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足裏の マメが激走 物語る〜第50回北商ロードレース完走記4 (2014-8-29 1:06:47)
(4)ターゲットにしてほしい?
先頭のランナーは早くもすれ違っていきました。でもかなりのスピード差があることを考えると、折り返し点はまだまだ先です。すれ違うランナーの密度が濃くなってくると、折り返し点が近づいた合図と言えるでしょう。
やがて給水所がありました。私はまた再利用したカップに水を入れます。ところがプラカップの一部には亀裂が入っていました。でも使えないことはありません。水を2口ほど口に含み、残りは首筋にかけます。使用済みのプラコップを集めている役員さんがいましたのでその方に使用済みコップを渡し、走り続けました。
マメができそうだからといって走るフォームを変えたりはしませんでした。ここまでは無駄な力も入らず、腰も高く保てて、悪くないペースで走れています。ここで足裏をかばうことを考えるとフォームが乱れてしまいます。
すれ違うランナーの数が増えてくるとともに、足の裏は熱さを増してきました。やがて折り返し点が見えてきました。ここまでの体のダメージはあまり大きく感じません。これなら復路もある程度のペースで走れそうです。足のマメさえ痛まなければ。
折り返してくるランナーの中にトン子さんの姿がありました。ここから折り返し点まで20メートルほどでしょうか。ということはトン子さんとの差は4〜50メートルということになりそうです。
「まずい、ターゲットにされそうだ〜」
すれ違いながらトン子さんがそう言います。それでは期待にこたえてターゲットにさせていただきます(笑)。まもなく私も折り返しました。
タイムは53分37秒です。単純に倍にするとゴール予想タイムは1時間47分14秒となります。11時47分過ぎにゴールするということになります。
赤羽有紀子さんのサイン会の始まりは11時45分です。だから本当は1時間45分以内にゴールしたかったのですが・・・。でも整理券の番号順にサインをすると言ってたから、31番の私はだいぶ後ろの方です。それならば11時45分までにゴールできなくても仕方ないでしょう。
さて、トン子さんにターゲットにしてほしいと言われたからには(言われてない?)トン子さんを追わねばなりません。ですが今日の目標はイーブンペースで走りきることです。あまり張り切りすぎてとんでもないダメージを残すわけにはいきません。ロングスパートは封印してイーブンペースを心がけます。それでも結果的に追いついたというのが理想的な展開です。
しかし事はそんなにうまく運ぶはずがありません。私はイーブンペースを保って走っているつもりなのに、トン子さんの姿は少し小さくなったように思えます。そして後ろからは1人、2人と私を抜いていきます。
もしかしてペースは落ちてる?
自分で気づかないうちにペースが落ちているとしたらそれは危険信号です。足のマメの痛みで知らず知らずのうちにペースが落ちてしまっているのかもしれません。
かといって意識的にペースを上げるのは今日の目的とする走りではありません。より腰高のフォームを意識して、足をまっすぐ前に送ることを意識して走るようにしました。
その効果があってか、トン子さんとはほぼ同じ距離をキープして走れるようになりました。
復路最初の給水所があります。ここでも水を取り2口ほど口に含みます。そして残りを首筋にかけて空いたカップはまたランパンに挟んで走ります。
足裏の痛みはどんどん増してきます。でも今日はまだ気持ちが負けていません。気持ちが負けさえしなければ、経験上レース中のマメの痛みは耐えられるはずです。ところが気持ちが負けてしまうともう走るのがつらくなります。そして不思議なことに、マメの痛みは走っているときより歩いているときの方が激しくなります。だから気持ちが負けて歩いたときは地獄が待っています。
しかし今日は大丈夫。気持ちがしっかりこもっています。なによりここまで無理をして走っているという感覚はありません。まだまだいけます。
でも走れど走れどトン子さんとの差は詰まりません。トン子さんの期待には応えられそうにありません。
やがて15km地点が近づいてきます。15km地点を通過するトン子さんのタイムをチェックし、その差を調べます。その差は約35秒でした。35秒差というとかなり大きな差です。さすがにこの差を詰めるのは難しいかもしれません。
私の15km通過タイムは1時間19分31秒でした。この間の5kmは25分54秒です。無理をしたつもりはありませんがペースは上がっています。私は気を良くしてゴールを目指しました。(つづく)
(1)幸先の良いすべり出し
(2)ベストポジション
(3)なるようになれ!