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feed 『ただの自転車屋』を観てきました (2016-8-6 0:24:52)
 劇団東京乾電池創立40周年記念『ただの自転車屋』の苫前公演を観てきました。

ただの自転車屋

 私は中学・高校と演劇部に入っていた演劇少年でした。高校卒業後の選択肢の一つとして、「東京に出て役者になろうか」と考えた時期もありました。

 そんなわけで観劇するのも好きでしたが、もうかれこれ20年、いや、30年以上、舞台を観る機会はありませんでした。

 ところがある日、苫前町のホームページを見ていると、8月4日に劇団東京乾電池の創立40周年記念公演が行われるという記事を目にしたのです。「これはぜひ観たい!」と思った私は、数日後に苫前町を通りかかったときにチケットを購入してしまいました。

 チケット料金は前売2,000円。下北沢の本多劇場で行なわれたときは前売4,500円だったようですから、こんな価格で観られるなんて幸せなことです。

 コンビニで弁当を買って会場の苫前町公民館に行きました。到着したのは開場40分前。まだ1組しかお客さんは来ていなかったようで、まずは車内で弁当を食べてしまいました。それから公民館内に行き並びます。全席自由ですから、できるだけいい席を確保して観たかったのです。食事とトイレを済ませている間に、列は20人くらいに増えていました。

のぼり

 開場と同時にホールに入ります。3〜400人ほどが入るホール内は、固定席の前にパイプ椅子も3列ほど用意されていました。でもみんなパイプ椅子にはなかなかいきません。私たちも最初は固定席の最前列に座りましたが、パイプ椅子が埋まらないようなのでそちらに移動しました。

 映画と違って舞台は最前列の方が観やすいことに間違いありません(首が痛くなりますが)。誰も座ろうとしていないのをいいことに、最前列中央のベスポジを確保しました。

 今回は東京乾電池の設立メンバーである柄本明、ベンガル、綾田俊樹の3人に加えて山地健仁の4人が出演しています。いずれも個性の強い名脇役タイプですが、どんな芝居になるのかと楽しみに観ていました。

 中身についてはネタバレになるので触れませんが、テレビとは違う芝居の醍醐味を久しぶりに堪能して来ました。

 まず演技そのものがテレビとは違います。テレビは目の前にお客さんはいませんが、舞台はいますからね。ですから舞台での演技はお客さんを意識してのものとなります。

 さらに舞台にはNGはありません。どんなに致命的な失敗をしてもやり直すことはできませんから。

 今回も様々な出来事がありました。明らかにセリフを忘れてるな、という場面や言い間違えて言いなおすような場面もありましたし、終盤では綾田俊樹さんが柄本明さんを呼ぶときに「伊丹さん」と自分の役名で呼んでしまいました。すぐにベンガルさんから「伊丹さんはアンタだよ」とアドリブでツッコミが入っていましたが。また壊れてしまった小道具を流れの中で綾田さんが一生懸命に直すという場面もありました。

 そんな躍動感溢れる生きた芝居を観せてもらいました。やっぱり芝居は面白いなあ。やりたくなってきちゃった。


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