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2013おがまんの10大ニュース第8位 (2013-12-11 23:23:44)
最高の 天気のもとで 大失速
北海道の北の果て。稚内からフェリーで1時間40分のところにある周囲約55kmの島が利尻島です。この島では毎年6月第1日曜日に「利尻島一周悠遊覧人G(ゆうゆうらんにんぐ)」が行われています。島を1周する約55kmのコースを制限時間10時間以内に走るという大会です。
なにしろ利尻は北の果て。北海道に住んでいても、なかなか行く機会がありません。話の種に1度くらいは出てみようと思って初参加したのは、2006年の第6回大会でした。
ところが1度出ただけですっかりやみつきになってしまいます。手作りの運営で行われているローカル大会ですが、島の皆さんが温かく迎えてくれることや美味しい海の幸にすっかり魂を奪われてしまいました。そのため1度きりのつもりが翌年も出てしまいます。
しかし2008年に帯広に転勤したため、参加できなくなってしまいました。なにしろ帯広から稚内までは400km以上あります。北海道の公共交通機関は札幌と道内地方都市を放射状に結ぶ形ですから、地方都市間の交通手段はありません。自家用車(しかも我が家の愛車は軽です)で400kmを走ってそこからフェリーに乗って、翌日55km走って、また次の日にフェリーと400kmの運転・・・。考えただけで疲れきってしまいます。
2010年の第10回大会には、この大会で知り合ったという走友のマッチィさんとアオイちゃんが結婚後初参加をすると聞きました。そこで私はすぐに実行委員長の黒川さんに連絡し、前夜祭でお祝いをしてほしいとお願いをしました。快く引き受けてくれた黒川さんですが、その後にこんな一言を付け加えられました。
「もちろん、Ogamanさんも来るんですよね?」
この流れで「いや」と言えますか?「はい」としか言えませんでした。
この年、帯広から3時間かけて新千歳空港まで行き、そこから空路利尻入りをするという、まるで道外大会に向かうようなルートで参加しました。このときは第10回記念大会ということでQちゃんもゲストランナーとして参加していました。おかげで途中10kmくらいお話しながら一緒に走ることができ、ゴールではお迎えランもしてもらえました。
2011年には留萌に転勤となりました。留萌から稚内までは200km弱。近くなりましたので、参加に障害はなくなりました。おかげでそれ以降はまた連続して参加しています。今年は6回目の参加となりました。
この大会の魅力はいろいろありますが、一言で言うと「景色よし 食べ物もよし 人もよし」といったところです。スタッフの皆さんの温かさ、沿道で応援してくれる島の皆さんの温かさは格別のものがありますし、大会前日の前夜祭や大会終了後の完走パーティで提供される料理、そして宿で提供される料理の美味しさは、年に1度の楽しみとなっています。
そして景色です。島をぐるっと1周すると、利尻富士をさまざまな角度から望むことができます。見る場所によって山の形も変わり、最高の景色を楽しむことができます。
ただ問題は天候に左右されることです。初めて参加した2006年は、レース中ずっと好天に恵まれて利尻富士を堪能することができましたが、それ以降は途中で雲がかかったり雨が降ったり、なかなか思うようには行きませんでした。
でも今年はとうとう晴れました!2006年以来、島を一回りする間ずっと青空とともに利尻富士が見えていました。
久しぶりに利尻の絶景を心ゆくまで堪能しました。
しかし・・・その最高の天気、最高の景色とは裏腹に、走りは最低でした。序盤から中盤過ぎまではゆっくりとイーブンペースを刻んで走っていたのですが、35kmあたりからは腰痛がひどくなってきました。そしてついに、40kmあたりで走れなくなってしまいました。
最後の15kmはほとんど歩き通すことになりました。それでもこの大会のいいところは、制限時間が10時間とたっぷりあるためこうして大失速しても歩いてもゴールを目指せるということです。歩くのもつらい状態になっていましたが、ともかくゴールを目指してひたすら歩き続けました。
ということで、今年の第8位は、
最高の 天気のもとで 大失速
(利尻は最高の天気と最低の走り)