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  ホーム >> frunブログ集 >> 全力を 出した証の 大失速〜第15回利尻島一周悠遊覧人G完走記5

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link Road to SAROMAN BLUE Road to SAROMAN BLUE (2024-10-10 15:00:05)

feed 全力を 出した証の 大失速〜第15回利尻島一周悠遊覧人G完走記5 (2015-6-15 21:59:57)

(5)消耗が始まる

 ともかく25km地点の第5チェックポイントを目指して走ります。レースプランでは25km地点の通過タイムは4時間以内です。これをクリアできることは間違いありませんが、1時間以上の貯金を確保するにはまだまだ走らなければなりません。

 第4チェックポイントを過ぎてまもなく麗峰湧水があります。給水所で水を飲んできたばかりですが、ここにも立ち寄り水を一口飲みました。

 それからしばらく道道を走りますが、まもなく道道から離れて仙法志の集落に向かいます。このあたりでは徐々に足にダメージを感じ始めていました。

 もうすでに想定よりも10km近く余分に走っています。そろそろ歩き始めても大丈夫です。残りすべてを歩くとなると距離がありすぎますが、走りと歩きを交える分にはいいでしょう。

 でも次のチェックポイントからゴールまでの距離は30kmです。まだ中間点にも届いていません。ここまできたらせめて中間点くらいまでは走りたいなあ。そんなことを考えながら走っていました。

 仙法志の市街地に入ります。ここにはこれまで立ち寄ることが多い公衆トイレがあるのですが、今年は通過します。弱ってきているため、早くチェックポイントに到着して休みたかったのです。

 かなりよれよれの走りになりながら25km地点の第5チェックポイントに到達しました。時間は9時前後だったと記憶しています。

 スポーツドリンクでのどを潤し、餅で腹を満たします。パイプ椅子も用意されていたので、ここに腰をおろしました。この大会でこんなに早く椅子を使うのは初めてでした。

 いままでウルトラマラソンで休憩するときは立ったまま休憩していました。座ってしまうことで気持ちが緩んでしまい立ち上がれなくなるということがあったからです。でもそのことを気に留めて座る分には大丈夫です。腰をおろすことで足の疲れは抜けますから。

 このときも座りながら頭の中はいろいろと作戦を練っていました。まだいくらかは走れそうです。せめて中間点までは走りたいと思っていましたが、それは可能に思えます。ただここから先はアップダウンが出てきますので、上りは歩くことにしましょう。そうすることで気持ちを切らさないまま体力の消耗を防ぐこともできます。

 そんなプランが定まったところでコースに復帰しました。ほんの数分座っただけで足はリフレッシュできたようです。走る感触は悪くありませんでした。

 仙法志の市街地を抜けると早速上り坂が現れます。私は喜んで歩きました。そして頂点に近づいて勾配が緩くなると走り出します。そんな感じで進んでいきました。

 中間点の表示はありませんが、次の第6チェックポイントは28.4km地点です。ここまで行けば中間点を過ぎることになります。もう一息、頑張ろうと思って、足を運びました。

 やがてコースは再び道道と合流します。そのT字路を右折するとすぐ第6チェックポイントがあります。私はその3mほど手前から歩いてチェックポイントにたどり着きました。

 スポーツドリンクを飲みながら考えます。痛めている右膝はもちろん、右のふくらはぎと股関節、左膝と足首。いろいろなところに痛みが出ています。ただ不思議なことに、それらすべてが一度に出てくることはありません。そのためどうにかだましだまし走れています。

 半分を過ぎたから歩いてもいいのですが、もう少し行けば30kmです。キリのいいところで30kmまでは走ってみましょう。そう思ってコースに復帰しました。

 上りは歩き、それ以外は走って進んでいくと、意外と速く30km地点に到達しました。この先は南浜湿原があって32.4km地点に第7チェックポイントがあってそのわずか先にオタトマリ沼があります。南浜湿原で写真休憩をとり、第7チェックポイントで給水し、オタトマリ沼で休憩する。そんなプランで行けば、まだ走っていけそうです。ということで、もうちょっと走ることにしました。

 30km地点をどのくらいの時間で通過したかほとんど覚えていませんが、もう8時間台でゴールできるのは間違いなく、うまくいけば7時間台でのゴールも可能かも、と思っていました。

 やがて南浜湿原に到着します。私は立ち止まって写真を撮りました。しばらくの間、走るのに夢中で写真を撮っていませんでした。この先は適度に気を紛らすのと堂々と休憩をするために写真を撮りながら走ろう、とこのときは思っていました。

南浜湿原

 写真を撮り終えて先に進みます。足も体もはっきりと疲労の色が濃くなって思うように動かなくなってきました。どんどん消耗してきたようです。でも第7チェックポイントまではもう少しです。そしてその先のオタトマリ沼では少しゆっくり休憩しましょう。そう思っていました。

 第7チェックポイントに到達して給水をします。そろそろトイレにも行きたくなってきましたが、どうせオタトマリ沼でゆっくり休む予定です。ここは給水と給食をするだけでオタトマリ沼を目指すことにしました。

 ペースはかなり落ちています。おそらくキロ7分をはるかにオーバーしているでしょう。それでも歩く想定のレースプランに対してはどんどん貯金が増えていきます。失速しても走ってさえいれば貯金をできるというのは気持ちのうえですごく楽でした。

 やがてオタトマリ沼に到達し、私はコースを外れてオタトマリ沼に行きました。(つづく)


(1)2年ぶりの利尻
(2)今年もうにぎり
(3)順調なすべり出し
(4)北のいつくしま弁天宮


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