夕方、無事に帰宅して、2泊3日札幌遠征が終了しました。

　やっちまいました。マラソンでゴールをして、その場で号泣してしまったのは2度目のことです。

　1度目の時は2003年北海道マラソン、初出場初完走を果たしたときです。あの頃はまだまだマラソンの怖さを知らず、うまく大会に同化したおかげで信じられない力を発揮し、本人も驚く走りに感情のコントロールを失いました。

　あれから13年。今はマラソンの怖さを嫌というほど知っています。それだけに今年はスタートラインにつくことさえ恐怖でした。最後の最後まで逃げ出したいと思っていました。

　でもスタートして徐々に進んでいくと、ゴールしたい気持ちが強くなってきました。しかし練習不足の体は20キロ付近でもう限界を告げていました。

　そこからの気持ちはマラソンではありません。ウルトラマラソンでした。歩こうが何しようがかまわないから、ともかく少しでも早く前に進むこと。歩くのも早歩きで必死で足を出しました。

　ゴールのタイムは4時間53分02秒。北海道マラソンでのワーストタイムです。でも今の力を出しきった走りです。



　最悪のタイムでしたが最高の走りでした。

「よくやったぞ！俺！」

　そう言って誉めてやりたくなりました。その次の瞬間、私の目から涙が溢れ出ました。

　実は北大構内を走っているとき、今年で10年連続完走になるし、そろそろ北海道マラソンを卒業してもいいかなと思っていました。でも今は、もうちょっと走ってみようと思っています。


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