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  ホーム >> frunブログ集 >> スタートの 1分後には 息上がる〜WINTER MARATHON IN るもい完走記2

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link Road to SAROMAN BLUE Road to SAROMAN BLUE (2024-10-10 15:00:05)

feed スタートの 1分後には 息上がる〜WINTER MARATHON IN るもい完走記2 (2015-3-17 21:49:18)
(2)オーバーペース

 グダグダのスタートになってしまいましたが、後ろからゆっくりスタートしてマイペースで走ろうと思っている私たちには大きな影響はありません。冷静に考えればそうなのですが、このときは心の準備ができていなかったために頭の中が真っ白になっています。

 頭の中が真っ白になってどうなったかというと、頭で考えた冷静なペース配分をできず、体が欲するままに走ってしまいました。

 オーバーペースで入ったという意識はまったくありませんでした。でもものの1分も走ると、呼吸が非常に苦しくなってきました。スタートして間もないというのに、終盤で苦しんでいるランナーのような荒々しい呼吸になってしまいます。

 意識とは裏腹に、オーバーペースであることは明らかです。走り始めてわずか1分でこんなに苦しくなってしまっては、この先いったいどうすればいいのでしょう。私は頭が混乱したまま足を前に送りました。

 スタート前に一緒にいたはずのshinさんは、かなり後ろにいます。冷静にshinさんと話しながら走り出せばこんなに苦しまずに済んだのに・・・。でももう後の祭りです。

 ここで一気にペースを落とすことも考えましたが、もうすでに苦しい思いをしてしまったのだから、ここでペースを落とすのは損をするような気分になってしまい、少しだけペースを落としつつこの位置をキープすることを考えました。練習じゃなくて大会ですから、息が上がるくらいの走りをしておいた方がいいでしょう。そう覚悟を決めました。

 スタート直後の長い上り。昨年も走って知っているコースだからこそ気持ちも折れずに済みましたが、もしも知らずに走っていたら、途中で気持ちが折れてしまったかもしれません。とにかくここがこのコースで一番苦しいところ。これを上りきれば半分攻略したようなものだ。そう自分に言い聞かせて走ります。

 ようやく頂上に上りコースは左にカーブします。今度は下りです。上りの苦しさはなくなりましたが、今度は注意しないとスピードが上がりすぎてしまいます。そうするとさらに苦しまなければならなくなります。ここはオーバーペースによりいっそう注意しなければなりません。

 さらに足元の悪さです。下りですから上りよりも接地圧が大きくなります。そうするとぬかる可能性も大きくなります。現にコース上には踏み抜かれた穴が多数できています。オーバーペースにならぬよう、そして足を取られぬよう、気をつけながら走りました。

 下り終えると再び上りです。最初の上りより傾斜は緩く距離も短いとしか覚えていなかった上りですが、これがすでに体力の限界が見えてきている私には大変に応えます。「この坂、こんなにきつかったっけ?」と思いながら走っていました。

 坂を上り終えて下りに入ります。下り終えるとスタート地点のすぐ横を通ります。そのため皆さんの声援を受けて元気が出るのですが・・・もうひとつ緩やかなアップダウンを走らなければ1周は終わりません。また次の上りに向かいます。

 最後の緩い上りを終えて下りに入ります。あとはそのままスタート地点を目指します・・・というコースでした、昨年は。しかし今年はスタート地点にまっすぐ向かわず、その手前にある坂道を回るようにしてあります。ゴール前にこんなコースを付け加えるなんて、なんと面白いコースでしょうか。苦しんで走りながらもこのコース設定のセンスに感心していました。

 ようやく1周を終えてスタート地点に戻ります。周回したことをあらわす輪ゴムを腕に巻いてもらいます。

 ここには給水もありますが、今年はあと1周走るだけですから給水も取りませんでした。あと1周ですからまだなんとか・・・と思えますが、昨年のようにあと3周だったら、この時点で心が折れてしまったかもしれません。

 スタッフの皆さんの拍手に送られながら2周目に入りました。

 ここまで何ヶ所かすれ違う部分がありました。はるか先頭を走っているのは10kmの参加者です。その後も10kmの選手が多い中に、5kmのナンバーをつけている選手の姿もありました。

 私の前を走っている5kmの選手は、3人確認できました。ただそのうちの1人は中学生くらいでオープン参加となっていた少年です。ということは、私はもしかして3位の可能性があるのでしょうか?たしか3位まで入賞じゃなかったっけ?

 もしも私が確認できていないランナーがいて入賞できなかったとしてもかまいません。でもこのままいけば入賞できるかもしれないという思いは、2周目も頑張るためのモチベーションとなります。俄然気合が入ってきました。

 しかし気合が入ったとはいえ、体はますます動かなくなっています。延々と続くこの上り。ゆっくり走るだけでもつらくなります。でもここでひとたび歩いてしまえば、そのままズルズルといってしまうでしょう。ともかく歩かないこと。それだけを目標としてこの坂を走ることにしました。

 しかし息も上がり足もなかなか前に運べない私。そんな私の後ろから、1人のランナーの足音が徐々に近づいています。抜かれたくない。できることなら順位をキープしたい。そう思うものの、抵抗するだけの力は私には残っていませんでした。

 そうこうしているうちに、足音はどんどん近づき、私の横に並びかけてきました。いよいよ万事休すです。(つづく)


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