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練習でできないことは本番でできないのか? (2016-8-16 23:55:11)
テレビは連日リオオリンピックの話題で持ちきりです。今大会は今までのように「お家芸」と呼ばれる一部種目のみの活躍ではなく、さまざまな種目に活躍選手が現れてメダルを取っているのが特徴ですね。これも4年後の東京オリンピックに向けた強化の賜物でしょうか。
さてそんなテレビの中で気になる一言を耳にしました。それは、
「練習でできないことは本番でできない」
です。この言葉、頷ける面もあれば頷けない面もありまして……。
言わんとすることはよくわかります。すなわち練習で鍛えて磨き上げないと本番では好結果を出せないということです。そのことに関してはまったく同意します。練習で鍛え上げないことには自分の中にある力を発揮できません。そのことは間違いないと思います。
ただし練習でできないことは本番でできないかとなると……。少なくとも私は、本番での走りを練習ではできません。全盛期の頃はキロ5分半を切るペースでマラソン(42.195キロ)を走りきりましたが、練習ではそのペースで20キロも走れませんでした。10キロのベストタイムは43分台でしたが、練習で全力で走ってもキロ5分を切れるかどうかというタイムしか出せませんでした。私は本番の高揚感とアドレナリンの力を借りて練習ではできない結果を本番で出していました。
でも私の場合は自分の能力をすべて引き出すトレーニングをしていないため、逆に本番ではその部分を引き出せるということもわかっています。その点オリンピックに出場するようなトップアスリートは、練習でも自分の中にある能力をすべて引き出すようなトレーニングをしているのだからこそ、練習でできないことは本番でできないのだろうと思います。
だからその言葉に頷ける面というのは、自分の力をすべて発揮できるような厳しいトレーニングをしているトップアスリートにとってはそうかもしれないということです。一方で私のような甘いトレーニングしかしていないアスリートもどきにはこの言葉は当てはまらないのだろうと思います。
と一応の理解はしているのですが、そう言いながらも「この言葉に当てはまらないトップアスリートもいるんじゃね?」という思いもあるわけです。
子供のころから大相撲が好きでよく見ていたのですが、そこで覚えた言葉に「稽古場横綱(または大関)」というものがありました。これは稽古場ではめっぽう強くて横綱・大関にも引けを取らないのに、本場所になったらパッとしない力士のことを言ってました。その一方で稽古場ではコロコロと負けるのに本場所ではめっぽう強いという力士もいると聞きました。
強くなるには練習・稽古は必須ですが、稽古で強いから本場所でも強いとは必ずしもいえないんですね。これはトップアスリートの世界でも同じなのではないかと思うんですよ。
様々な競技で、「本番に強いタイプ」とか逆に「本番に弱いタイプの選手」と言われる選手がいますよね。このあたり、前者は練習でできないことでも本番でやってのけてしまう選手、ということではないでしょうか。
トップアスリートとはいえ人間です。いろんなタイプがあっておかしくありません。練習よりも本番向きの選手がいてもなんら不思議はないように思うのです。
ただし何度も言いますが、そういう選手だから練習をしないというわけじゃありません。むしろ練習の成果が体にしみ込んでいるからこそ、本番で練習以上のパフォーマンスを発揮できるのだろうと思っています。
練習はしょせん練習です。そこで結果を出すことが目的ではありません。目的はあくまでも本番で好結果を出すことです。そのためには練習でなにがなんでも結果を出そうという必要はないのだろうな、と思います。むろん、練習で結果を出すことで安心して本番に臨めるという選手ならば、練習でも結果を出すということが重要だと思いますが。
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「練習でできないことは本番でできない」
です。この言葉、頷ける面もあれば頷けない面もありまして……。
言わんとすることはよくわかります。すなわち練習で鍛えて磨き上げないと本番では好結果を出せないということです。そのことに関してはまったく同意します。練習で鍛え上げないことには自分の中にある力を発揮できません。そのことは間違いないと思います。
ただし練習でできないことは本番でできないかとなると……。少なくとも私は、本番での走りを練習ではできません。全盛期の頃はキロ5分半を切るペースでマラソン(42.195キロ)を走りきりましたが、練習ではそのペースで20キロも走れませんでした。10キロのベストタイムは43分台でしたが、練習で全力で走ってもキロ5分を切れるかどうかというタイムしか出せませんでした。私は本番の高揚感とアドレナリンの力を借りて練習ではできない結果を本番で出していました。
でも私の場合は自分の能力をすべて引き出すトレーニングをしていないため、逆に本番ではその部分を引き出せるということもわかっています。その点オリンピックに出場するようなトップアスリートは、練習でも自分の中にある能力をすべて引き出すようなトレーニングをしているのだからこそ、練習でできないことは本番でできないのだろうと思います。
だからその言葉に頷ける面というのは、自分の力をすべて発揮できるような厳しいトレーニングをしているトップアスリートにとってはそうかもしれないということです。一方で私のような甘いトレーニングしかしていないアスリートもどきにはこの言葉は当てはまらないのだろうと思います。
と一応の理解はしているのですが、そう言いながらも「この言葉に当てはまらないトップアスリートもいるんじゃね?」という思いもあるわけです。
子供のころから大相撲が好きでよく見ていたのですが、そこで覚えた言葉に「稽古場横綱(または大関)」というものがありました。これは稽古場ではめっぽう強くて横綱・大関にも引けを取らないのに、本場所になったらパッとしない力士のことを言ってました。その一方で稽古場ではコロコロと負けるのに本場所ではめっぽう強いという力士もいると聞きました。
強くなるには練習・稽古は必須ですが、稽古で強いから本場所でも強いとは必ずしもいえないんですね。これはトップアスリートの世界でも同じなのではないかと思うんですよ。
様々な競技で、「本番に強いタイプ」とか逆に「本番に弱いタイプの選手」と言われる選手がいますよね。このあたり、前者は練習でできないことでも本番でやってのけてしまう選手、ということではないでしょうか。
トップアスリートとはいえ人間です。いろんなタイプがあっておかしくありません。練習よりも本番向きの選手がいてもなんら不思議はないように思うのです。
ただし何度も言いますが、そういう選手だから練習をしないというわけじゃありません。むしろ練習の成果が体にしみ込んでいるからこそ、本番で練習以上のパフォーマンスを発揮できるのだろうと思っています。
練習はしょせん練習です。そこで結果を出すことが目的ではありません。目的はあくまでも本番で好結果を出すことです。そのためには練習でなにがなんでも結果を出そうという必要はないのだろうな、と思います。むろん、練習で結果を出すことで安心して本番に臨めるという選手ならば、練習でも結果を出すということが重要だと思いますが。
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