メインメニュー
frunデータベース
サイト情報
サイト運営者
ユーザ登録数:1009名
  ホーム >> frunブログ集 >> 全力を 出した証の 大失速〜第15回利尻島一周悠遊覧人G完走記8

frunブログ集

  メイン  |  簡易ヘッドライン  

link Road to SAROMAN BLUE Road to SAROMAN BLUE (2024-10-10 15:00:05)

feed 全力を 出した証の 大失速〜第15回利尻島一周悠遊覧人G完走記8 (2015-6-18 22:31:01)

(8)ゴールは全力疾走で

 これまでは上りで歩いていました。でも気持ちの上では走っている中での歩きです。ですから精一杯の早歩きをしていました。

 でも今度は違います。走れなくなっての歩きです。ですから早歩きもできません。

 でもすでに49km地点を過ぎ、おそらく50kmくらいの地点です。残りは5kmあまり。ここまでたっぷり貯金を作っていますので、残りを歩ききれば8時間を切ることは間違いありません。私はそう気を取り直して歩き続けました。

 最終の第12チェックポイントは52.4km地点です。第11チェックポイントからは4.5kmです。走っていればすぐにたどり着ける距離ですが、歩くとなかなか近づきません。しかも少し走りを交えようと思って走り出しても、足も体も走ることを拒否してしまいます。1歩も走ることはできなくなりました。

 1月から5月までの通算走行距離が250km。1日の最高走行距離が12km。こんな状態で55kmのレースに臨むのは無謀のきわみと思いました。だから15km以降はほとんど歩くという前提でレースプランをたてました。

 ところが実際にふたを開けてみると50km付近まで走ることができたのです。これは今の自分の状態を考えると、力をすべて出し尽くしたといっても過言ではないでしょう。ここで力尽きて大失速をするのもやむをえないのかもしれません。いやむしろ、大失速したことこそ、ここまで今の力をすべて出しつくした証なのかもしれません。そう思えば、最後の5kmくらいゆっくり歩いてもいいでしょう。

 ようやく第12チェックポイントに着いたときは半ば意識も飛びかかっていました。時計を見て残り時間を計算しながら何かを考えていたような気がしますが、何を考えていたかは定かではありません。

 最後のチェックポイントを終えてコースに戻ります。ためしに走ってみますが、やはり足が痛くて続きません。仕方なく歩き続けます。

 旅館雪国の前では数名の方が応援をしてくれていました。私はお礼を言いながら歩いて通過します。すると左手に長寿の泉水が現れます。今まで一度も立ち寄ったことがありませんが、今日は立ち寄るチャンスです。コースから入って立ち寄ってのどを潤しました。

 コースに戻るとき、私の後ろから泉水にやってきた女性がいました。終盤になって前後を走っている女性です。すれ違って私はコースに戻りました。

 引き続きゴールを目指して歩いていると、その女性が追いついてきて「Ogamanさんですか?」と声をかけられました。なんでも昨年から走り出してまだ5kmと10kmしか走っていないけど、このブログを読んでどうしても利尻を走りたくなってエントリーしたとか。私は思わず走り出して、しばらく併走をしながら話しました。

 「ペシ岬が見えてからがつらいって書いていましたけど本当ですね」

 と言われて、自分でそう書いていながら自分がそのことをいつも忘れてしまうことを大いに反省しました。今日だってペシ岬が見えたところで気を抜かなければ・・・。

 私が併走できたのはごくわずかな区間でしたが、彼女はそのまま最後までしっかり走りきったようです。

 再び一人旅となって歩き続けた私ですが、彼女とちょっと話しながら走ったことで気持ちはまたスッキリとしていました。朦朧としかかっていた意識もはっきりして、元気にゴールを目指します。

 鴛泊の市街地にかかる前に55kmの看板があります。ここからゴールまで1.4kmです。市街地に向かって上り坂があり、市街地の中もアップダウンがあります。ここが最後の難所です。

ゴールまであとわずか

 鴛泊の市街地で応援してくれる皆さんにお礼を言いながら歩きます。走る姿を見せられないのは申し訳ありませんが、ここまで全力を尽くした証の大失速です。

 最後に左折をしてゴール地点のりぷらに向かいます。ここもまた上りが待ち受けています。ここで私は歩きながら、最後に走る準備をします。最後のゴールは地元の子供がエスコートをしてくれて手をつないでのゴールとなります。彼らは私の足の状態などおかまいなしに全力疾走するでしょうから(笑)。

 りぷらの前にたどりつくと1人の少年が手を差し伸べて待っています。その手を握ると彼はやはり全力で走り出しました。

 一瞬私の脳裏に、私がマラソンを始めるきっかけとなったびえいヘルシーマラソンの親子ペアが浮かびます。あのときはOgakunに引きずられるようなゴールとなりました。

 しかし今日は私も心の準備ができています。そのために最後は歩いて体力を温存したのです(嘘)。彼と一緒に全力で走りながらゴールテープを切りました。(つづく)


(1)2年ぶりの利尻
(2)今年もうにぎり
(3)順調なすべり出し
(4)北のいつくしま弁天宮
(5)消耗が始まる
(6)休憩の連続
(7)ついにバッテリー切れ


 いつも読んでいただきありがとうございます。
 いいね!と思った方は
 ↓応援クリック↓ をよろしくお願いします。


マラソン・ジョギングランキングへ







execution time : 0.026 sec
ログイン
ユーザ名 または e-mail:

パスワード:

ユーザ名とパスワードを記憶

パスワード紛失

新規登録

ホーム -  frunからのお知らせ -  frun談話室 -  frunカレンダー -  当サイトについて -  お問い合わせ
Powered by XOOPS Cube 2.0 ©2005-2006 The XOOPS Project
Theme Designed by OCEAN-NET