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10.トレラン&オリエンの部屋 : 八ヶ岳スーパートレイルにもの申す!!(長文注意)

投稿者 トピック
まるトラ
  • 登録日: 2009-4-13
  • 居住地: 北海道全域
  • 投稿: 184
八ヶ岳スーパートレイルにもの申す!!(長文注意)
これはFBに投稿したものと同じですが、より多くのトレイルラン愛好家に読んでもらいたいと思い、あえてこちらにも投稿しました。
基本的に良い大会だと思うので、問題点を改善して来年以降に繋げて欲しいと思っています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

思うところ少々ありトラブルの詳細と問題点を明らかにしたいと思い記録にする事とした。

1 発端

八ヶ岳スーパートレイル100マイルに参加中、コース途中で引き返してくる選手2名あり。

聞けば、体力の限界を感じ、寒さで全身震えが来て、歩くのもやっとという有様の女性選手をエスコートして引き返す途中だと言う。

大会事務局に回収要請をするために緊急電話番号に架電するも、留守電になり、返信が来ないという。

自分に第二関門である松原湖まで到達したら「口頭で」救助要請して欲しいとの事。

頼んでいる彼も、相当消耗している様子。



2 状況

場所は81kmの無人エイドを過ぎた当たり。

最後の有人エイドからは約10km林道を進んだ山中であり、気温は推定だがマイナス5度は下回っている模様。(当日の野辺山の最低気温はそのぐらいだがここはもっと標高が高い)

救助用の人員配置がある第二関門(松原湖)までは約14km。

山中なので普通に歩くと3時間は掛かる。 一方、来た道を引っ返しても10kmはスタッフに逢えない。 こちらも2時間程度は掛かる。

81km無人エイドには簡易トイレと水しか無い。 その水のポリタンクも空っぽで凍っている。

どこにも身の安全を図る施設も設備も無い。

(ちなみに、軽登山用半袖羽毛服とゴアテックスの雨具を着込んだ自分でも5分で震えが来てそれ以上留まれないぐらい寒い場所)



3 展開

会話中に仲間から電話があった。

幸い仲間はこれから向かう第二関門(松原湖)に居るので、早速口頭で救援依頼をしてもらう。

だが、対応するのはアルバイトや責任の無い手伝いばかりで、なかなか話が進まない。

軽く請け負うがこれから手配しますと言うだけで、その後の具体的な連絡が無い。



一旦はその言葉を信じて、その場を立ち去ろうと思ったが、胸騒ぎがして、再度引き返して、再び電話する。

案の定、責任者に話が通っているのかどうかすら不明!

その場に居る仲間に責任者を探して話を伝えてもらう。

しかし、向こうは「歩けるのか?」と聞き、どうも歩けるなら自力でここまで来いというニュアンスを感じる。

主催者としてはこの大会が「自己責任」で参加する事を条件にしているので、一応当たり前の対応をした積もりだろう。



これが夏や秋の大会ならばそれで良い。

だが、この場所に救助に来るのにどれぐらい時間がかかる?

歩けなくなり、意識が飛んで救援要請して、5分で来られるのか?

それから、1時間で現場に到着しても間に合わない! ここの寒さを分かっていない!



比較的元気な俺ですら、1時間じっとしていたら、どうなるか分からない、最低でも凍傷と低体温症にはなるな。

それぐらい寒い。

まして、彼女はタイツにランスカ、防寒装備も有るには有るが、明らかに秋の装備だ。

他の選手も膝をむき出しにしていたり、装備はトレイルランの域を出ていない。

走り続けているのならば、自らの産熱でそれでもこなせる。

しかし、動きを止めたとたんに、体熱はどんどん放散して行く。

(100kmマラソン経験者なら80km付近で体力的にめげた時にそのままの格好で冬山に放り出されたと想像してもらいたい)



冬山経験がある自分にはここの状況の危険性がはっきりと見えてる。(後で聞いたが最初に彼女に声掛けしてくれた男性選手も山屋だった)

救援に対して尻の重い主催者側はこの現場の危険な状況が理解出来ていない。

タクシー代わりに救急車を呼んでいるのではない。

救助までの時間と、彼女の残りの体力を読んで、間に合ううちに助けに来て欲しいと要請しているのだ。

やっと救急車が来る事となり、一旦は来た方角に引き返した我々だが、再び救急隊の来る松原湖方面を目指す。

その途中で、リタイヤ希望の男性1人と女性選手1人も加わった。



その女性選手は最後の有人エイドである72kmでリタイヤ申請したが、却下!されたそうだ。

つまり、ここには運んであげられる人員もないし、車も来ない。

リタイヤするのならば24km先の第二関門まで行くしか無いと言われて、しぶしぶ出て来たのだと言う。

なんと言う事! 平地ではない! マイナス5度以下ににもなる極寒地獄の中に、救助隊到着するのに1時間以上掛かる山中に、もう止めたいという女性を送り出したというのだ!



エイドの担当者は責められまい、主催者の読みの甘さだ。

これで、途中で身動き取れなくなったら「それは選手の自己責任で」と言い訳するのだろうか?



責任者との電話中に怒り心頭に達した自分は「こっちは自分のレースを捨てて、救援しているのに! 主催者であるそっちが緊急対応をきちんとしないでどうする!! ちゃんとしてくれ!」と思わず怒鳴ってしまった。



少ない人員で初のレースを回し、トラブル処理を一手に引き受けている責任者の立場は分かる。

選手としてそのご苦労には頭の下がる思いである。

だが、しかし、これは人命に関わる最も重要な事柄であり、主催者が用意する最低限の安全策ではないか。

第二関門以前でリタイヤの手だてを省いた事は致命的な事故に繋がりかねない、重大な手抜きであると指弾する。



よろよろ歩く彼女のスピードに合わせて歩いたので、こっちも震え続けていた。 寒い。 自分の防寒装備とて真冬用ではないのだ。

手がかじかんでレスキューシートを掴めなくなっている彼女のシートを前で結んであげたり、サブのヘッドランプで足下を照らし続けて、元気づけに皆でなるべく会話をする様にしたり、意識を集中してなんとか歩かせている。

まるで、冬山遭難者の集団だ。

その後、”30分”の予定が”1時間”も山中をとぼとぼ歩いてやっと救急車に遭遇出来た。



4 問題点

(1)防寒具などの夜用の選手の預け荷物を受け取る場所が110kmの八千代エイドである点。

トップ選手以外の多くの選手はそれより遥か以前で夜に突入する。

自分は防寒具を最初から背負っていたが、そうでない選手も多く、動けなくなったら、今回の様なトラブルになる危険性が増す。

(2)リタイヤポイントが第一関門閉鎖時間後は第二関門までしか無い点。

これは致命的とも言える手抜きだ。

(3)81kmのエイドにはテントとストーブと毛布を用意して、せめて、3〜4時間は避難しても大丈夫な様に緊急避難所を儲けて欲しい。

これにより、体力を回復して救助要請しなくても済む場合もあると思う。

24kmもの山道中に避難場所が一切無いというのはいかがなものか?

通常時で歩いて5時間は掛かる行程に避難場所が一切無い!

ここの温度は冬山です。



この後、自分等も3時間近くかけて松原湖に到着した。

一旦冷えきった体は速歩でも回復しなかった。

この事件は、大会事務局に具申するつもりである。

まかり間違えば、というか、偶然に連絡取れなければとんでもない事態になっていた可能性は高く、来年以降開催するのならば、絶対に改善してもらいたい事柄である。

以上、顛末を記録した。



文責;伊藤裕之

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