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【エルムの鐘交響楽団 第30回定期を聴く】 (2014-6-30 20:49:42)
このオケを聴くのは2回目だと思います。前回はブラームスの交響曲第2番ですから、もうかなり前の話のような...。
曲目はアイアランドの「ロンドン」序曲とレイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(RVW)第3交響曲、休憩を挟み、
後半がシベリウスのヴァイオリン協奏曲(Vn:藤原浜雄)というプログラム。
指揮は佐々木新平さん。かっこいいお兄さんです。 ある市民オケでもお世話になりました。
なお、「ロンドン」の前に、団員によるプレトークとモーツァルトのオーボエ協奏曲から第2楽章がステージ上で行われました。
プレトークは近年多くなりましたが、演奏というのは初めてでした(ロビーで行われるのは珍しいことではないですが)。
私はプレトークというのは、あまり好きではないのです。例えば、これから行う曲の解説とかを話されると、
それが妙な先入観になってしまい、聴き方にどうしても変化が起きてしまうのです。
出来るだけ、純な状態で鑑賞したいのです。ですから私はプログラムも演奏前には読まないのです。
勿論、こういう曲なのかぁ..と、トークやプログラム文で知って期待しながら聴く方は多いと思いますけど。
要するに私は変なのでしょう(^^;)。
今回のプレトークは曲目解説ではなく、協奏曲とは?といったお話だったので、良かったですけど。
さて「ロンドン」序曲。アイアランドの作品はバルビローリ等の名演CDがあったりするものの、こうやって演奏に
接する機会はまだ非常に少ないと思います。この「ロンドン」は吹奏楽版でもあるようですし(吹奏楽の方が先?)、
今後、更に演奏頻度が上がって欲しいと思います。
アイアランドにはピアノ協奏曲始め、素敵な曲があるのですが、まだまだ知られていないのが残念。
スタンフォードとかも実質無視されているような。
今回のエルムオケの演奏は、ブラスサウンドも心地よく、素敵な演奏でした。
そしてRVWの第3交響曲!RVWの交響曲の実演に接するのは実は今回が初めてです。秋山さん、大友さん等が時々演奏会で
取り上げたり、あるいは数年前にシンフォニカも第5番を演奏(関西では、第4番を演奏したアマオケもあるようで)、
少しずつ彼の交響曲が演奏されるようになってきましたが、まだまだこちらも認知度低し。
ボールト盤を始め、いくつかのCDを聴いて、臨みました。
エルムオケの弦ですが、Vc、Cbに名手が何人かいるようで、低音がしっかり聞こえました。
Vnは高音域部分では、さすがにちょっと厳しいかな..と思った部分もありましたが、コンマスさんも
健闘されていて、また管楽器もそれによく溶け込み、RVWを聴く時に感じる、何か全体が靄というか霧がかった印象を
とてもよく出していました。
第4楽章冒頭で舞台脇から聞こえてくるソプラノは、会場の空気を変えるというか、それまでのほのぼのとした音楽に
少し緊張を与えてくれました。私はRVWはこの曲では、この第4楽章で、自分の気持ちを吐露したようにも思えます。
今までの楽章での演奏に比べ、エルムオケも燃焼度を上げ、見事なイギリス音楽を表現したように思えます。
後半は藤原浜雄様を迎えてのシベリウスのコンチェルト。
読響のコンマスを勇退され、現在、確か66歳。桐朋の大学・大学院、東京音大の教授として日々、ご指導。
エルムオケのトレーナーも長くされていて良好な関係のようです。
読響を定年で勇退される時も「英雄の生涯」で花道を!と読響が定期プログラムに入れるも震災で演奏会は中止。
結局、その演奏会は実現出来ないまま、ご退団。
すると長きにわたってのご友人のお一人、徳永二男様が「特別オケを作って、藤原浜雄のソロで英雄の生涯をやろう!!」と企画。
有志達がすぐに集まり、今年の2月にその演奏会が行われました。
今回のエルムオケもそうですが、藤原様の人徳というか、皆さんに好かれているという一つの表れかと思います。
さて、演奏ですが、このシベリウスのヴァイオリン協奏曲はプロオケの定期演奏会のみならず日本音楽コンクール
あるいは東京音楽コンクール等でほぼ毎年のように本選で誰かが弾きます。
私にとっておそらく実演に接したヴァイオリン協奏曲の中では一番聴いた曲だと思います。
ただ、基本的に聴いてきた奏者は音大生が中心。ムローヴァや樫本さん等でも聴いたことがありますが、
今回の藤原様の演奏がおそらく最年長(^^;)。
しかし66歳とは思えない、指回し!全然、技量の衰えは感じませんでした。やや攻撃的いや勢いで進んでしまったような部分も
ありましたが、例えば第2楽章などは、長年音楽に取り組んできたその年月をVnを通じて、表現していたように思えます。
第3楽章も速かった!
オケでは、木管に僅かに気になる部分がありましたが、全体としては見事に佐々木さんの指揮に答え、ソロをサポートしていたように思えました。
アンコールでは藤原さんは、ここでコンマス席に!!やはり氏にはコンマス席が似合います。読響(藤原コンマス)で聴いた演奏の
いろいろな思い出がふっとわき上がりました。
(昨日、アップした演奏以外の感想については、公開を中止にしました。その後、いろいろとお話を伺いましたので。更にいいオケに
なってくれるよう、願います。)
曲目はアイアランドの「ロンドン」序曲とレイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(RVW)第3交響曲、休憩を挟み、
後半がシベリウスのヴァイオリン協奏曲(Vn:藤原浜雄)というプログラム。
指揮は佐々木新平さん。かっこいいお兄さんです。 ある市民オケでもお世話になりました。
なお、「ロンドン」の前に、団員によるプレトークとモーツァルトのオーボエ協奏曲から第2楽章がステージ上で行われました。
プレトークは近年多くなりましたが、演奏というのは初めてでした(ロビーで行われるのは珍しいことではないですが)。
私はプレトークというのは、あまり好きではないのです。例えば、これから行う曲の解説とかを話されると、
それが妙な先入観になってしまい、聴き方にどうしても変化が起きてしまうのです。
出来るだけ、純な状態で鑑賞したいのです。ですから私はプログラムも演奏前には読まないのです。
勿論、こういう曲なのかぁ..と、トークやプログラム文で知って期待しながら聴く方は多いと思いますけど。
要するに私は変なのでしょう(^^;)。
今回のプレトークは曲目解説ではなく、協奏曲とは?といったお話だったので、良かったですけど。
さて「ロンドン」序曲。アイアランドの作品はバルビローリ等の名演CDがあったりするものの、こうやって演奏に
接する機会はまだ非常に少ないと思います。この「ロンドン」は吹奏楽版でもあるようですし(吹奏楽の方が先?)、
今後、更に演奏頻度が上がって欲しいと思います。
アイアランドにはピアノ協奏曲始め、素敵な曲があるのですが、まだまだ知られていないのが残念。
スタンフォードとかも実質無視されているような。
今回のエルムオケの演奏は、ブラスサウンドも心地よく、素敵な演奏でした。
そしてRVWの第3交響曲!RVWの交響曲の実演に接するのは実は今回が初めてです。秋山さん、大友さん等が時々演奏会で
取り上げたり、あるいは数年前にシンフォニカも第5番を演奏(関西では、第4番を演奏したアマオケもあるようで)、
少しずつ彼の交響曲が演奏されるようになってきましたが、まだまだこちらも認知度低し。
ボールト盤を始め、いくつかのCDを聴いて、臨みました。
エルムオケの弦ですが、Vc、Cbに名手が何人かいるようで、低音がしっかり聞こえました。
Vnは高音域部分では、さすがにちょっと厳しいかな..と思った部分もありましたが、コンマスさんも
健闘されていて、また管楽器もそれによく溶け込み、RVWを聴く時に感じる、何か全体が靄というか霧がかった印象を
とてもよく出していました。
第4楽章冒頭で舞台脇から聞こえてくるソプラノは、会場の空気を変えるというか、それまでのほのぼのとした音楽に
少し緊張を与えてくれました。私はRVWはこの曲では、この第4楽章で、自分の気持ちを吐露したようにも思えます。
今までの楽章での演奏に比べ、エルムオケも燃焼度を上げ、見事なイギリス音楽を表現したように思えます。
後半は藤原浜雄様を迎えてのシベリウスのコンチェルト。
読響のコンマスを勇退され、現在、確か66歳。桐朋の大学・大学院、東京音大の教授として日々、ご指導。
エルムオケのトレーナーも長くされていて良好な関係のようです。
読響を定年で勇退される時も「英雄の生涯」で花道を!と読響が定期プログラムに入れるも震災で演奏会は中止。
結局、その演奏会は実現出来ないまま、ご退団。
すると長きにわたってのご友人のお一人、徳永二男様が「特別オケを作って、藤原浜雄のソロで英雄の生涯をやろう!!」と企画。
有志達がすぐに集まり、今年の2月にその演奏会が行われました。
今回のエルムオケもそうですが、藤原様の人徳というか、皆さんに好かれているという一つの表れかと思います。
さて、演奏ですが、このシベリウスのヴァイオリン協奏曲はプロオケの定期演奏会のみならず日本音楽コンクール
あるいは東京音楽コンクール等でほぼ毎年のように本選で誰かが弾きます。
私にとっておそらく実演に接したヴァイオリン協奏曲の中では一番聴いた曲だと思います。
ただ、基本的に聴いてきた奏者は音大生が中心。ムローヴァや樫本さん等でも聴いたことがありますが、
今回の藤原様の演奏がおそらく最年長(^^;)。
しかし66歳とは思えない、指回し!全然、技量の衰えは感じませんでした。やや攻撃的いや勢いで進んでしまったような部分も
ありましたが、例えば第2楽章などは、長年音楽に取り組んできたその年月をVnを通じて、表現していたように思えます。
第3楽章も速かった!
オケでは、木管に僅かに気になる部分がありましたが、全体としては見事に佐々木さんの指揮に答え、ソロをサポートしていたように思えました。
アンコールでは藤原さんは、ここでコンマス席に!!やはり氏にはコンマス席が似合います。読響(藤原コンマス)で聴いた演奏の
いろいろな思い出がふっとわき上がりました。
(昨日、アップした演奏以外の感想については、公開を中止にしました。その後、いろいろとお話を伺いましたので。更にいいオケに
なってくれるよう、願います。)
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