行き渡らないことがあります。そんなときのためにようかんを持参して……くるつもりだったのに忘れました。じゃあ何かコンビニで用意しておこうかとも思いましたが、今年は何も持たずに走ってみることにしました。
ホテルの部屋に入っても、なかなか踏ん切りがつきません。とりあえず4時間59分59秒で走るという完走宣言はしたものの、いつものような気持ちの盛り上がりはありません。こんな気持ちで走り出したとしても、42.195キロの長丁場を乗り切ることはできないでしょう。心と体がひとつになって前に進もうとしないことには、42.195キロはあまりにも長すぎます。5時間はあまりにも長すぎます。
夜になるまでそんな状態がずっと続きました。迷って迷って迷った挙句、「せっかくここまできたんだから、とりあえず走ってみるか」と思いました。ようやくウェア類の用意にかかりました。
ランシャツにナンバーカードをつけ、会場まで持っていく荷物を確認し、準備完了です。どうやらレースに関するものは補給食以外には忘れていないようです。
そう思ってベッドに入りました。(つづく)
(1)最大のピンチ
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