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  ホーム >> frunブログ集 >> 【都民交響楽団 第121回定期演奏会を聴く】

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feed 【都民交響楽団 第121回定期演奏会を聴く】 (2016-3-22 6:46:08)

新響、シンフォニカ同様に、技量、そして音楽に対して非常に厳しく探求している都民響を聴いてきた。
もう5年ほど前から基本、アマオケはこの3つしか聴かないようにしている。

東京文化会館3Fの中央3列目で鑑賞。今回もほぼ満員の盛況。5F席まで埋まるというその聴衆動員力に感嘆。

ただ都民響ではこの数年、フライング拍手に泣かされてきた。先日の新響のフライング拍手はひどかったが、
あのようなひどい拍手が、もう何回も都民響では続いた。このような行為をしようとする人を瞬時に見つけ、
直前でそれを防ぐためには、もう必殺仕事人を雇うしかないかと思っていた。


今回、サントリーホール等で聞かれるようになった

「指揮者が腕を降ろすまでは・・」

というアナウンスが開演直前、そして後半のプログラム開始前と2回行われた。その甲斐があってか、
シベリウス5番のラストは余韻をもったかたちで、拍手が沸いた。
「春の祭典」は、あと1秒待って欲しかったところだが、それでもフライングではなかった。
そういう点では一安心だった。こういうアナウンスをしてもフライングする人はいるのだが。

都民響だが、ここは全席指定なわけで、開演の10分位前にホールに来て着席すれば十分なのだが、
開場の1時間前から既に指定席を手に並んでいる年配の方々が多く、驚いた。「開演」1時間前ではなく、
「開場」1時間前だ。私はこの時にホール受付にきてチケット引き替え券を持参し指定席券を確保し、
食事に向かったのだが、あの方々は正午過ぎからずっと並んでいたということだ。

そのあたりがよく理解出来ないのだ。指定券を持てば、近くの喫茶店等で少し休んでからでも
いいわけで別に1時間以上、そこに並ぶ必要はない。都民響を愛している方々が多いというのはわかった。
また今回は後半プロが「春の祭典」だ。
失礼ながらも、あまりクラシックを詳しく知っていないであろうご老人のグループを多数見かけたが、その中で

「ピエール・モントゥー(が指揮した春の祭典)のレコードを聴いてきた」

と話す老人の声が聞こえ、思わず二度見、三度見してしまった。勝手な先入観を恥じた。

しかしながら、私の右2つに着席したおばあさん2人は、開演から終演まで、ほぼずっと熟睡していた。
時に、いびきをかく時があり、軽く肩を叩いて注意しようと思ったが、注意しようとすると、いびきが止まる(^^;)。
結局、そのままにしておいた。「春の祭典」で熟睡とは凄い。
終演後、このお二人は拍手をして、満足げに帰り支度をしていた。


都民響演奏会に来たという、そのこと自体に満足したのかもしれない。これはいつだったか、確か都民響が
「ドン・ファン」とブルックナー9番の演奏会を行った時も、私の隣のご老人はずっと熟睡していた。

さて、肝心の演奏だが、指揮は今回も末廣誠氏。
「レンミンカイネン組曲」では、やはりイングリッシュホルン奏者の力量が問われるが、安定した吹奏で、
幻想な雰囲気をとても深く漂わせ、ホール全体の空気が非常に締まったように感じた。

残念なのは、曲が悲壮感に満ち、静かに終わる、その瞬間に大きなクシャミが出たことだ。
ここで物音を立ててはいけない!という最も重要なところでクシャミ。
今の時期、花粉症に悩む方も少なくないと思うが、せめてマスクをするとか、ハンカチを手に鑑賞するとかして
クシャミ音を極力落とす努力をしてほしかった。あの下品なクシャミには周辺の聴衆も眉をひそめたと思う。

次に同じくシベリウスの交響曲第5番。昨年はシベリウスイヤーでプロオケでも同曲に接したが、
アマオケによる演奏には初めて接した。

指揮者によっては楽章間で若干、時間を持つ場合もあるが、今回は殆ど休み無し。
単一楽章の曲であるという意識を強く表に出した演奏だった。特に第3部のホルンが鐘のように響き渡るところは、
私は同曲で最も好きなところだが、都民響ホルンパートの実力は今回も非常に高く、ステージというよりは
ホール天井から聞こえてくるような瞬間があった。

オケ全体の集中力も高く、ホール空間に花々が次々と咲き始めていくような、あるいは白鳥が舞っているかのような
雰囲気を感じると共に、その清澄な演奏に対し、つい先日、急逝したマラソン仲間のことが思い返され、
胸がギュッと締め付けられ、また目に涙が浮かんだ。最後の打音後の沈黙も良かった。響きが消えてからの拍手となった。

休憩後は「春の祭典」。アマオケによる同曲演奏に接するのは、数年前の三石・シンフォニカ以来だ。

今回、特にクラリネット、バスクラリネット、大太鼓の奏者の巧さが光った。
またクラに限らず木管楽器が弦に対して、時にそれを凌駕するほどの音量で演奏をして、非常に新鮮に感じることが出来た。
唯一残念なのは、第2部の冒頭の音程がやや不安定だったことだ。それ以外は非常に濃密な演奏だった。
つい力で押し切るような演奏になりがちだが、この前のシンフォニカ同様に、分析的な演奏で、好感を抱いた。

弦にいたっては、コンミスの好リード、ヴィオラでは「乙女の神秘的な踊り」も何かとてもほんのり甘い演奏で
興味深かった。曲終盤のホルン、トロンボーンの咆哮も見事であった。

曲の消化度を比較するに、先日の昭和音大の演奏より遙かに高く、また美演であった。

今回の演奏会、受付業務、開場前の整列等、演奏外の業務にもスタッフが何人もいてトラブルは
無かったように思える。知人の団員の息子さんも精力的に働いていた。

次回はマーラーの第3番とのこと。客層から考えて、トイレ問題が少し気にはなるが...。
楽しみだ。


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