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10度目の ゴールは笑顔で LOVE&PEACE〜2014北海道マラソン完走記7 (2014-9-9 22:46:15)
(7)コーラで復活
折り返し点の手前で復路を走るトン子さんの姿を発見します。先週の北商ロードレースと同じ展開です。これはまたトン子さんをターゲットにして追えば走りやすくなりそうです。
やがて折り返し点を回ります。両手を広げて元気さをアピールしながら回ります。ところが回り終えるあたりでちょっとよろけてしまいました。気持ちほどには体には余力がなさそうです。
早速トン子さんの姿を探しましたが、先週とは違って大人数が走っています。トン子さんの姿を発見することはできませんでした。仕方がないので自分のペースで走ることにしました。
しかし気持ちはどんどんハイになっています。いつもならば新川通の折り返しを過ぎてからがすごく長く感じて気持ちから折れていきます。でも今年は全然大丈夫です。
「こんなに楽しい新川通は初めてだな」
そんなことを考えながら復路に臨んでいました。
26kmのラップは5分17秒です。また上がってしまいました。でも今度は抑えようとしませんでした。あまりにも気持ちがよくて、これなら最後までこの調子でいけそうな気がしたのです。これが大きな勘違いでした。
復路を走りながら、今度は往路をやってくるランナーたちとすれ違います。多くのランナーと声をかけ合いながら互いに前に進みます。また沿道からも多くの声援が寄せられます。右に左に手を振りながら、気持ちはますます乗ってきました。
27kmは5分11秒、28kmは5分19秒。新川通の復路をこんなに快調に走ったことがいまだかつてあったでしょうか。このあたりが絶頂でした。
ところがこのあたりから気持ちが変わってきます。
「新川通って、まだ終わらないんだっけ?」
本当に終点がわからないわけではありません。ただここまでの反動が出始めたようです。少し新川通が長く感じられるようになってきました。
心なしか足も重くなっています。腰も痛くなっています。新川通に入ったあたりから、先週マメを作った両足裏にまた痛みが出ています。そうしたことはすべて「マラソンを走ってりゃよくあることさ」と気にも留めずに走ってきました。でもそれが今になってだんだん存在感を増してきています。
29kmは5分33秒かかりました。ペースとしては全然悪くありません。むしろ理想的なラップタイムです。ただ問題は自分でコントロールして落としたのではなく、ペースを維持できずに落ちてきたということです。5分10秒台のラップは必要ありませんが、このくらいのラップを維持していければいいのですが・・・。
ここから30kmまでは非常に長い1kmでした。さきほどまでの高揚感はどこへやら、例年と変わらない新川通となっていました。これほど急激に走りが変わるとは・・・長い距離を走る練習が不足していたつけが現れたようです。
30km地点の通過タイムは2時間50分06秒です。サブフォーも視野に入るタイムです。しかし問題のラップは5分52秒でした。かろうじて6分を切ったものの、ペースが落ちているのは間違いありません。この間の5kmは28kmまでの貯金のおかげで27分12秒と快調そうに見えますが・・・。
結局今年もいつもと同じなのでしょうか。新川通の終盤で力尽きてしまうのでしょうか。最近2年は力尽きて心も折れて歩いています。それだけは避けたいのですが・・・。
必死で走りました。歩くのだけは避けようと、ペースを落としてでも走り続けようと自分に言い聞かせます。沿道の皆さんに歩く姿をもう見せたくありません。ランナーズアップデートを見て応援してくれる皆さんに、「次のタイムがなかなか出ない」と心配をかけたくありません。
31kmラップは6分13秒でした。とうとう6分台に落ちてしまいました。スタート直後の1kmを除くと最悪のラップです。
ペースが落ちると1kmのラップが落ちます。すると1kmという距離がよけいに長く感じられます。そうしたら気持ちもどんどん弱っていきます。そんな悪循環にいつもやられてきました。
6分台前半のラップを保っていられればまだましです。ところがこれが7分台まで落ちると、1kmという距離が普段の2倍にも3倍にも感じられるようになります。
32kmのラップは6分07秒でした。この前のラップより落ちていなかったことに安堵しました。
ところがこのとき気がついたのです。32km通過タイムは、3時間02分26秒です。残り10.195km。ここを5分30秒から40秒のペースで走れば、まだサブフォーは可能ではないですか。まだ諦めるには早すぎます。残りはたった10kmなのですから。
突然そんな思いが私の中に湧き出しました。
「Ogamanさん、コーラあるよ」
そんなとき、沿道から声がかかりました。URCの会長さんです。往路ではまだ大丈夫と断りましたが、ここは歩道に上がってコーラをいただきました。ここが踏ん張りどころです。コーラのパワーを借りてロングスパートを決めましょう。
コーラを飲んでお礼を言って紙コップを返し、私はコースに戻りました。まもなく長い新川通に別れを告げて西野屯田通に入りました。
沿道で応援をしてくれる仲間たち。ハイタッチ普及協会の皆さん。そして多くの市民の皆さん。そんな応援に、朦朧とする意識の中から精一杯応えます。こうして応援に応えることで、意識が遠のくのを防ぎます。
33kmのラップは5分50秒と上がりました。このペースだとサブフォーできるかどうか、そんな細かい計算はできません。そしてそんなことはどうでもいいことです。結果的にサブフォーできればいいのですが、今の私がしなければならないことは残っている力を最後の最後まで出し切ることです。
コーラを飲むために歩道に上がったロスタイムがあります。にもかかわらず6分を切れたことは大いに自信となりました。そしてなにより、フルマラソンの30km過ぎでいったん6分台のラップに失速しながらそこから盛り返したことなんて、15年間のランニング生活の中で1度もありませんでした。ここで5分台に復活したこと自体が、私としては驚くべきことです。
続く34kmも5分49秒でカバーしました。ペースは上がっていませんが、5分台をキープです。強い気持ちがふたたびよみがえってきました。
残りは8kmあまり。このまま一気に走りきってしまいましょう。歩けば長い8kmだけど、走ればあっという間の8kmです。
35kmの通過タイムは3時間19分40秒でした。1kmのラップは5分35秒に上がっています。5kmラップは29分34秒に落ちましたが、6分台のラップを2つ記録したにしては頑張っています。
いよいよ残りはわずか7kmあまりとなりました。(つづく)
2012北海道マラソン
(1)今年もやっぱり珍道中?
(2)前日練習会
(3)カウントダウン
(4)順調なすべり出し
(5)不安になるほど順調
(6)気持ちはますますハイになり