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6.大会報告室 : 与論島ヨロンマラソン走り旅〜その1

投稿者 トピック
ふれっぷ
運営スタッフ
  • 登録日: 2007-3-5
  • 居住地: 北海道
  • 投稿: 1614
Re: 与論島ヨロンマラソン走り旅〜その6
長期連載大作、楽しみにしていますよ。(^^)


----------------
ふれっぷ@北海道
http://frep.way-nifty.com/cafe/

うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
与論島ヨロンマラソン走り旅〜その7
誰もがみんな 自分の家で死ねる島があるという
家族に見守られて 魂の旅立つ島だという…

シーマンズビーチを過ぎると、しばらくの間、コースの左手はキビ畑、
右手は防風林が続きます。防風林の所々には海岸墓地があります。海辺に
墓地が多いのは、故人の魂が海の神様と一緒になって、島に大漁豊穣を
もたらすと考えられているからです。
沖縄で見られる亀甲墓は無く、また、本土で見られる卒塔婆もありません。

うしまる♪がヨロンマラソンを走り始めた頃は、コース脇の墓地では
「ガンブタ」という建築模型みたいな物をよく見ました。これは、そこに
「土葬」された故人の住み処であり、後に、「洗骨」といって、親族総出で
骨を掘り出し、海水で浄めて甕に入れて埋葬する、というものでした。

明治の初期までは、島の東南部のハミゴーで「風葬」が行われてました。
その後は県により土葬が奨励されましたが、土の中に埋められたままでは
苦しかろう、と島の人達は考え、洗骨をするようになったのだそうです。

天体の運行や潮の干満など、大自然の営みに従い、その中の小さな
存在として謙虚に暮らしてきた島の人達は、まだ小さいときから、地域や
家庭での行事を通じて、目には見えない、科学ではまだ説明できない
何かの存在、神様とか祖先の魂とかを感じとり、敬い、感謝する気持ちを
自然に熟成させてきたのでしょう。
掘り出された頭蓋骨の形は、生前の故人の表情を彷彿させ、立ち会う
親族の間には、故人を慈しむ気持ち、故人と「再会」出来たことへの感謝の
気持ちなど、何か暖かいものが流れたのではないでしょうか。

そんなガンブタも、7年前に島内に火葬場が出来てからは、かなり
減りました。洗骨自体も手間が掛かるし、島を出た親族が集まるだけでも
大変です。これも、時代の流れなのでしょうか。

この付近に、3年前に亡くなった、うしまる♪常宿の先代主人が眠って
います。近くのコース係員に事情を話し、コースを外れて墓参り。同宿の
仲間たちもみんなしていたようで、後で聞いてみると
「背中を押してもらって身体が軽くなった」
「もう少しゆっくりしてゆきなさい、とばかりに足が進まなくなった」
と、感じたものは人それぞれだったようです。

再びコースに戻ります。風に揺れるキビの葉の擦れる音、防風林ごしに
聞こえてくる潮騒をBGMに進むと15キロ地点です。

(つづく、かも〜)
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
Re: 与論島ヨロンマラソン走り旅〜その6
全く緊張感の無い作文なので、ホントにマラソンを走ったのか自体も
怪しい?(^^;)
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
与論島ヨロンマラソン走り旅〜その8
島の北東部まできました。
この先に、晴天なら&体力的に余裕があれば寄り道してしまうお気に入り
ポイントがあります。往復で数百メートルのロスになりますし、自分でも、
レース中に一体何やってんだ、って気もしますが、なかなか来られない
所なのに、ただマラソンコースを走っただけで終わりでは、それもなんだか
勿体ない気もして、つい立ち寄ってしまいます。

まずは皆田海岸。16km過ぎの、位置標識30番が立っている曲がり角を、
マラソンコースとは反対に右折して木立を抜けたところにあります。
ここには、泳いで渡れそうな所に浮かぶ皆田離という小島が一つの景色に
なっています。川の無い与論島では土壌の流入が少ないからか、水の透明度が
高く、思わずドボン!したくなります。

もう一つは、寺崎海岸。18km付近、位置標識32番の立ってる角を、マラソン
コースは直進ですが、ここを右折した所にあります。かつての穴場でしたが、
近年の映画「めがね」のロケ地として有名になっちゃいました。ここの
特徴は、波の穏やかさ、目に眩しい程の浜の白さ、砂のキメの細かさ、
です。シューズを脱いで、素足の感触を楽しみながら走ってみたくなる
所ですよ。他の海岸では、足元が枝珊瑚や貝殻のカケラなので、裸足で
そんなことしたらイタタタタ…ってなるところですわ。
振り返っても、浜には自分の足跡があるだけ、他には何もない、ホントに
何も無い所です。でも、たまには何もせずにボ〜っと黄昏るのも、
忙しすぎる現代人には必要なのかもしれません。

コースに戻ると、早くも折り返してきたトップグループとのすれ違いが
始まります。
右折して急坂を下ると宇勝の海岸墓地。冬から春にかけて北風の吹く
与論島なので、北に面した宇勝海岸では、リーフの外では波は荒いみたい
です。ここで20kmです。

正確な場所は忘れましたが、折り返し地点前後の沿道で、菜の花と向日葵
(だったと思います)が一緒に!咲いているのを見ましたよ。向日葵は
丈の低い小ぶりなものでした。冬〜春〜初夏のせめぎ合う与論島。なんだか
不思議な風景です。

この辺りから、フルの2時間後に島を時計回りの方向でスタートした
ハーフ参加のランナー達が前からやってきます。狭いコースを左側通行で
すれ違い、22km手前で折り返したら、フルもハーフも一団となって
進みます。

つづく…が、次回がいつかは不明(^^;)
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
与論島ヨロンマラソン走り旅〜その9
22km手前で折り返した先の沿道左手に大きな瓶が並んでいます。これは
熟成中のキビ酢の瓶。近年、健康食品としても注目されてます。
この辺りは、付近の島民や近くのホテルで働く人たちが応援してくれて
います。人口よりも動物の頭数の方が多い与論島なので、沿道の皆さんを
観察していると、連れているのは犬でなく山羊だったり、抱いているのは猫でなく雄鶏だったりします。

では、ここでエイドの話。大会要項では、第○給水所、なんて書いて
ありますが、現場では『元気が出る給水所』なんて手書きの看板を
掲げたりしてます。
黒糖、果物、揚げドーナツ、塩お握り、梅干し、パパイヤ漬け…。
後ろの方を走っていたら何も無くなっちゃった、なんて事もないから
大丈夫です。
で、これらが、ただ器に入っているんぢゃなくて、月桃の葉を
〜〜〜九州から沖縄にかけて自生する植物で、葉には抗菌防腐効果が
あり、餅菓子等の包装にも使います。〜〜〜
器に敷いた上に盛り付けたりと、さりげなく郷土色を出している所も
あります。ウッカリ見落としてしまいそうなとこにも添えられた、島の
人達のそんな小さな心使いが、参加者の心をホッとさせてくれます。
記録や入賞を狙って先を急ぐのでなければ、何を摂るかゆっくり撰んだり、
エイド係の島のおばちゃん達と世間話でもしながら、その暖かい人情に
触れるのも良いでしょう。

スポーツドリンクと共に用意されている水。これにも、南の島ならではの
ありがたみがあります。
川のない与論島での主な水源は地下水です。珊瑚礁の島ゆえの石灰岩質から
滲み出した硬度の高い水は美味しいのですが、水回りに沈着する石灰分が
ボイラー等の機械の耐用年数を早めてしまう欠点もありました。
また、農業の拡大に伴い、大量の地下水を汲み上げた結果、そこに海水が
混じったり、化学肥料の残留成分の影響を受け始めるようになりました。

そこで、渇水期の水不足の解消や水質改善のために、淡水化プラントが
建設されました。うしまる♪がヨロンマラソンを走り始めた頃は、この設備は
まだ無く、完成したのは平成13年のことでした。
蛇口を捻れば、エイドに着けば、当たり前の様に出てくる一杯の水にも、
実は、そんな島の事情が背景にあるのです。

宇勝のエイドで元気をもらい、海岸墓地からの坂道をえいやっ!と登れば、
まもなく25kmです。

(つづく…果たしてちゃんと完走できるのか(^^;)
しぶまま
  • 登録日: 2007-12-27
  • 居住地: 千葉県
  • 投稿: 761
Re: 与論島ヨロンマラソン走り旅〜その9
「道マラ」越えたぞぉ〜、あと17km、がんばれ〜♪
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
Re: 与論島ヨロンマラソン走り旅〜その9
しぶままさん、mahalo〜(^o^)/。

そう、タイトルに『完走記』という文字が無いのだ〜。大丈夫なんか〜。
それと、もう来月には、次の島マラソン・久米島が控えているのだ〜。
そっちにも手を拡げて共倒れの恐れも…(^^;)
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
与論島ヨロンマラソン走り旅〜その10
レース後半には雨は止みましたが、日差しは望めません。晴天なら、
海の青、空の蒼、キビの葉の緑、ハイビスカスの赤…エキゾチックな色の
共演が楽しめたのですが…。

暫くは、すれ違うランナーとエールを交わしながら進みます。ハーフには、
沖永良部島から参加の知人が、一緒に連れた犬にもゼッケンつけて
走ってます。もちろんリードを付け、ランナーのボリュームゾーンを避け
後ろの方にいました。ハディという名前のこのワンちゃん、飼い主と
一緒に『ハーフ女子の部』として参加を受理されたそうで、そんな融通を
効かせる辺り、なんとも懐の深い?話です。アニマル対決!、コイツに
だけは負けられ〜ん!。

皆田海岸に近い27km付近だったかな、畑にサボテンみたいな植物が
植わってます。これはドラゴンフルーツの木。この季節では花も実も
ありません。夏場の夜、月下美人の様な大きな白い花を咲かせている
ところを、いつか見てみたいものです。

島の東側、左手に続く防風林が一旦途切れ、パッと開けた視界に海が
飛び込んで来たら、まもなく30km。往路でシーマンズビーチが見えた所です。
走る方向が違えば風景の見え方も違ってきます。ここは南北に伸びる浜の
南端にあたり、南に向かって走る復路とハーフでは、コースは左→右と
緩いS字を描いて再び木立の中へ入ってゆきます。上り坂なこともあり、
おそらく、復路で意識が向かうのは、東〜南東方向の海原でしょう。

一方、走り旅その6で紹介した往路での風景、白砂青松の浜〜アクセントに
なる岩場や舟〜沖永良部の島影、のパノラマは、北東方向になります。
これ、ハーフや復路では、左手後方を振り返らないとつい見落として
しまうのです。コース左手の東屋が目印です。天気が良かったら、これ、
もう一度目に焼き付けるのをお忘れなく!。

この海岸の沖合い約1キロには、潮位の低い日の干潮時に姿を現す、
『百合が浜』という砂州があります。冬の昼間はあまり出ないそうですが、
3〜4年前のレース中に一度だけ見ました。リーフ付近で泡立つ白波が
左右に伸び縮みしてる様に見える一方、その手前に、形の変わらない
ベージュ色の部分が浮かんでるように見えました。
百合が浜は舟で渡れます。ここで星砂を歳の数だけ拾うと幸せになれるとか。
ここに上陸して見る、自分の全周囲360度から波が打ち寄せる光景は、
とても不思議なものに映ると思います。

(5km前進!)
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
与論島ヨロンマラソン走り旅〜その11
島の南東部の赤崎まで戻ってきました。
この付近のコース脇には奄水(アマンジョウ)と呼ばれる湧水があり、
今から約三千年前、与論島に初めて人間が渡ってきたときに、この湧水を
見つけてそのまま定住したと伝えられ、近くには、上城跡遺跡という、
縄文時代末期から弥生時代のものと考えられている住居跡があります。

遠浅の砂浜から岩礁まで変化に富んだ海岸が見所のこの辺りは、今でも、
民宿や飲食店の集まる賑やかな応援ポイントの一つで、沿道には、
芭蕉の木陰の椅子を出して座っているお爺ぃにお婆ぁ、三線やパーランクーを
手にした兄ぃ兄ぃや姉ぇ姉ぇ…沢山の笑顔の花が咲いています。
スポンジやドリンクを手にエイドで待ち構えている子供たちも、自分たちの
中の誰がランナーから受け取ってもらえるかの競争を楽しんでいるみたいで、
こちらがエイドで立ち止まると、何本もの手が差し出されます。ホントは
みんなから受け取ってやりたいのだけどそうもいかないんだ。受け取って
やれなかった子たちよ、ごめんよ〜(>_<)。

先の方で、ゴミ袋を持って立っている子も、コップ棄てま〜す、なんて、
こちらに取りに来てくれたり…。もうホントに、みんな、人懐っこくて
素直で可愛い。せっかくの日曜日なのに、みんな朝から、仮面ライダーとか
プリキュアとかも視ずにお手伝いしてくれているんだね。みんな、ホントに
ありがとね!。いつか、この島を離れてゆくであろう君達にとっても、
今日が、島での大切な思い出となる楽しい1日になりますように!。

31km付近には、与論民族村という私設の郷土資料館があります。ここには、
17世紀以降、与論島が薩摩藩の直轄となる中で姿を消して行った琉球様式の
赤瓦の屋敷や、マラソンコースからも見える茅葺き屋根の古民家が復元・
保存され、その中には、昔の農具や漁具が展示され、まるで、ここだけ
一昔前の与論島にタイムスリップしたかのようです。訪問者に説明を
してくれる、民族村を開いた菊千代さんの柔和な笑顔と優しい語り口には、
ファンも多いんですよ。
そうそう、この民族村でも私設エイドをやっていて、ここで出してくれる
パパイヤ漬けは、うしまる♪の中では、キング・オブ・塩もの@ヨロン
マラソン、です。大会参加のときは、熱痙攣対策も兼ねて、ぜひ、
コレを御賞味あれ〜!

うしまる♪@1キロしか進めなかった〜(>_<)。ホントに完走できるんか!?
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
与論島ヨロンマラソン走り旅〜その12
与論民族村を過ぎ、コースは一度内陸部に向かいます。31kmから32kmの
区間は、緩い登り坂が真っ直ぐに続きます。この坂の途中にある民宿
「星砂荘」さんは、映画「めがね」で、薬師丸ひろ子さん演じる少し
変わった家主の農家民宿としてロケに使われました。もし宿がここなら、
「今日の処はこの位にしといたろう」
と、走るのはサッサと切り上げ風呂にでも入りたくなりますが、
(って、そんなん、私だけか・笑)
宿の前には、御近所の皆さんも総出でバリケード、もとい、応援陣地を
設営しているので、そうもいかなさそうです。

このゆるゆる坂を登りきると、コースは何度か左へ折れながら、再び
海岸部へと降りてゆきます。龍美の発電風車を過ぎ、左手に前浜海岸が
見えたら、いよいよ、コースの最高地点・JALやRACのCAさんが
待っているエイドへの登りが始まります。何年か前の大会パンフに、
この坂で撮った写真が使われ、そこに写ったランナーの殆どが歩いて
しまってました。ただ歩くだけでも脹ら脛のストレッチになりそうな
急坂を登り、一旦、平坦になってからまた登る、という感じの坂です。
うしまる♪も、ここは辛抱たまらず歩いてしまいました。ナサケナイ。

途中、コース脇の牛小屋の所で、
「を〜い、走るのん、誰か代わってくれぇ〜」
と弱音を吐いてみても、小屋の中の牛達はうしまる♪には全く無関心。
近くにいた飼い主らしきおばちゃんには、
「『お前は黒毛ぢゃないからダメ!』って言ってるよ〜」
と笑われます。毎年、同じ所に同じ人がいて、なんか去年も同じような
やり取りをしたような気がします。

ヨレヨレと坂を登り、標高約60mになるコース最高地点にあるエイドに
到着〜。35km地点です。近くの見晴台からは、晴天なら、沖縄本島や、
満月の下で走るムーンライトマラソンの伊平屋島を眺められます。

このエイドでは、温かい豚汁や山羊汁が、使い捨て食器ではないお椀で
振る舞われます。調理に洗い物にと、島のお母さん達が手際良く作業して
います。キビ刈りも追い込みのこの時季の貴重な休日を返上で、
(実際には毎日作業なのだと思いますが。)
運営に当たる、こうした島民ボランティアの手で大会は支えられて
います。そんな島の皆さんと命の恵みに感謝して、箸を取るのに手を
合わせてから、いただきますっ!。

(つづく〜〜〜来年の大会申込み受付中ですよ)


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