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【2013 第82回 日本音楽コンクール ヴァイオリン部門 3次予選を聴く】 (2013-9-9 22:09:12)
20歳台の時から時々聴きに行っている日本音楽コンクール.ヴァイオリン部門、この10年弱はほぼ毎年聴きに行っています。
今年は3次予選を聴いてきました(昨年は2次予選と本選)。
99名が参加した1次予選、2次予選には25名が進み、3次予選では11名に絞られました(そして本選には4名です)。
場所は例年通り、飯田橋のトッパンホール。3次予選は11時にスタート。途中、昼休憩及び休憩(2人演奏したら15分休憩)。
全11人が終わったのは午後7時半過ぎでした。
審査員は原田、藤原、三浦、玉井、篠崎・・、そうそうたる方々です。
3次の課題曲は2曲。プロコフィエフのヴァイオリンソナタ第1番全曲と、ベルリオーズ「夢想とカプリス」。一人あたり演奏時間は40分弱。
5月に今年のコンクール要項が発表され、それを見た時、今年は3次が大きなポイントになるように思えました。
性質が異なる2曲を提示とはいえ、それがあまりにも激しい。恐らく受検を考えていた方も、今回の意表に出た3次課題曲に
戸惑いを感じたかもしれません。
音コンはヴァイオリン部門に限らず、1次〜3次までほぼ連日で行われます。ですから受検者は5月以降、3次までの曲を
必死にさらって、完成しておかなければなりません。ピアノ伴奏者との練習もかなりやったはずです。
でも大半は3次に行く前で終わってしまう。残念です。
しかし、必ず将来、身の糧になったと思います。
プロコフィエフのヴァイオリンソナタというと、2番(元々はフルートのソナタですが)が大変有名で、私も大好きなのですが、
1番は私はあまり好きではありませんでした。
今回、11人の連続演奏を通じ、この曲の面白みが少しわかったように思えます。
2つのヴァイオリン協奏曲との関連や、シュニトケはこの曲に強い影響を受けて、あのヴァイオリンソナタを書いたのでは?と感じました
冒頭のピアノからして、もう怪しいプロコフィエフ臭(^^;、第2楽章の戦慄さ!恐怖、第3楽章の慰め、そして再び強い第4楽章。
プロコフィエフは、こういう音楽が頭の中で鳴っていたのか?と思わず苦笑いするような曲。
この曲が終わる度にホール内は厳しい空気に。そしてメンデルスゾーンの「歌の翼に」を思わせるようなベルリオーズの「夢想とカプリス」が、
その厳しい空気を一掃させました(順番を逆にした方も数名いましたが)。
この「夢想」を私は今まで知らず、CDを探し、買って、前もって聴いておきました。あまり有名でないような気がしますが、
名曲だと思います。本当に、この曲のおかげで、心が救われたような印象。それだけプロコフィエフの1番ソナタは重い!!
「墓場に吹く風」ですから。
そして音コン予選では例年、聴衆のレヴェルが高いです。受検者、そしてピアノ奏者が完全に弾き終えても、少し沈黙。
彼女(彼)達が我に返ってから拍手です。演奏中はシーンと静まり、誰もいないのでは?と思うほど。
時々、審査員の鉛筆の音が僅かに響きます。
しかしこれが本選となると、まだ終わっていないのに、拍手等が始まります。特に最近、こういう傾向が強いのが残念。
ただ、今年の3次では私の予選鑑賞経験で初の珍事。コンクール後半からやってきた音高生達の一部が、演奏中にお菓子を食べるという状況に
接しました。最初、後方で何か袋を開ける音がして、振り向くと、お菓子!思わず、にらみつけましたが(私以外の方も振り向いた)、
ホール係員も気づいて、演奏間に注意を。この非常識な態度に唖然としました。
演奏は中3生の吉田南さんからスタート。あどけないという表現は適していないかもしれませんが、やはり小柄でお若い。
この女の子が2次を通過し、これから上記2曲に挑むのか!!と期待感一杯。既に彼女の名前は学生音コン等で聞いていましたが、
実演に接したのは初めて。最初の冒頭数小節を聴いただけで、「やはり、この子は凄い!!」と驚きました。
楽器の鳴りもよく、また堂々たる弾き方は、もはや15歳ではなかったです。
この吉田さんの演奏を基準にして、残り10人の演奏を聴きました。
本選進出者が発表されましたが、私の中では、前田奈緒さん(藝大)もとても素晴らしかったです。
彼女が進めなかったのは残念至極。
本選での審査では、この3次予選で得た点数の6割が加算されます。昨年は本選では大混戦で、総合点で確か1点差で会田さんが1位だったはず。
大江さんは2年連続、本選出場。昨年はメンデルスゾーンのコンチェルトを弾き、入賞。私はメンコンで優勝を勝ち取るのは難しいと思うので、
今回は違う曲で挑んで欲しいと思います。
さすがに11人、それも必死に(^^;、聴いてきて、疲労度もそれなりに。
ピアノ伴奏者もお疲れ様。特に土岐さんの伴奏をされた方は、彼女以外数人も担当。その疲労を考えるとかなりのものかと思いましたが、
しっかりお仕事をされていました。本選でのオーケストラの方々も同様でしょう。
ヴァイオリン本選は10月27日(日)。オペラシティで東京シティフィルとの協奏曲共演。午後4時〜。本選も毎年聴いていきましたが、
今年はこの日は私は柏でハーフマラソン。10時スタートですから、ゴールして、どこかでお風呂入って、向かえば鑑賞可能ですが、
疲労が強いとしっかり聴けません。当日の状況で考えようと思います。ハーフを走って、お酒飲まず・・・というのも...。
日本音楽コンクールについては、いろいろなご意見もありますし、これで1位を獲得しても、海外へのアピールは弱いでしょう。
しかし、このコンクールは私にとっては、一番馴染みあるもの。ここで上位入賞し、世界のコンクールに挑み、飛躍した方も非常に多いです。
また、このコンクールをもって、音楽に一区切りする方もいます(私の考えでは、非常に勿体ない!)。
お母さんが徹夜で本選用のドレスを作ったとか、コンクールの数ヶ月前に恩師が亡くなり今日は思いを込めて...等々、エピソードも様々。
これからも接していこうと思います。
今年は3次予選を聴いてきました(昨年は2次予選と本選)。
99名が参加した1次予選、2次予選には25名が進み、3次予選では11名に絞られました(そして本選には4名です)。
場所は例年通り、飯田橋のトッパンホール。3次予選は11時にスタート。途中、昼休憩及び休憩(2人演奏したら15分休憩)。
全11人が終わったのは午後7時半過ぎでした。
審査員は原田、藤原、三浦、玉井、篠崎・・、そうそうたる方々です。
3次の課題曲は2曲。プロコフィエフのヴァイオリンソナタ第1番全曲と、ベルリオーズ「夢想とカプリス」。一人あたり演奏時間は40分弱。
5月に今年のコンクール要項が発表され、それを見た時、今年は3次が大きなポイントになるように思えました。
性質が異なる2曲を提示とはいえ、それがあまりにも激しい。恐らく受検を考えていた方も、今回の意表に出た3次課題曲に
戸惑いを感じたかもしれません。
音コンはヴァイオリン部門に限らず、1次〜3次までほぼ連日で行われます。ですから受検者は5月以降、3次までの曲を
必死にさらって、完成しておかなければなりません。ピアノ伴奏者との練習もかなりやったはずです。
でも大半は3次に行く前で終わってしまう。残念です。
しかし、必ず将来、身の糧になったと思います。
プロコフィエフのヴァイオリンソナタというと、2番(元々はフルートのソナタですが)が大変有名で、私も大好きなのですが、
1番は私はあまり好きではありませんでした。
今回、11人の連続演奏を通じ、この曲の面白みが少しわかったように思えます。
2つのヴァイオリン協奏曲との関連や、シュニトケはこの曲に強い影響を受けて、あのヴァイオリンソナタを書いたのでは?と感じました
冒頭のピアノからして、もう怪しいプロコフィエフ臭(^^;、第2楽章の戦慄さ!恐怖、第3楽章の慰め、そして再び強い第4楽章。
プロコフィエフは、こういう音楽が頭の中で鳴っていたのか?と思わず苦笑いするような曲。
この曲が終わる度にホール内は厳しい空気に。そしてメンデルスゾーンの「歌の翼に」を思わせるようなベルリオーズの「夢想とカプリス」が、
その厳しい空気を一掃させました(順番を逆にした方も数名いましたが)。
この「夢想」を私は今まで知らず、CDを探し、買って、前もって聴いておきました。あまり有名でないような気がしますが、
名曲だと思います。本当に、この曲のおかげで、心が救われたような印象。それだけプロコフィエフの1番ソナタは重い!!
「墓場に吹く風」ですから。
そして音コン予選では例年、聴衆のレヴェルが高いです。受検者、そしてピアノ奏者が完全に弾き終えても、少し沈黙。
彼女(彼)達が我に返ってから拍手です。演奏中はシーンと静まり、誰もいないのでは?と思うほど。
時々、審査員の鉛筆の音が僅かに響きます。
しかしこれが本選となると、まだ終わっていないのに、拍手等が始まります。特に最近、こういう傾向が強いのが残念。
ただ、今年の3次では私の予選鑑賞経験で初の珍事。コンクール後半からやってきた音高生達の一部が、演奏中にお菓子を食べるという状況に
接しました。最初、後方で何か袋を開ける音がして、振り向くと、お菓子!思わず、にらみつけましたが(私以外の方も振り向いた)、
ホール係員も気づいて、演奏間に注意を。この非常識な態度に唖然としました。
演奏は中3生の吉田南さんからスタート。あどけないという表現は適していないかもしれませんが、やはり小柄でお若い。
この女の子が2次を通過し、これから上記2曲に挑むのか!!と期待感一杯。既に彼女の名前は学生音コン等で聞いていましたが、
実演に接したのは初めて。最初の冒頭数小節を聴いただけで、「やはり、この子は凄い!!」と驚きました。
楽器の鳴りもよく、また堂々たる弾き方は、もはや15歳ではなかったです。
この吉田さんの演奏を基準にして、残り10人の演奏を聴きました。
本選進出者が発表されましたが、私の中では、前田奈緒さん(藝大)もとても素晴らしかったです。
彼女が進めなかったのは残念至極。
本選での審査では、この3次予選で得た点数の6割が加算されます。昨年は本選では大混戦で、総合点で確か1点差で会田さんが1位だったはず。
大江さんは2年連続、本選出場。昨年はメンデルスゾーンのコンチェルトを弾き、入賞。私はメンコンで優勝を勝ち取るのは難しいと思うので、
今回は違う曲で挑んで欲しいと思います。
さすがに11人、それも必死に(^^;、聴いてきて、疲労度もそれなりに。
ピアノ伴奏者もお疲れ様。特に土岐さんの伴奏をされた方は、彼女以外数人も担当。その疲労を考えるとかなりのものかと思いましたが、
しっかりお仕事をされていました。本選でのオーケストラの方々も同様でしょう。
ヴァイオリン本選は10月27日(日)。オペラシティで東京シティフィルとの協奏曲共演。午後4時〜。本選も毎年聴いていきましたが、
今年はこの日は私は柏でハーフマラソン。10時スタートですから、ゴールして、どこかでお風呂入って、向かえば鑑賞可能ですが、
疲労が強いとしっかり聴けません。当日の状況で考えようと思います。ハーフを走って、お酒飲まず・・・というのも...。
日本音楽コンクールについては、いろいろなご意見もありますし、これで1位を獲得しても、海外へのアピールは弱いでしょう。
しかし、このコンクールは私にとっては、一番馴染みあるもの。ここで上位入賞し、世界のコンクールに挑み、飛躍した方も非常に多いです。
また、このコンクールをもって、音楽に一区切りする方もいます(私の考えでは、非常に勿体ない!)。
お母さんが徹夜で本選用のドレスを作ったとか、コンクールの数ヶ月前に恩師が亡くなり今日は思いを込めて...等々、エピソードも様々。
これからも接していこうと思います。
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