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link ぼちぼちライフ ぼちぼちライフ (2019-2-9 0:00:02)

feed 2013 STY(3) (2013-6-1 21:08:32)

【〜A9】

かなり気温も下がってきたようですが、ここからは一つ山を越すので上りが多くなると思い、まだスタート時と同じ半袖ジャージにアームカバー、その上にソフトシェルという格好でいます。

しばらく舗装道路を走ったあと、山道に入り谷筋から上っていきます。途中犬が吠えているところがあって、犬ちょっと苦手な私は緊張しました。コースには面してなくても犬は何やらいつもと違う様子がわかるのかな。

地図で見ると次の二十曲峠エイドまではそんなに距離がない感じです。谷筋詰めたら、九十九折りになって上の方に先行者のライトが見えます。プロフィールマップで見れば、2kmで400m位上るような感じに書かれてました。

私はこれから上る標高差と距離を、いつも練習している家の近所のトレイルに置き換えて、“200mアップだから松尾山(嵐山近くの山)”、“500mアップだから愛宕山の水尾別れくらい”という感じに、イメージしやすいようにしてます。今回も松尾山2回上るような感じかなと思ってイメージしていました。

途中までは順調に来ていて、ガレた林道のようなところを上っていると上から車が下りてきて、「なんちゃら神社までもう少しですよ」と声をかけられました。果たしてすぐに神社に到着。松明が焚かれていて幻想的です。

前のランナーがお参りされてたので、私も手を合わせて完走祈願しました。

地図にも神社のマークが書かれていて、そこから山頂まではすぐの距離です。それほど時間はかからんやろと思って歩き出しました。

ところが、そこから急に勾配がきつくなってきました。手を使わないと上りにくいところも何度も出てきます。なかなかエグい上り。すぐだと思った山頂になかなかつきません。これを上れば山頂かと思えば同じような壁がまた出てくるし、かなり厳しかった。

やっとの思いで山頂までたどり着くと、そこにもボランティアの方が誘導でおられます。風は吹くし、気温は低いし、暗いし、本当にボランティアの人は、選手よりも大変ですよね。感謝感謝です。

さて、ここから下りですが、エグい上りの後にはやっぱりエグい下りが待ってました。幸いあまりスリッピーなサーフェイスでなかったので、下りが苦手な私でもそれほど怖くなく下りられますが、後続で速い人がきたら先にいってもらいました。ただ、これまでの大会での下りよりは抜かれることが少なかったなあ。

この辺も時々進行左手に麓の夜景がきれいに見えるところがあったように思います。心癒やされます。

先行者のライトも時々見えて、麓にエイドらしい明かりも垣間見えるようになり、あそこまで下ればいいのかなとイメージがわきますね。

というわけで、二十曲峠エイド到着。パンとホットレモンティーをよばれて、トイレをすませ、ここから完全に深夜の時間帯になるので、ここでもう一枚重ね着しました。ミズノの山用サーモブレスのアンダーTシャツですが、よく伸びるので半袖ジャージの上に重ねて着ました。帽子もハットからネックウォーマー兼用のフリースのものに代えて耳まで覆って暖かくしました。手袋も冬用の分厚いものにしました。

このウェア正解でした。



【〜A10】

この区間は15km以上あって結構長い区間です。杓子山まで4km上ってあと下りと言われました。

最初のうちは、緩い上りの林道を行きます。歩きですが、こういう林道は比較的得意なので、結構先行者もパスしました。快調。

2km位行った頃だったか、誘導のボラの人が、「この先、ロープを使って両手で上るような岩場が何カ所かありますから注意してください」と案内されてました。う〜ん、なんか大げさだなと思いましたが、まあ案内するくらいだからそれなりに大変なのだろうと、手に持っていた地図とハンドライトはザックに片付け、ヘッドライトを強くして、念のために備えておきました。

いや、侮っていた自分が馬鹿でした。

本当にほぼ2,3mの垂直な岩の壁が出てきました。両手を使って岩の角をつかんでよじ登らないと通過できません。しかもそれが何度も何度も出てくる。“これ普通はハイキングコースなんちゃうん??”

時間は夜中の1時前、ここで足を万一踏み外したら死ぬかも・・・と怖かったです。雨が降ってなくてよかった。風も強く吹いてなくてよかった。コースも上りだからまだマシだけど、これ逆コースだったらよう下りんΣ(゚д゚lll)アブナッ !

でも、去年はUTMFの人達はここを下ったんですよね。すごすぎる。

半泣き状態で、執拗に出てくる岩場と格闘しながら、ようやく難所を乗り切って最初のピークにつきました。でもこれは杓子山じゃないみたいです。勾配は緩くなって歩きやすくはなったけど、山頂はもう少し先にありました。

ここでも山頂にはボラの人が。お疲れ様です。

ここからは基本下り。やっぱり最初はキツイ下り。トラロープを伝いながら尻餅つかないようにやや前傾気味で下ります。トラロープのおかげでかなり安定して走れました。

ある程度下りたらダブルトラックくらいの林道になったように記憶しています。下りですが、走るのも結構しんどいので、早歩き基調で時々走りみたいな感じで下りていきました。周りの人もみんな同じような感じ。

でもこの林道も長かった。雰囲気は宝塚の塩尾寺から下りていくような雰囲気で、麓の街の明かりが見えているのですが、なかなか着きません。

舗装路に出ても、なかなか市街地に着きません。長かった〜。

ようやく市街地に出ると、ここでも辻辻に誘導ボラの人が立って、案内や応援をしてくださってます。本当にありがとうございます。

ああ、やっと最終エイドの富士小エイドに着きました。15km3時間くらいかなと思ってたら4時間近くかかりました。恐るべし。

このエイドではお粥をよばれました。普通のお粥でなくて、五穀米のお粥にお醤油のアンがかかっていて、それに刻み三つ葉と練り梅をトッピングして食べるというもの。おいしかったです。消化もよさそう。

まだ足りなさそうだったので、荷物を少しでも減らそうと、持参のパワーバーのジェルを一つ食べました。でもやっぱりこういうの苦手。まずい(u_u。)

ハイドレの水は、A6で多めに補給して以来、全くしていませんが、エイドでは必ずドリンク取るので、あまり飲んでません。ここでもまあいいかという感じ。

このエイドも充実していましたが、ただトイレだけ少なくて往生しました。仮設が2つしかなくて15分くらい寒い中待っていたので体も冷えかけてしまいました。ここはエイドで一番長居して25分居ました(大半トイレの列・笑)



【〜ゴール】

いよいよ次はゴールに向けて出発です。この時点でまだ4時にもなってないので、よほどのアクシデントがなければ完走は間違いなし。後はどれくらいのタイムで入れるかなということです。

プロフィールで見ると最初4km位で600m位上がって、それからダラダラ上りみたい。これが最後の上りだ、がんばろう。

今までの恐ろしい上りに比べたら、ここの上り勾配は楽でした。まあ走るのは厳しいけど、テンポよく歩いて上れます。エイドごとに補給もできてるので、まだそれほど消耗はしてない感じです。

結構すぐに先行者に追いついて、どんどん抜けて、気持ちいいです。だんだん夜が明けてきて、薄明るくなってきたので、ライトもハンドライトはしまって、ヘッドライトだけ。鳥のさえずりも聞こえるようになってきて、爽やか。

大きな月が山の端に沈んでいきます。一晩中明るく照らしてくれたお月様にも感謝。

夜が明けました。

2013_25204_28_12_25

こんな感じのトレイルです。時々小走りできるくらいの勾配です。

2013_25204_28_12_24019

割にあっけなくピークにつきました。厳しい上りがなかったからかも。

そこで誘導ボラのおじさんに、「ここから下りだけ。1kmくらい下ったら、豚汁まだ残ってるかも」と案内されて、なんか期待するじゃないですか〜;:゙;`(゚∀゚)`;:゙

というわけで、トレイルを下っていきました。1kmでは着かなかったけど、舗装路に出るところに私設エイドみたいなのをしてくださってました。豚汁はなかったみたいですが。

ミルクティをよばれました。朝の一番冷え込む時間帯なので温かいのうれしい。

付近には霜柱も立ってました。こんな寒いところでずっと私設エイドしてくれてるのにも感謝感謝。

ちょっと休憩して、ライトも片付け、もう後は下りだけだからと地図もしまってしまいました。

さて、ここから舗装路。全く下りばかりではなくて、ほぼ等高線にそうような感じでずっと続いているので、歩いたり走ったりです。この区間ではストックも使えるので、周りの人の半分くらいはストック使って走ってました。私はこの区間だけのためにストックずっと持ってるのはいやだったので、持たずに来てます。

富士山見えてきましたヽ(´▽`)/ 霊峰富士は見るとパワーもらえます。

2013_25204_28_12_25004

時々河口湖も垣間見えるようになってきて、ゴールが近づいてきたことが実感できます。

最後におなかがすいてきたので、残ってた阿闍梨餅食べてしまおうと、走りながら食べてしまって、口の中ゆすぎがてらに水を飲もうとハイドレの飲み口を見ると・・・・

えっ?吸い口がなくなってる!

吸い口のゴムをどこかに落としてしまったみたいです。全然気づいてませんでした。

パイプを加えて吸ってはみても、うまい具合に水が出てきません。(´Д`;≡;´Д`)アワアワ

こんなこともあるんですね。多分ザックの背負ベルトにホースを装着するときに、無理な力がかかってとれやすくなっていたのかもしれません。コース終盤で、涼しい時期だからよかったけど、これが夏場のレース序盤だったと思うとぞっとします。

やっぱり、大事な水は複数持っていた方が安全ですね。

阿闍梨餅は秀逸なので、水がなくても食べられるのでよかった。

途中、誘導ボラの人が、「あと6kmです」と案内されてました。

この時点で時計は6時7分位。ん?ということは下り基調だし7時までにゴールできたら18時間切れる?

ちょっと欲が出てきましたよん。

サーフェイスは舗装からガレた林道になってましたが、がんばって走って下りていきました。

どんどん下りて、時計を見ながら“このペースで○分走ったから、だいたい○km来たかな”と胸算用。

7時間に合うかな?

でも、時々見える河口湖が思ったほど近づかない。なんか腑に落ちない。

自分ではもう最低4kmは走っただろうと思った頃に神社に着きました。そこでの誘導ボラの人が、「あと3km位です」

えっ、やっぱり距離おかしいな。最初の6kmという案内がおかしかったんじゃ。

この時点で6時37分。3kmならキロ7分で行けばなんとかなるかも。

と思ったのですが、それから走っても、なかなかゴールが近づく気がしなくて、だんだん諦めムードになってしまいました。

やっと河口湖畔にたどりついて、その時点でもう6時55分。随分遠くに河口湖大橋が見えます。ゴールの八木崎公園はそのまだ先。やっぱり無理。もうぼちぼち行こう。

おかげでこんなにきれいな写真も撮れたし、まあいいか。

2013_25204_28_12_25005

7時頃に「あと2km」の表示がありました。

それから500m位行くと、大橋の手前の誘導ボラのおじさん、「あと2.5km」(^-^;

今までも、誘導の人の残り距離案内にはいろいろ騙されましたが、今回もやっぱりそうでした。

いえね、誘導の人が悪いというわけではないですよ。親切に言ってくださってるんですから。

やっぱり地図を片付けてしまった自分が悪いね。

まあ、そんなわけで最後ちょっとトホホでしたが、大橋を渡って最後1km。

ゴールが近づくと、“やれやれ”という感じと“ああもう終わってしまうんだな〜”という寂しさが同時にわいてきます。

盛り上げ隊の応援のおばちゃんが最後激励して迎えてくださって、最後花道は笑顔でゴール。

ゴールした時間は午前7時13分42秒。18時間13分42秒の旅が終わりました。

長かったけど、終わってみたらあっという間だったような。

すばらしい景色とコース、一部売り切れはあったけど(笑)充実したエイド、手厚いボランティアの皆さんが夜を徹して寒い中がんばってくださったこと、そして開催までいろいろ大変だったと思いますが、こんなにすてきな大会を準備運営してくださった、鏑木さんはじめ実行委員会の皆さん。

本当にありがとうございました。完走できて本当によかった。富士山に来て本当によかったです。



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