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AKA |
投稿日時: 2008-6-24 13:35 |
- 運営スタッフ

- 登録日: 2007-3-6
- 居住地: 大阪
- 投稿: 1827
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- 第8回にちなんおろちウルトラマラソン(6/22)
- 初めてのウルトラマラソンに参加して来ました。
鳥取県の日南町で行われるこの大会、町内だけで100kmのコースが取れる程の広さだが、人口は僅か6,000人強の典型的な日本の農村。 正式には「天体界道100kmにちなんおろちマラソン全国大会」と言う長い名前で、パンフレットには「日本最大級の過酷なレースにあなたは挑戦出来ますか!」と、参加者希望者が減るのでは?と思うような文章が何故か書いてある。(笑) 前夜の宿でも、同部屋になった人達とビールを飲みながら「このコースを完走出来ればどこの大会でも大丈夫」とか「上りと下りだけで平地は無いよ」等と脅されまくり。
そんな中、殆ど眠れず午前2時に起きて朝食を済ませて会場へ。 スタート地点では、frunのK氏とY氏に出会って少し話す。 小雨の降る中、午前5時にのんびりとスタート。 200mほど走れば早くも上りになり、そのまま山間部に入って行くと小降りと言うより霧雨の様で、両側ともうっそうとした樹木に囲まれ、まるで森林浴をしながら走っているような気持になる。 山あいになると、コース沿いにポツポツ有る民家では雨の早朝にもかかわらず一家総出で応援してくれるのが嬉しい。
30キロ辺りまで幾つかの集落を抜けながら来たが、時計を見ると1時間35分位。どう考えても速すぎるし、後半どうなるかと心配したが、幸いここからは長い上り坂が続くためスピードも自動的に落ちてホッと一息? 40キロ手前辺りのエイドでは小学生の女の子から、手作りの熊よけの鈴を貰う。 これにはメッセージと作ってくれた子供の名前・学校名等が書かれて有り、思わず絶対完走するぞ!と言う気持になる。無事ゴール出来たらお礼の手紙を書かなくてはね。
ここまで何度も上り下りを繰り返しながら50キロ過ぎの標高830m地点を終えると、ここから63.8キロの大エイド地点迄10数キロの長い坂を400m程下る。 ここはタイムの稼ぎどころ・・・、と、適当に抑えながら快適に飛ばして無事到着。 ずっと小雨の中を走ってきて身体も冷え、シューズも濡れていたので着替える事にした。 その後おにぎりや団子汁などのんびり食べて25分ほど休憩。 ここからが最大の難所で、4キロ少々の距離を約400m以上登る。つまり1キロで100mは登る計算。 走ろうと思えば何とかなるが、60キロ走って来た足にはかなり辛い。おまけにまだ先があるので、ここで無理したら後が・・・と身体が引けてしまう。 この時間帯だと周囲も同じ考えなのか、皆黙々と歩いている。 山へ入るとまた霧雨が強くなり、着替えたウェアやシューズもあっという間にびしょ濡れに。
以前、新世界のオフ会で、鉄人M氏から「ウルトラのハーフは70キロだよ」と教えて貰ったが、その地点までもう僅か。 そして、何とか標高900m程の最高地点に到着したと思うと、一気に長い下り坂で、約6キロを400m下る。 それにしてもこのコース、上りか下りだけで本当に平坦部が無い。 80キロ地点からは本当に長かった。 この辺りになるとキロ8分が限界で、エイド滞在も入れると僅か5キロを40分以上掛かっている。 そんな中でもやっと90キロに来て一安心。ここまで来れば後はずっと歩いても大丈夫。 90.5キロのエイドでは完走を確信して、勧めてくれた椅子に座り、熱いお茶をのんびり頂く事に。これで天気が良ければ新聞でも読みたい程の良い気分だ。
そして、もう上りは無いだろう・・・と思っていたが甘かった。 エイドを出るとすぐにまた上り坂。 全くこのコース、もう少しランナーへの思いやりを(笑)、と半ば放心状態で黙々と進む。 ようやく後5キロの表示が見えた。 よし、ここからロングスパートを!・・・とスピードを上げると、すぐお約束の長い上り坂。しかもいったん上り終えてフラットになったと思うとその先も上りの2段階設定。(笑) お〜い、頼むから助けてくれぇ〜〜。(^O^;)
結局、ラスト2キロ位まで上り続け、そこからやっと最後の下りに入る。しかし下りもここまで続くと足が持たない。少しでもふらつくとそのまま転倒してしまうのは間違いないほど筋肉が疲労しきっている。 もうどうにでもなれ・・・とやけくそで走り、道路を横断するとスタート地点の役場が見えここで最後の力を振り絞る。 ラストは大勢の人の中、貰った熊よけの鈴を手に握りしめて転げるようにゴールテープを切った。 タイムは12時間32分12秒。
初めてのウルトラで完走出来ただけでも嬉しかったし、タイムも良いのか悪いのか分からないけど充分満足。
ゴール後、雨で冷え切った身体を熱いシャワーで暖めながら、ついさっきまで走ってきた情景を思い出す。 終わってみればこの大会、町を上げての応援はもちろん、それぞれ集落の人達全員が出てくれての声援。 表に出られない程のお年寄りも、開け放した座敷から応援してくれる。それも「来年もきてくだされよぉ〜」等と声を掛けて。 そしてエイドの人達の明るい笑顔や暖かい言葉。 コースは思い切り厳しいし、不安で一杯だったけど、その応援のお陰で早い段階からタイムを別にすれば何となく完走出来ると思える程だったし、本当に人情味溢れた素晴らしい大会だった。 他のウルトラマラソンも知らないし、大都会東京マラソンの大観衆も嬉しかったけど、走っている途中、身体は辛いのに何故か頭の中は楽しいと言う不思議な感覚が続いた。
いつかは100キロのタイムだけを狙えるウルトラマラソンに出たいと思っていたけど、最初にこんな経験を覚えると、そう言う大会には参加しないのかなぁと思ってしまう。 日南町の皆さん、本当に有難うございました。 ---------------- by.AKA
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