長い人生において、いいことばかりの人生も、悪いことばかりの人生も、ほとんどないと私は思っています。ほとんどの場合はいいことと悪いことを含んだものが人生だろうと。

　ただその現れ方は、必ずしも交互にやってくるものではありませんね。「弱り目に祟り目」ということわざがあるように、悪いことに苦しんでいるところに追い討ちをかけるように悪いことがやってくるということもあります。

　さしずめ、今の私もそんなところかもしれません。体調が悪いところにもってきて、年度末ゆえのさまざまな案件。どこにも光明が見えない、とぼやきたくもなります。

　でもこういうときこそ、ぼやくよりも明るい未来を思い浮かべた方が好結果に結びつきます。悪いことが反対にいいことを連れてくるということもよくありますからね。

　一時うつ病を病んでいた私。そのときは、この世の終わりかと思うくらい落ち込んでいました。自分の存在意義を見失い、人生が終わったかのようにも思っていました。

　ところが逆に、そこで躓いたことで、それまで見えていなかったものが見えるようになったのです。視野がとても狭く、限られた世界の中でしか持っていなかった価値観が粉々になってしまいましたが、そこで躓いたおかげで今まで見えていなかった視野にまで目を広げることができるようになったのです。おかげでそれからの方がむしろ心豊かな人生を送れるようになりました。

　まったく、何が幸いするかわかりません。「塞翁が馬」の故事成語のように、悪いことがいいことを、いいことが悪いことを連れてくると思えば、きっと次には楽しいことがやってくるでしょう。

　その日が目の前に迫っていると信じて、今日も頑張っています。


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