frunブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
足裏の マメが激走 物語る〜第50回北商ロードレース完走記5 (2014-8-29 23:50:23)
(5)笑顔のゴール
残り5kmで35秒差。これを詰めていくのは大変です。前半から無理をしないで走ってきたので、スパートする体力は残っているかもしれません。でも1週間後のことを考えるとここでスパートをして体力を使い切ってしまうわけにもいきません。迷いつつもこのままの走りを続けることにしました。
往路でも確認したとおり、ここからは1kmずつの距離表示があります。残り4kmの地点でトン子さんとの差を確認すると約30秒くらいです。わずかに縮まっていました。でもまだ背中が小さいことには変わりありません。私のラップは5分22秒でした。
その後もずっとトン子さんの背中を見つめながら走ります。そうすると知らず知らずのうちにペースが上がっていたようです。トン子さんの背中が少し大きくなってきました。残り3km地点では20秒くらいの差に縮まっていました。私のラップも5分05秒と上がっていました。
そうなってくるとだんだん色気が出てきます。「イーブンペース」という意識が徐々に薄れてきます。最後に一気に抜いてしまいたいという気持ちがどんどん大きくなってきます。最後のスパートのためにちょっと呼吸を整えます次の1kmは5分16秒とちょっとペースが落ちました。でもトン子さんとの差はほとんど変わっていません。残り2kmで20秒。今の流れなら無理な話じゃない。私はそこからロングスパートを開始しました。
19km地点までの1kmは4分45秒でカバーしました。そしてトン子さんとの差は10メートルまで詰まりました。この勢いなら捕まえられる。もう私の頭の中に翌週の北海道マラソンのことはなくなっていました。
しかしラップが4分台に突入したというのに10秒しか縮まらなかったということは、トン子さんのペースも上がっているということでしょう。私のペースも限界まで上がっているのになかなか差が詰まりません。このままだと一気に交わすという作戦は取れそうにありません。じわじわと追い詰めていき、最後の下り直線でのスパートにかけることにしました。
ポイントごとでタイム差を確認します。タイム差は徐々に詰まっていき、ついに3秒差まで迫りました。あとはこのままラストスパートで全力を爆発させるのみです。
・・・あれっ?
・・・トン子さんの背中が少し遠くなった?
トン子さんの方が先にスパートしたのでしょうか、少し差が開いてしまいました。私はすぐに全力で追い始めます。トン子さんは最後の左カーブを回り下り直線に入りました。続いて私も入りそこから爆発・・・しませんでした。トン子さんはさらにペースを上げて離れてしまいました。「これはちょっと無理かな?」と弱気になった私に、両足裏のマメの痛みが襲いかかります。下りになったため、マメへの負担が大きくなったようです。弱気になった私の息の根を止めるには十分な痛みでした。
あとはゴール前で応援してくださる皆さんに笑顔で応えながらゴールを目指します。今年初めての納得の行く走りに、顔は自然とほころんでしまいました。
結局最後は一気にトン子さんとの差が広がってしまい、10秒差でのゴールとなりました。
1時間44分46秒。前半10kmは53分台だったのに、まさかの1時間45分切りです。
しかし、ゴールとともに歩くのがつらくなりました。足そのものへのダメージは差ほどではなくまだもうちょっと走れそうにも思えますが、足裏のマメの痛みは半端な痛さじゃありませんでした。
しかしまだこのあと赤羽有紀子さんのサイン会があります。整理券をもらっただけで満足しているわけにはいきません。
まず着替えてから向かおうと思いましたが、「まもなく赤羽有紀子選手のサイン会を行います」というアナウンスがかかるともうじっとしてはいられません。結局着替えをせずにサイン会の会場に向かいました。整理券の番号順にサインをするということで、31番の私は全然慌てる必要ないのですが・・・。
しばらく待ってようやく自分の番になりました。サインをしていただく間、またいろいろとお話をしました。そして最後に記念撮影をします。
今度は12月21日のはが路ふれあいマラソンでお会いするのがとても楽しみです。
それからゆっくりと着替えをし、ひまわりの里で昼食をとります。せっかくこうして大会を開催していただいているのですから、できるだけ地元でお金を落としていきたいと思っています。昼食にそばを食べ、デザートには赤羽有紀子さんも絶賛していたひまわりソフトを食べました。
それから道の駅サンフラワー北竜に寄って温泉に入り、農産物直売所ではおみやげにひまわりスイカを買い、それから帰宅しました。
北海道マラソンの直前週に20kmのレース。これまでフルマラソンの前の週に20kmのレースを走ったことなどありません。それだけにこんな挑戦をしていいのかどうか不安もありましたが、楽しかったからいいんです。大きなマメをつくり痛みに苦しんでいますが、これも頑張った証です。
絵に描いたようなローカル大会ですが、ゆるゆるとした雰囲気がとても気に入りました。アップダウンがきついと言われたコースも、普段の練習コースの坂と比べたらずっと楽でした。来年以降もぜひ参加を検討したいと思います。(おわり)
(1)幸先の良いすべり出し
(2)ベストポジション
(3)なるようになれ!
(4)ターゲットにしてほしい?