13.フリートーク : 【本】「東京マラソン」遠藤雅彦

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ふれっぷ	投稿日時: 2008-3-21 14:14
運営スタッフ 登録日: 2007-3-5 居住地: 北海道 投稿: 1614	【本】「東京マラソン」遠藤雅彦 この本です。 著者は、2007東京マラソンの実務責任者です。 ほぼ、ゼロからのスタートから作り上げた東京マラソンが、なぜ社会現象とも言える「ランニングブーム」を引き起こしたのか等、大会を作っていく過程から、実際の大会の様子、大会が残したものについて書かれた本です。 実は、「ついでに買った本」なのですが(宗茂の本だけでは送料無料にならない（＾＾;;)、これがなかなか良かった。 著者はランナーでないので、私からすると一般の人はこんな目でランナーを見てるのか、という発見もありました。 例えば --引用開始-- 【走りながら食べるなんて世間は知らない】 市民ランナーの世界では、(略)レース中にいろいろなものを食べるのは、ごく当たり前のことだといいます。(略) しかし、走りながら食べたりして、おなかは大丈夫なのかな、というのがごく常識的な世間の感じ方ではないでしょうか。(略)テレビで放映されてきたマラソンは、エリート大会ですから、レース中に食べたりするランナーはいません。(略) そのため、「なんで飯を食いながら走っているようなやつのために道路をふさがれなくちゃならないんだ」と抗議の電話をかけてきた人もいました。 --引用終了-- それから、大会でのアイデアはあらゆることが真剣に検討されたそうです。これも、おかしかった。(笑) --引用開始-- (給食について)最初に出た意見は「せっかく築地市場の横を通るのだから寿司を出したらどうだろう」というものでした。(略) 寿司を出すときには、しょうゆも必要だろうか。トロからなくなって、遅いランナーはかんぴょう巻きだけになってしまうのではないか。 --引用終了-- 最終的には、準備の大変さや保健所の許可の問題で不可能と判断するのですが・・。担当者達が楽しんで議論している様子が伝わってきます。 この本で始めて知ったこともあります。 一つ目は、目指したものが、ＷＭＭ(ワールド・マラソン・メジャーズ＝ベルリン・シカゴ・ロンドン・ボストン・ニューヨーク)に匹敵する大会ではなくて、「超える大会」だったと言うこと。 二つ目は、総事業費が１５億円(お一人様５万円)だったということ。 その他、バナナ、人形焼、ランナーズアップデイトサービス、荷物の引渡しの問題などの反省点も率直に書かれていました。 感動的ですらあったのは、沿道を埋めた１７８万人の観客についてでした。その観客が新たなランニング文化の一翼を担うという話は本署に目を通していただくとして。こんな記述も。 --引用開始-- 出場したランナーは、スタートからフィニッシュまで、ずっと応援を受けて走ることになりました。(略) リタイアするのも大変でした。疲れ切ったランナーには、特に声援が集中します。そのため、やめるにやめられず、フィニッシュまでたどり着いてしまうのです。残酷ともいえそうですが、東京マラソンの温かい応援は、完走率アップに貢献していたに違いありません。 --引用終了-- そして、筆者の心境。 --引用開始-- メダルをかけてもらったランナーからは、笑顔で「ありがとう」という言葉が返ってきます。私もオフィシャルのコートを着て、大会役員のカードを下げて立っているだけで、「ありがとうございました」(略)と声をかけられました。役人を長年やってきて、「税金泥棒」なんていわれたことは何回もありますが、あんなに大勢の人から「ありがとう」といわれたのは初めて。どぎまぎしてしまいました。 --引用終了-- 惜しむらくは、警視庁との交渉の過程や、東京国際女子マラソンとのやりとりなどが詳しく書かれていれば、と思ったりしますが。これは、まだまだ生臭い話でしょうから、３０回記念大会あたりで回顧録として「今だから話せる」と披露してもらいたいものです。（＾＾） とりあえず、心温まる一冊です。 【お薦め度】★★★★(星四つ) ---------------- ふれっぷ＠北海道 http://frep.way-nifty.com/cafe/

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•  » 【本】「東京マラソン」遠藤雅彦 (ふれっぷ, 2008-3-21 14:14)
•      Re: 【本】「東京マラソン」遠藤雅彦 (りっき, 2008-3-22 0:02)
•        Re: 【本】「東京マラソン」遠藤雅彦 (のりたか, 2008-4-2 6:46)
•          Re: 【本】「東京マラソン」遠藤雅彦 (ふれっぷ, 2008-4-2 15:13)