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やめようと 思ったけれど Go ahead〜第62回なよろ憲法記念ロードレース完走記4 (2014-5-24 23:46:05)
(4)Go ahead!
折り返してから下りになったおかげで、ラップタイムも6分台に戻りました。でも体そのものの重さは変わりません。やっとの思いで足を前に出す、という走りでした。
ところが6kmを過ぎたあたりから、足が徐々に前に出るようになってきたのです。まるで大リーグボール養成ギブス(古っ!)をつけていたかのようだった体も急に動くようになってきました。まるで憑き物が落ちたかのような状態になったのです。
かといって調子に乗ることもできません。よくなったように見えてほんの一瞬の気の迷いということもよくあります(笑)。無理にブレーキはかけないまでも調子に乗ってスパートをすることもなく、自然体で一番楽なペースで走るように心がけました。
でも7kmのラップは6分18秒と上がってきています。そしてここまでは抜かれる一方だったというのに、少しずつ前のランナーに近づいてきています。下りによるペースアップばかりではなく、走るペース自体が上がっていることに間違いはないようです。
8kmのラップは5分36秒とさらに上がってきました。こうなるとますます気持ちよくなってきます。さきほどまでの暗い気持ちが嘘のように晴れてきました。
こうなると1周でやめるかどうかという問題が起こってきます。折り返すまでは21kmなんかどうあがいても走れないと思っていたのですが、この状態なら話は別です。
さてどうしましょう。1周でやめるか。それともこのまま完走を目指すか。
決まっているさ、okey、一歩踏み出そう。
迷ったときは前進あるのみです。Go ahead!
調子が悪くて走れないなら諦めるよりありません。でも行くかどうかで迷うような状態ならば、それは諦める理由にはなりません。私は完走を目指すことにしました。
しかしそうなるとまだ半分も来ていないことになりますから、ペース配分をしっかり考えなければなりません。体調が悪いことに変わりはありませんから、冷静な走りをするように心がけます。
幸い、前方にはいい間隔でランナーの姿があり、しかもどんどん近づいてきます。こうなってくるとますます気持ちは高ぶってきます。9km地点を5分28秒で通過してなよろ健康の森に帰ってきました。
ところが私はそこでショッキングな光景を目にします。ハーフのランナーは競技場に向かわず、公園内をぐるっと回って再び同じコースを走ります。でも私の前を走るランナーの多くは、そのまま直進して競技場に向かいます。どうやらみんな、ハーフマラソンの30分後にスタートした5kmの部に参加しているランナーのようです。
私は左に曲がって周回コースに入りました。前を走るランナーははるか彼方です。せっかく目標とするランナーがたくさんいて走りやすいと思ったのに・・・。気を取り直して周回コースを走ります。
この園内の周回コースは、地味にハードなコースです(笑)。延々と上るというわけではありませんが、それなりのアップダウンがあり弱った体をさらに痛めつけてくれます。
10kmのラップは5分38秒と相変わらず好調です。でもいつものハーフマラソン以上に弱っていたのでしょう。その後に中間点の表示があったことに気がつきませんでした。
2周目に入ると、緩やかだけど延々と続く上りをふたたび走ることになります。ラップタイムは落ちてしまいますが、1周目よりは軽やかに駆けているような気がします。実際、ラップタイムは7分台まで落ちることはなく走ることができました。11kmは5分46秒、12kmは5分56秒、13kmは5分53秒と、折り返し点を目指して上っていきます。
タイムは本来のものではないにせよ、今日の私がこれだけの走りをできるとは想像もできませんでした。この後折り返したらあとは下りが待つのみです。もう大丈夫、このままゴールできる。このあたりが私の絶頂期だったのかもしれません。(つづく)
(1)最初の試練
(2)真っ青な空と曇った心
(3)体が走行拒否