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  ホーム >> frunブログ集 >> またしても ゴールが遠い サロマみち〜第28回サロマ湖100kmウルトラマラソン未完走記8

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link Road to SAROMAN BLUE Road to SAROMAN BLUE (2024-10-10 15:00:05)

feed またしても ゴールが遠い サロマみち〜第28回サロマ湖100kmウルトラマラソン未完走記8 (2013-7-15 23:11:33)

(8)最後まで・・・

 エイドに到着して麦茶を飲みます。かなり喉が渇いていて、おかわりをして飲みます。

 パイプ椅子が置いてあり、座っている人もいます。私もそこで座ろうかという誘惑にかられます。

 ここで椅子に腰を下ろしたら、2度と立ち上がれないでしょう。そんな予感がします。すでに50km関門の閉鎖時間になっています。そこでリタイアした選手を拾った収容バスが、すぐにやってくるでしょう。

 だけど50km関門を通過した私たちには、まだ1時間近い時間が残されています。それなのに自らレースをやめることはできません。

 せめて54.5kmのレストステーションまでは行かなきゃ・・・。そう思い麦茶を飲み終えたあと屈伸運動をしてコースに戻りました。

 しかし苦しい走りは続いています。51kmは10分54秒、52kmは10分45秒。アップダウンが多くて上りは歩いているためラップが多少落ちる区間ですが、いつもならばせいぜい7分台でカバーしていく区間です。でも今の私にはこれが精一杯です。

 53kmも10分02秒、54kmも11分15秒と一向にペースが上がりません。60kmの関門閉鎖時刻まで40分を切っています。残り距離と今のペースを考えると、この関門を通過するのは至難の業です。昨年もそうした絶望的な状況だった70km地点からペースを上げてどうにか完走しましたが、それよりも厳しい状況になっています。

 ここまで自分からやめずに頑張ってきました。レストステーションに着いたら一息ついて、それからどうするか決めましょう。そう考えながらレストステーションのホテルグランディアサロマ湖に着きました。

 その入口のところで楽走412旭川の仲間2人が迎えてくれました。2人の姿を見ると、それまでは痛みに顔をしかめながら走っていたのですが、反射的に笑顔になってしまいます。手を振って声援に応えながら通過した後ろで、「笑っていたからまだ大丈夫」と話している声が聞こえました。

 そうなんですよ。どんな時も笑顔で走るのが私の求めるランニングスタイルです。痛みとの戦いの中ですっかり忘れていました。笑顔だけじゃなく、自分の目指しているランニングスタイルについてすっかり忘れていました。

 60km関門を通過するのが不可能だからレストステーションでリタイアする?そんなのは私が目指すランニングスタイルではありません。つねに全力で関門を目指すのが私のスタイルです。

 いや、それも違う・・・。

 関門に間に合うかどうかは関係ない。それを意識するから、関門に間に合わないという時点で気持ちが切れてしまいます。関門に間に合おうが間に合うまいが関係なく、全力で前に進むのが私の目指すスタイルです。私が発信したいスタイルです。

 そのことに気がついたとき、レストステーションで自らリタイアするという選択肢はなくなりました。

 スタート地点で預けた赤い袋を受け取り、エイドでおにぎりを2個ほおばります。それを麦茶で流し込み、袋をそのまま預けます。そしてレストステーションの出口のところで応援していたりんごちゃんとたまちゃんに応えてコースに戻りました。

 とはいえ、膝も腰も痛いので歩きと走りを交えることに変わりはありません。でも今の自分にできる精一杯の走りをして前に進みました。

 55kmは9分48秒、56kmは9分49秒、57kmは10分22秒、58kmは9分39秒、59kmは8分55秒、60kmは9分11秒・・・60km地点に到達したのは、スタートから7時間54分19秒後でした。すでに60km関門は閉鎖されており、ここで私の戦いは終わりました。

 収容バスでゴール地点まで戻り、仲間たちの到着を待って湧別経由で遠軽に戻ります。それから打ち上げです。

$Road to SAROMAN BLUE-打ち上げ


 昨年は5年ぶりの完走をしてようやく忘れかけていたサロマのゴールを思い出しました。今年も続いて完走をして、より自信を深めたいと思ったのですが・・・。

 サロマは私にとって相変わらず高い壁として立ちはだかるようです。でも今年は練習量も内容も十分とはとても言えませんでした。やはりサロマを完走するには、きっちりと練習をしなければ無理だということです。来年もまた一からやり直して、チャレンジャーとしてこの地に立ちたいと思います。(第29回大会完走記につづく)


(1)8回目の挑戦
(2)感謝の気持ち
(3)長い旅の始まり
(4)これ以上ないすべり出し
(5)タイムの貯金は・・・
(6)初めてのピンチ
(7)体の借金



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