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【ザ・シンフォニカ 第58回定期演奏会を聴く】 (2015-7-23 7:10:26)
2015.07.20 すみだトリフォニーホール 午後2時開演
シベリウス 交響曲第1番
ニールセン 交響曲第4番「不滅」
指揮:キンボー・イシイ(ドイツ.マグデブルグ劇場音楽監督)
コンサートミストレス:金坂亜希
ボストン交響楽団、ニューヨークフィルの定期演奏会を始め、欧米各地のオーケストラ、歌劇場を振っているキンボー・イシイ氏が
久々にシンフォニカに客演です。
全席自由なわけで、少し早めに並ぼうと、12:50にはトリフォニーホール前に到着(開場は13:30予定)。殆ど最前列です。
既にシンフォニカの会場係(兼演奏メンバー)がホール前に何人もいて、「お暑いところ、お越しいただきありがとうございます。」
と丁寧にご挨拶。置きチケットの方への誘導も敏速。なんらイライラ感無し!
13:10頃にはかなりの列。トリフォニーのスタッフも何人か来て、状況確認。「早めに開場いたします!」のアナウンスで客席へ。
今回は1F中央で鑑賞。
1曲目はシベリウスの交響曲第1番。Cbの畑農さんはプログラム解説にて、この部分を「静かな湖の表面をかすかに吹く風」の
ようにイメージしていると書いていました。
この畑農さんの解説ですが、主題、リズムの説明以外のイメージも、とてもわかりやすく書かれていて、なおかつ文末に
「イメージはあくまで個人的なもので、どのような光景を思い浮かべながら聴くか、純粋に音楽とし捉えるかは、言うまでもなく、お聞きになる皆さまの自由です。」
と書かれていて、これはなかなか!!と思いました。たまに、プログラム解説で、自分のイメージこそ正しい!!と書いている文章を
見かけ、なんだかなぁ..と思うときがありますから。
冒頭のクラリネット奏者はどういう想いで吹いたのか?また指揮者はどういうイメージで指揮したのか等は一切不明ですが、
私はそもそも、クラリネットに約30小節のソロを吹かせて始まるという、このシベリウスの斬新な?手法は何が要因だったのか?
そこにも興味があります。
クラリネット奏者は、切なくまた陰鬱な表現を醸し出して吹いていているように私には感じ、またそれがホール内を更に緊張を与え、
その後、一気に現れる2ndVnの激しい刻みをうまく演出しているように思えました。弦が奏でる主題が、金管に受け継がれ、
ステージ右のTpが高らかに吹き、今度はそれに呼応してステージ左のHnが強く叫ぶあたりは、ステレオ効果も抜群で、
もうこの部分あたりで、身震いしてしまうような演奏になりました。
そして弦楽器群は今回もお見事で、マーラー9番の時を思わせるような重厚さを感じました。
思うに新響、都民響、東京アマデウス等のメンバーは、各人の楽器技量が高いのは前々から知っていますが、それと共に、
耳がかなり鍛えられているように思えます。まぁ、当たり前の話ですが、今回の公演に接し、その「耳」のレヴェルが
私の予想以上の域にあるように思えました。自分の楽器の音程等は当然ながら、オケ全体を聴く耳の力が強い。感服しながらの拝聴。
4楽章の最後のTimp.の連打は2人で叩いてました。あとはフライングブラヴォーが出ないことを祈ります。ピチカートで終わるも、
まだ指揮者は弧を描いているような指揮。沈黙。
手を下ろすや、1Fないし2F左後方から拍手。もう数秒待って欲しかったですが、それが残念。でもフライングじゃないから、
まぁいいかなと。
次のニールセンでは第3部後半の全弦楽器の激しい部分が圧巻で、きっと仕事を終えてから、毎晩、必死にさらったであろう団員達の
姿を想像しながら鑑賞しました。
後半は原則、某ヴィオラ奏者をずっと熱い視線で観ていました。
第4部のティンパニ2台の炸裂は、聴き応え十分でしたが、熱く叩きまくる!のではなく細かな一音一音を大切にしている印象が
とても強く、それが大きな感動を私に与えてくれました。
ティンパニ奏者が上手いとオケも締まりますね。
演奏後、最初の拍手も先ほどと同じく、1Fないし2F左後方から。きっと同じ人でしょう。
コンミスの金坂さんは、気品あって、今回のソロも難無くクリアー。あの「英雄の生涯」でのソロは、私のアマチュア音楽家の認識を
大きく変えさせてくれた「事件」でした。一度、私の彼女への想いを直にお伝えしたい位です。
シンフォニカはコンマス(コンミス)、3人体制というのも層の厚さを感じます。
それとチェロのソロも見事でした。本当にアマチュアなのか?と思う方が、このオケには何人もいます。
皆さん、社会人なわけで、練習時間だって限られている。それでいて、この高水準を保っているわけで、その秘訣は何なのか?
ほぼ私と同世代の方によるオーケストラです。
今回の公演でも感じましたが、こういう演奏を聴くと、いかに自分は怠惰な日を過ごしているのか..と情けなくなってしまいます。
シンフォニカ、第59回(オペラシティ)、第60回(サントリー)の指揮は三石精一氏が振るようです。今後も楽しみにしています。
アンケートには「トゥランガリーラ」を書いておきました。今回、活躍したティンパニないですけど..。
いつもながら長くなりました。
シベリウス 交響曲第1番
ニールセン 交響曲第4番「不滅」
指揮:キンボー・イシイ(ドイツ.マグデブルグ劇場音楽監督)
コンサートミストレス:金坂亜希
ボストン交響楽団、ニューヨークフィルの定期演奏会を始め、欧米各地のオーケストラ、歌劇場を振っているキンボー・イシイ氏が
久々にシンフォニカに客演です。
全席自由なわけで、少し早めに並ぼうと、12:50にはトリフォニーホール前に到着(開場は13:30予定)。殆ど最前列です。
既にシンフォニカの会場係(兼演奏メンバー)がホール前に何人もいて、「お暑いところ、お越しいただきありがとうございます。」
と丁寧にご挨拶。置きチケットの方への誘導も敏速。なんらイライラ感無し!
13:10頃にはかなりの列。トリフォニーのスタッフも何人か来て、状況確認。「早めに開場いたします!」のアナウンスで客席へ。
今回は1F中央で鑑賞。
1曲目はシベリウスの交響曲第1番。Cbの畑農さんはプログラム解説にて、この部分を「静かな湖の表面をかすかに吹く風」の
ようにイメージしていると書いていました。
この畑農さんの解説ですが、主題、リズムの説明以外のイメージも、とてもわかりやすく書かれていて、なおかつ文末に
「イメージはあくまで個人的なもので、どのような光景を思い浮かべながら聴くか、純粋に音楽とし捉えるかは、言うまでもなく、お聞きになる皆さまの自由です。」
と書かれていて、これはなかなか!!と思いました。たまに、プログラム解説で、自分のイメージこそ正しい!!と書いている文章を
見かけ、なんだかなぁ..と思うときがありますから。
冒頭のクラリネット奏者はどういう想いで吹いたのか?また指揮者はどういうイメージで指揮したのか等は一切不明ですが、
私はそもそも、クラリネットに約30小節のソロを吹かせて始まるという、このシベリウスの斬新な?手法は何が要因だったのか?
そこにも興味があります。
クラリネット奏者は、切なくまた陰鬱な表現を醸し出して吹いていているように私には感じ、またそれがホール内を更に緊張を与え、
その後、一気に現れる2ndVnの激しい刻みをうまく演出しているように思えました。弦が奏でる主題が、金管に受け継がれ、
ステージ右のTpが高らかに吹き、今度はそれに呼応してステージ左のHnが強く叫ぶあたりは、ステレオ効果も抜群で、
もうこの部分あたりで、身震いしてしまうような演奏になりました。
そして弦楽器群は今回もお見事で、マーラー9番の時を思わせるような重厚さを感じました。
思うに新響、都民響、東京アマデウス等のメンバーは、各人の楽器技量が高いのは前々から知っていますが、それと共に、
耳がかなり鍛えられているように思えます。まぁ、当たり前の話ですが、今回の公演に接し、その「耳」のレヴェルが
私の予想以上の域にあるように思えました。自分の楽器の音程等は当然ながら、オケ全体を聴く耳の力が強い。感服しながらの拝聴。
4楽章の最後のTimp.の連打は2人で叩いてました。あとはフライングブラヴォーが出ないことを祈ります。ピチカートで終わるも、
まだ指揮者は弧を描いているような指揮。沈黙。
手を下ろすや、1Fないし2F左後方から拍手。もう数秒待って欲しかったですが、それが残念。でもフライングじゃないから、
まぁいいかなと。
次のニールセンでは第3部後半の全弦楽器の激しい部分が圧巻で、きっと仕事を終えてから、毎晩、必死にさらったであろう団員達の
姿を想像しながら鑑賞しました。
後半は原則、某ヴィオラ奏者をずっと熱い視線で観ていました。
第4部のティンパニ2台の炸裂は、聴き応え十分でしたが、熱く叩きまくる!のではなく細かな一音一音を大切にしている印象が
とても強く、それが大きな感動を私に与えてくれました。
ティンパニ奏者が上手いとオケも締まりますね。
演奏後、最初の拍手も先ほどと同じく、1Fないし2F左後方から。きっと同じ人でしょう。
コンミスの金坂さんは、気品あって、今回のソロも難無くクリアー。あの「英雄の生涯」でのソロは、私のアマチュア音楽家の認識を
大きく変えさせてくれた「事件」でした。一度、私の彼女への想いを直にお伝えしたい位です。
シンフォニカはコンマス(コンミス)、3人体制というのも層の厚さを感じます。
それとチェロのソロも見事でした。本当にアマチュアなのか?と思う方が、このオケには何人もいます。
皆さん、社会人なわけで、練習時間だって限られている。それでいて、この高水準を保っているわけで、その秘訣は何なのか?
ほぼ私と同世代の方によるオーケストラです。
今回の公演でも感じましたが、こういう演奏を聴くと、いかに自分は怠惰な日を過ごしているのか..と情けなくなってしまいます。
シンフォニカ、第59回(オペラシティ)、第60回(サントリー)の指揮は三石精一氏が振るようです。今後も楽しみにしています。
アンケートには「トゥランガリーラ」を書いておきました。今回、活躍したティンパニないですけど..。
いつもながら長くなりました。
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