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6.大会報告室 : 2011さくら道国際ネイチャーラン

投稿者 トピック
バニー
  • 登録日: 2008-2-3
  • 居住地: 東京都
  • 投稿: 1288
2011さくら道国際ネイチャーラン(完走しなかった記)
完走しなかった記を書くつもりはなかったのだけど、ある方から書いてみればと勧めていただいたり、なみこさんにも催促していただきましたので、あっぷさせていただきます。
本当にダメダメな走りだったので言い訳もできないです。



泣きながら走っていた。
岐阜に入ってから向かい風の北風がきつくなり、腕まくりしていた長袖の袖を手首までおろしてウエストバックにしまっていた手袋をした。
進まない、寒い、もうずいぶん前から走るのがつらくて、何度「もうヤダ」と思っただろうか。

6時9分に名古屋城をスタートしたときは左股関節の違和感はぼんやりとした感じで、ここ数日の中ではいいように感じた。
10kmくらいから一緒になった同じ名字の小川さん(♂)と併走していたころが一番楽に走れていたが、別れた20kmくらいからは左股関節はしっかりと痛みだしていた。
信号待ちするたびにストレッチしたり叩いたりしていた。
何度か抜きつ抜かれつしたランナーさんからも股関節が調子悪いのかと心配された。

50kmになる頃には既にかなりマイっていたのたが、みやもさんの応援やエイドの方たちの笑顔に励まされなんとか走り続けていた。
またちょうどウルトラでは有名なN登さんと併走することができ67kmのエイドまでは引っ張っていただけた。

しかしこの後のエイドでは、エイドに入ったとたんにマッサージの先生から「小川さんマッサージ必要じゃない?」とこちらがお願いするより先に声をかけられるほどだったから、よほど変な走り方をしていたのかもしれない。

また途中少し併走した韓国のランナーさんとは英語でほんの少し話したのかだが、「I'm tired.」と言った私に彼は「I'm very happy.」と答えた。
ああ、そうじゃなきゃいけないんだよな。なんで自分はこんなにイヤだって思いながら走ってるんだろう、と思ったものだった。

それでも106kmの第1チェックポイントの白鳥のエイドに入る前に併走したベテランランナーさんとは「歩いても、最後になってもゴールを目指す」と話したのだけど。

にも関わらす、白鳥でリタイヤを宣言した別のランナーさんの横で「私も」と言いたくなったが白鳥には知り合いがいたし、ネットを見て応援してがくれている友達がいるのがわかっていたので、それを言わずにすんだ。

白鳥の手前から右足薬指の爪に違和感があり、白鳥のエイドで靴下をぬいでみると黒ずんでいた。
私はほとんど黒爪になったことがないのだ。それなのに黒爪なんて!
今回の黒爪はどうみても爪の切り忘れによるものだと思えた。
こんな大切な大会前に何やってるんだ私は!と思い自分の甘さを思い知った。

白鳥を出てから次のエイドまでを去年はすぐに感じたのに今年はやけに長く感じた。一つエイドが無くなったのかと思ったほどだった。

最高地点のひるがのまではなんとか走っていたが、荘川桜までは前を走る外国からのランナーさんが見えなくならないくらいに、ずいぶん歩いてしまった。

風が強く寒かった。湖を渡って冷たい風が吹いていた。
腿の前側が冷えているのがわかった。寒さのためトイレにも何度も行った。
寒さと披露からか急な下りは走るのがつらかったし、お腹は空くのだが食べられるものがあまりなかった。
食べたいと思うものがないのだ。無理やりカロリーメイトや小さいおにぎりを突っ込んだ。
温かいスープなどもいただき少し元気になると、必ずゴールしようという気持ちになったが、真っ暗な中を走ったり歩いたりするうちに気持ちが萎えていった。
そう、今回はとにかく気持ちが折れていたのだと思う。

去年は自衛隊の協力があり、走行中にピンクの「さくら道」の幕をつけたジープが日中も夜中も行ったりきたりしてくれていた。
真夜中に歩いているランナーには「大丈夫ですか?」と声をかけ、限界にきていたランナーがジープに収容されたのも見た。

今年は震災のため自衛隊の協力は得られないとのことだったが、ピンクの幕をつけた大会の車が夜中にもたまに通り過ぎた。
大丈夫ですか?と声をかけられたとき、もうダメですと答えたくなったが、答えなかった。

12km近くエイドがない区間があった。前のエイドを出発するのにかなり勇気がいった。時間は午前3時過ぎくらいだったろうか。
12kmということは、時速9kmでしか進んでいない自分は1時間半以上進まないと次につかないということだ。

この12kmの間ピンクの幕をつけた車は一度も通らなかった。
多分ここで声をかけられたら車に乗ってしまったと思う。
車が来ないのはゴールを目指すチャンスだとも思えた。
しかし12kmは長かった。
寒くてトイレにも行きたくなった。(山の中に隠れてしようかとも思ったけどお尻を出すのは寒いしね)
ようやく次のエイドに着いたときは夜は開け始めていた。

白川郷の合掌造りを明るい中でみた。
去年は真っ暗ななかで、まるで映画のセットのようだと思いながら通り過ぎたのに。
今思うと、こうやって去年と比べる気持ちを持ってはいけなかったのだ。

下りだけでなく、平地でも続けて走ることが困難になっていた。
歩いたり走ったりしながら次のエイドを目指した。
次のエイドが第3チェックポイントだったのでそこまでは行こうと思った。

明るくなった国道の右側に、道の駅が見えた。
その奥にエイドが見えたとき、もうここまでと思えた。
自分より後に到着する人たちが夜間装備から朝用に着替えて出発するのを見送った。
172.6km地点 ゴールまで77.4kmだった。


月曜日は閉会式がある。閉会式の前にフランス人参加者のTさんとお話をした。
Congratulations!というと、あなたもでしょといわれたので(←たぶん)私はリタイヤしちゃったの。とはなすととても残念そうにいろいろと話してくれた。(英語なので全てはわからない(涙))

Tさんとは縁あって一昨年知り合ったのだが、彼から私と抜きつ抜かれつしながらゴールしたかったと言われとき(私にはそういう意味だと思えた)とても後悔した。

さくら道国際ネイチャーランはリタイヤすると翌年は出場することができないことが多い。
それでも参加申し込みだけはしてみれば、と友人から勧められたが、そのときはそんな気分にもなれなかった。

でも、数日たちやっぱり2年なんて待てない気持ちになった。

私はTさんにまた会いに行きたい。
さくら道を愛する人たちに会いに行きたいと心から思っている。

私の次のさくら道はもう始まっている。

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