前々から存在は知っていましたが、ようやく入手し、聴いてみました。

メンデルスゾーンの協奏曲（ただし3mv。ピアノ伴奏版）を始め、19曲収録されています。


イザイというと、コンクール、入試の課題曲のイメージが強いです。

リサイタルで取り上げられる無伴奏ソナタが有名ですが、Ｖｎ好きでなければ、一般にはそれほど有名な作曲家ではないと思います。

逆にＶｎ奏者にとっては特別な存在であるわけで、ヨーロッパには、イザイの孫弟子に学ぼうと各地から、
レッスンのお願いに赴く方が多いようです。
（さすがに直接、師事した方はもういないと思います）。

イザイは指揮者でもあったわけで、晩年はシンシナティ交響楽団を指揮し、その録音も僅かながら残っています。このＣＤにも序曲等が収録。

ただ、演奏会でどういう曲を振ったのか、わかりません。マーラーとか振った？


この録音の時期は1912年周辺。その演奏は独特で、速いところは思いきり速く、またそれゆえ、曲によってはかなり怪しいところもあります
（特にハンガリーダンスの５番等）。

この年代ゆえ、ノイズも結構あります。
100年前だし。

今ならもっと速くかつ正確に弾く方が何人もいるでしょう。

でも、それでもイザイの演奏家としての評価は決して下がらないと思います。

あのイザイが演奏しているのですから。

特にヴィエニャフスキの「２つのマズルカ」（1912年12月録音）は100年の時を超えて、迫ってきます。


イザイは1931年まで生きただけに、もし闘病していなかったら、もっといい状態の録音も残せたと思います。それが残念。