frunブログ集
メイン | 簡易ヘッドライン |
新都造営の経過(その1) (2014-5-13 0:05:10)
先日上棟式まで至っている新都造営計画であるが、そこに至るまでの経過を、自身の記録のためと、もしかしたら他の人の参考になればと思い記録に残しておくことにする。
そもそも今の住居に遷都した時点から、ここが終の棲家ではないという認識はあった。夫婦二人で住む分には手ごろであるが、子供ができれば手狭になるのは明らかだったし、ずっと賃貸住宅のままで行くのか、という点は検討しなければならなかった。ただ、いまだに確信を持てないのは、家は持ち家がいいのか、賃貸がいいのか、一戸建てがいいのか、マンションがいいのか、新築がいいのか、中古がいいのか、という究極の選択である。その人の収入、ライフスタイル、考え方によって一律にこれが正解と言えるものではないだろうが、結局のところうちでは持ち家、土地付き一戸建て住宅を新築、という選択に至った。
さて、新都造営の土地選びは、2010年後半頃には着手しはじめていたのだが、一度ここで決まりかけて、手をあげるかどうか、早急に決断をと不動産業者に求められていた矢先に、東日本大震災が起きた。津波に飲まれる家々を目の当たりにして、やっぱり持ち家はリスクがあるよなと購入意欲が減退し、しばらく活動は停滞した。ようやく再開したのは、子供が産まれるのが確実となってからである。
候補地選びは難航した。私が駅近を希望し、相方は車通勤を見込んでいたので駐車スペースは絶対、でも予算は抑えめに、と希望していたので、そんな条件に合うようなところはなかった。いろいろ見ているうちに、予算にこだわるのなら駅から離れてもやむを得ない、駅近にこだわるなら予算枠拡大はやむを得ない、ということがわかってきた。
それにしても、後でわかったことだが、ポストに入っている不動産のチラシを見て気付くようでは遅い、ということである。というのも、ある人が土地を手放すと決まって不動産業者に売り渡すこととなった場合、不動産業者はまずは手持ちの顧客にその情報を伝えて、条件のいいものであればその時点であらかた買い手が決まってしまい、それでも売れ残ったところだけがチラシとして宣伝されるのだ。今回選んだ土地も、近所を歩きまわっていて空き地になったと判明した土地について業者に打診したのだが、結局はその土地ではなく、さらにその近くの土地で近々売りに出される予定のところがあるのですが、という情報を得て押さえたものである。
さらに余談をすれば、バブルの頃ならばいざ知らず、不動産価格の低迷している昨今は、不動産業者は土地を仕入れて売っただけではほとんど儲けが出ないのだそうだ。そこで、建築条件付きにして、あるいは建売住宅にして、建物の分で利益を取り戻すという構造になっているのだ。だから、業者はいかに建物を安く仕上げて利益を出すかに傾倒しがちとなり、全てがそうだとは言わないまでも、どんな手抜き工事をされているかわかったものではない、ということになる。というわけで、注文建築とすることとし、今回の土地も建築条件付きだったのを、交渉して建築条件を外させた。無論その代わりに土地の単価は若干上がることとなった。
業者関係でさらに追記すると、不動産は売主と直接交渉して売買した方が、仲介手数料がなくて済み、その分費用を抑えることができる。不動産のチラシの場合は、その業者はほとんど「仲介」なっており、真の売主は別物である。この場合、チラシの業者ではなく、登記簿を調べるなどして真の売主に直接当たるべし、ということになるが、売主が全くの個人だったら仲介業者なしでの売買は困難だし、売主が業者であっても仲介を通さないと売らないと言われたらそれまでなので、結局のところ仲介なしは相当まれなケースとなろう。うちも仲介業者を通さざるを得なかった。
もう一つ感じたことだが、不動産業者はとにかく早く買わせようとする。業者は土地を長く持っているほど固定資産税などのコストが余計にかさむので、早いこと売り払って現金化したいのだ。今手をあげないと、すぐ他の人に取られてしまうかもしれないですよ、という趣旨のプレッシャーを何度か受けたが、一生の買い物を衝動買いしていいものだろうか。本人が何も問題なく気に入った土地ならばいいのだが、悩むところがあるようなら客観的に見ることのできるエキスパートに相談してみるのもいいかもしれない。
…と土地選びの前段階でもかなりの量となってしまったので、続きはまたいつか。