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  ホーム >> frunブログ集 >> 階段を 走るマラソン 初体験〜第8回ナゴヤアドベンチャーマラソン完走記7

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feed 階段を 走るマラソン 初体験〜第8回ナゴヤアドベンチャーマラソン完走記7 (2015-11-6 22:06:43)

(7)ワーストタイム

コースマップ

 一息入れたら少しでも体力が回復して走れるようになるだろうと思って休みました。ところがコースに復帰しても体は思うように動きません。むしろ休む前より動きが悪くなっています。それに加えて強い向かい風です。私はついに足を止めてしまいました。

 これでマラソンは3レース連続で歩いてしまいました。でも今回は35キロまで走りました。過去の2レースよりは頑張りました。

 歩いていれば少しずつ回復してくるはずです。そうすれば走ることもできます。そうして走りと歩きを繰り返していけば、網走のタイムを上回ることも可能なはずです。

 ところが歩いても歩いても回復しません。焦って走ろうとしても走ることができません。体が完全に消耗しきっています。

 北海道マラソンやオホーツク網走マラソンは、体が限界に達するより先に心が折れました。そのため歩き始めた後でもときおり走りを交える体力が残っていました。

 しかし今回は限界まで走ってきました。歩かないという気持ちを強く持っていたおかげで35キロまでは走ってきました。そのため過去の2レースのような余力がありませんでした。

 35キロを過ぎてからは距離表示が見当たらないためどのくらいのペースまで落ちているのかわかりませんでした。そしてようやく現れた距離表示は「あと5キロ」です。残り距離表示に変わってしまいました。

 でももうラップタイムはどうでもいいです。ともすればリタイアの誘惑に負けそうな気持ちも出てきていますが、ここまできたら歩いていても制限時間内のゴールはできます。無理して走らなくてもいいからと自分を甘やかして歩き続けます。

 残り3キロくらいからはようやく走りも交えられるようになりました。しかし走っても歩くスピードと大きな違いはありません。時間はどうでもいいから、残る距離が少なくなっていくことだけが楽しみになります。

 残り2キロくらいからは時間も気になり始めました。35キロ地点では網走のタイムを上回るつもりでいましたが、その後の大失速のため網走のタイムも北海道マラソンのタイムも下回ることは確実です。それどころか5時間を超える可能性も出てきてしまいました。

 さすがに4時間台だけは死守したいと思い、なんとか走りも交えます。でもペースは上がりません。

 残り1キロをすぎて堤防を越えます。上り坂は歩いて下り坂は走るのですが、下りも足に衝撃が響くためペースを上げられません。その後はメイン会場の入り口まで歩き、ゴールゲートが見えてからゆっくり走り始めました。

 ゴールゲートの時計を見ると、どうにか5時間を切ることができそうです。私は安心してようやく笑顔も出てきました。

 どんなにタイムが悪くとも、ゴールをするときは両手を広げて笑顔でゴールします。そしてゴール後は回れ右をして深々と一礼をしました。

 4時間57分07秒。フル仮装をして走った東京マラソンを除くとワーストタイムです。苦しんで苦しんで苦しんだレースでした。

 ゴール後はすぐに荷物の受け取りに行きます。網走とは違って非常にスムーズな受け渡しでした。受付テーブルのすぐ後ろに荷物棚がありましたから、ほんの数秒で荷物が出てきました。受付テーブルと荷物の収容場所が離れていた網走と比べてその間の移動のロスタイムだけでも大きく違います。

 荷物の中から昼食の引換券を取り出し、昼食配布テントに行きました。やはりカレーライスよりけんちんうどんです。けんちんうどんと紙パックのお茶を受け取りました。

 芝生の上に腰をおろし、まず写真を撮ろうとスマホを取り出します。ところがなかなか起動をしません。出ているマークを見ると……バッテリー切れ?使っていないのに、なして?省電力モードに入れておいたのに、使っていないアプリを終了させるのを忘れていたのでしょうか。大誤算でした。

 そのようなわけで写真はありませんが、大変美味しくいただきました。

 食べ終えてから更衣テントで着替えをしました。体のダメージが大きいため普段の3倍くらいの時間をかけての着替えとなりました。

 着替えを終えて会場を後にします。本当は浅間町で地下鉄を降りて名古屋城まで行き写真くらい撮ってこようかと思っていたのですが、スマホのバッテリー切れのため写真は撮れません。ダメージが大きかったこともあり、まっすぐホテルに向かうことにしました。途中下車するつもりだったから1日乗車券を買っておいたのに……。

 痛む足を引きずりながら地下鉄の階段を上り下りしてホテルに向かいます。ホテルの近くのコンビニでエビスビールの500ml缶を2本買ってからホテルに入りました。

 ホテルではまずスマホを充電器に繋ぎ、それからおもむろにエビスビールをあけます。1本を胃袋に流し込んでからシャワーを浴びます。体中から噴き出している塩を洗い流し、さっぱりしました。

 それからベッドに横になり、ボーっとしながらテレビを見ます。名古屋での滞在時間は残り少なくなっていますが、まだまだ楽しみは残っています。(つづく)


(1)大都市のローカル大会
(2)観光と名古屋めし
(3)愛知県知事と名古屋市長
(4)給食のういろう
(5)階段、階段、また階段
(6)向かい風


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