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  ホーム >> frunブログ集 >> 折り返す 順位で息を 吹き返す〜第25回おろちゃんマラソン完走記3

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link Road to SAROMAN BLUE Road to SAROMAN BLUE (2024-10-10 15:00:05)

feed 折り返す 順位で息を 吹き返す〜第25回おろちゃんマラソン完走記3 (2015-10-15 22:49:44)

(3)ゴールの順位

 いままで前だけを見ながら走ってきました。ですから後続との差はわからないまま走っていました。

 これまでは入賞圏内ではないと思っていたからそれでよかったのです。ところがギリギリで入賞圏内にいて、なおかつ5位のランナーとは追いつくのが不可能な大差がついているとなると、気になるのは後続との差だけです。折り返すと、すれ違うランナーの中に同じカテゴリーのランナーを探しました。

 そうしたら、いるわいるわ……。途中で抜いたランナーも、5〜10秒くらい後ろについてきています。その直後にも何人かのランナーがいます。その中には毎回この大会で競り合っているYさんの姿もありました。

 過去の3回は往路でYさんが前にいて、復路で抜けたら3位、抜けなかったら4位という争いになっていました。ところが今年は往路で私が前に出ています。しかもちょうど狙い頃の差で走っています。ここは頑張って逃げなければなりません。

 折り返してからは緩やかな下りで追い風となります。私はそれに合わせてペースを上げました。折り返してすぐの給水所でコップをひとつ取り、水を口の中に流し込みます。コップはプラコップで、ゴミ箱も用意されていません。私はこれをつぶしてタイツに挟みました。

 前方10メートルくらいのところにカテゴリーの違うランナーが走っています。ひとまずこのランナーを目標に追いかけます。

 後続との差が非常に気にかかりますが、後ろを振り向くわけにはいきません。前だけを必死で追いかけます。

 徐々にこのランナーとの差が詰まってきて、やがて交わすことができました。こうして一人ずつ抜いていくくらいのペースで走れていれば、後続のランナーが私を捉まえるのは難しいことでしょう。

 さらに前のランナーを追いかけますが、今度はなかなか差が詰まってきません。復路に入ってからはスパートとまではいきませんが、自分を抑えることはやめて足を目一杯前に送っています。だからペースは上がっているはずと思っているのですが……。

 やがて後方の足音も大きくなってきます。さきほど抜いたランナーが再び私を捉えるべく追ってきているのだろうと思いましたが、さらに後ろのランナーが追い上げてきているのだとしたら大変です。でも後ろを振り向くわけにはいきません。自分のペースを守りながら走っていました。

 後ろのランナーは私をそのまま抜いていきました。さきほど抜いた別カテゴリーのランナーでした。安心すると同時に、こうして抜かれたということは同じカテゴリーのランナーもどんどん追ってきているのではないかと気になってしまいます。

 コースは大きく左にカーブしているところに差し掛かりました。このとき、我慢しきれずチラッと後ろを確認しました。カテゴリーまでは確認できませんが、20メートルほど後ろからランナーが追いかけてきます。まだ力を抜けません。前のランナーを必死に追いかけることで自分のペースを守ります。

 6キロコースの折り返し点を過ぎてまもなく給水所があります。残りは約3キロ。給水をとらずにこのままゴールを目指すことにします。ただこの前の給水所でとったプラカップを給水所のスタッフに渡して通過します。

 往路は抑えていたつもりなのに、復路に入っても思うようにペースが上がりません。昨年までは復路ではどんどん前のランナーを抜いていったのに、今年はついていくのが精一杯です。それでもさきほど抜き返されたランナーをもう一度抜きました。そしてまたさらに前を行くランナーを追いかけます。

 しかしいくら追っても追っても差は詰まりません。ただ後ろの足音も聞こえなくなってきました。迫ってきているランナーもいないようです。

 追いたいけど、追いたいけど、追いたいけど……前に行くのは気持ちだけ。なかなか足は進みません。ただ上に跳ばないこと、猫背にならないこと、足を前に伸ばすこと。それだけを意識しながら走ります。

 残り1キロを切り、右に曲がる交差点が見えてきました。あそこまで行けばコーナーを曲がるときに後続を確認できます。昨年まではそこからがラスト勝負。3位になった年は2度ともそこで前のランナーを捉え、全力でラストスパートをしました。でも今年は、後ろに迫っているランナーがいなければそんな無理をする必要がありません。そのことを期待しながら走っていました。

 前からはすでにゴールしたのであろう猫ひろしさんがコースを逆走しながら応援してくれます。ハイタッチをしてすれ違いました。

 前のランナーとの差も徐々に詰まってきました。これなら迫られてはいないのではないか。そんなことを期待しながらコーナーを右に曲がり、顔を右に向けます。

 さきほど抜いたランナーとの差も開いていました。その後ろのランナーとはかなり離れています。これなら大丈夫でしょう。ペースを上げる必要はなさそうです。

 前のランナーはスパートを開始したようで、どんどん離れていきます。でも私はもう無理に勝負を挑まず、最後の交差点を左に回りました。

 ここでもう一度後続との差を確かめて安心します。そしてやっと笑顔になってゴールに飛び込みました。

 振り向いてコースに一礼し、スマホを出してアプリを止めようとします。すると……スタート時にたしかに起動したつもりだったのに、動いていないじゃありませんか!ラップは記録されていると思い、油断していました。まったくすべてが平穏無事に終わるということがありませんね……。

 体育館内に戻り、まず更衣室に行きます。シャワーで汗を流し着替えをして、体育館で結果発表を待ちます。多分6位と思いますが、もしも1人でも見落としていたら入賞を逃してしまいますから、ドキドキしながら待っていました。

 やがて貼り出された速報を見ると……49分25秒16で6位です。5位とは3分09秒もの差がついていましたが、7位とも1分54秒の差がついていました。あそこまで頑張って逃げなくてもよかったようです。

 その後、猫ひろしさんと記念写真を撮り、

ニャー

 賞状とメダルを受け取り、

賞状とメダル

 帰路につきました。

 タイムは昨年までより大幅に悪くなり、ギリギリの入賞でしたが、スタート前に50分切りと立てた目標はどうにかクリアしました。実際、今の自分としては力を出し切る走りができたと思います。この調子を年内に残っている2レースにうまく生かしていきたいと思います。(おわり)


(1)目標下方修正
(2)往路の順位


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