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6.大会報告室 : 第64回別府大分毎日マラソン

投稿者 トピック
いちびり
  • 登録日: 2007-4-6
  • 居住地: 東京都立川市
  • 投稿: 509
Re: 第64回別府大分毎日マラソン(いちびりの完走記)
やっと書けました。(^^;

初参加の別大は、ミラクル盛り沢山でした。ありすぎて全部は書けません。(笑)
余力があればレース前後の四方山話もUPしたいと思いますが…たぶん無理(笑)

−−−−−−−−−−(ここから)−−−−−−−−−−

スタート前の緊張感が半端ない。
カウントダウンが始まると、これまでの不運や不安を全てリセットして空を仰ぐ。
真っ青な空に思い浮かんだのは、昨年9月に産まれた愛娘の顔。そして、妻と亡き父の顔。
「行きます!」
目を閉じてそっと呟いた。

ロスタイムは40秒くらい。スタート直後からしっかりと三拍子呼吸が出来ている。
ある日突然、呼吸と踏み出しの足の関係が気になった。Facebookに投稿したところ、同郷の同級生でfrun伝説のカリスマランナー、りかねんさんからコメントを頂いた。
「自分は三拍子だから関係ない」
予想外の返事に戸惑ったが…
「これは試す価値大いにある」
と言う訳で、2週間前から取り入れた呼吸法だ。
もうマスター出来てる!?

タイム順の整列なので、流れも一定でストレスがない。
そもそも自分が一番遅いのだ。直ぐに4'40/km前後で巡行する。さすがだ。
突っ込加減な気もするが、苦しい感じもなく、身体が軽い。早くも大会マジック炸裂だ。
「超気持ちいい!」
気分は北島康介だ。
頭のネジが緩むどころか、数本か外れたようだ。
スタート前の緊張感は何処へやら。
「めっちゃ愉しいやんけぇ〜」

1km 0:04:47
2km 0:04:42
3km 0:04:41
4km 0:04:43
5km 0:04:41 / 0:23:34 / 0:23:34

6km付近最初の給水で目の前をくろいぬさんが横切って行った。
給水はスポーツドリンクのみ。水は何故かお腹が痛くなるのでスルーする。
7km付近でhoyohoyoさんに背後から声をかけられ抜かれた。
「(3時間)20分ペースですよ〜」
オーバーペース気味なのはわかっているけど、気持ちが良すぎて身体が動いてしまう。
「ちょっとヤバいかも…」
しばらく前方に背中が見えていたが、いつの間にか視界から消えていた。
「これでいいのだ」
第一関門の10kmを約48分で通過。
「あら!?」
いい意味で予想外。

6km 0:04:42
7km 0:04:43
8km 0:04:43
9km 0:04:40
10km 0:04:39 / 0:23:27 / 0:47:01

聞き覚えのある声が耳に入る。振り向けばくろいぬさんだ。
コンサドーレとレッズのコラボで、徐々に間を開けられて行く。
また気がつけば、視界から消えていた。
「これでいいのだ」

別大国道のバンクは多少気になるが、曲がりくねった路を最短コースを見極めながらコース取りを楽しむ。
風は、時折横風に変化しながらも、僅かに追い風だ。
ガーミンのオートラップを500mに設定している。なぜなら、1km毎より早く修正が出来るからだ。それだけではない。2分ちょっとでアラームがなるから、距離がどんどん縮まる気がする。気分的にもいい。
ただ走っている間は、単純に2倍する計算能力さえない。アホか!?(笑)
関門を1時間12分で通過した。

レースプランは、15kmまで必死に4'50/km。
あとは、5'00/kmのつもりだったが、いい意味で計画倒れだ。
敢えてペースは落とさない事にした。
「いい時はいい、ダメな時はダメなんだから」

11km 0:04:44
12km 0:04:42
13km 0:04:41
14km 0:04:42
15km 0:04:44 / 0:23:32 / 1:10:33

前半の厳しい関門を余裕をもってクリア出来た。時間的にも体力的にもだ。
疲れは然程感じていない。すこぶる順調だ。
「愉し過ぎる!」

長い長い別大国道が短く感じた。しかし、景色を観る余裕は無かった。
遥か前方に伸びるランナーの縦列だけが目に焼き付いている。
自分ではかなりいいペースだが、参加者の中ではかなり後方なのだ。
時折反対車線を走る車からの声援が妙に嬉しかった。
こんな経験はあまり記憶にないからか?
「いけいけだ!」

16km 0:04:41
17km 0:04:48
18km 0:04:42
19km 0:04:46
20km 0:04:49 / 0:23:45 / 1:34:18

中間点を1時間40分で通過。ロスタイムを差し引くとハーフの自己ベストを更新してした。散々苦しんだ100分を簡単に、フルのラップでクリアしてしまった。
「何かがおかしい」

海岸線の別大国道から別れを告げ大分市街へと入っていく。
歩道が近付き沿道の応援の声が耳に入る。国際レースの応援はちょっと違う。
「前へ前へ!」「いいぞ、行ける!」
声援が背中を押してくれる。
「行きますとも!」

25km手前、浜町の交差点でちょうどトップランナーが左折して行った。
「ナイスなタイミング!」
帰宅後、録っておいたビデオを見たところ、絶妙なタイミングでトップランナーの後方の交差点を走り抜ける姿が映っていた。
「ここにもミラクル!」

21km 0:04:44
22km 0:04:50
23km 0:04:42
24km 0:04:44
25km 0:04:46 / 0:23:47 / 1:58:05

左前方からの風が強い。スタート時、北北西からの風は、皮肉にも北北東に変わっていた。
センター寄りは街路樹で日陰になりやや寒い。ランナーもまばらで風避けもいない日陰を走るくらいなら、独り外れて左側の日当りあるコース取りを選択した。
長い直線。応援も少ない場所は、精神的にキツイ。
ゴールの競技場を右手に見ながら渡る弁天大橋越えは、かなり心身に堪える。
競技場を少し過ぎたところで花火が上がった。トップランナーのゴールだ。

いよいよ、フルマラソン最大の山場、30kmから後半へと差し掛かる。
ペースも依然安定し、足もちゃんと上がっている。
まだまだ元気そのものだ。しかし疲れは無いと言えば嘘になる。

「いちびりさ〜ん」「エフラ〜ン」
バニーさんの声が耳に飛び込んできた。
仲間の応援は、エネルギーになる。再び力がみなぎって来る。
「後半へと続く」

26km 0:04:43
27km 0:04:46
28km 0:04:44
29km 0:04:50
30km 0:04:44 / 0:23:48 / 2:21:53

長い直線が終わり、30kmを過ぎたところで、くろいぬさんが右折する姿が見えた。
「ロックオン!さぁ猟の始まりだ」
これまでスィーパーがスナイパーに変身した。こうなると足は軽い。
間もなくその背中を捉えた。
「ここから粘りましょう」
33km辺りでは、ジローさんの背中がみるみるうちに大きくなってきた。大量の発汗跡が見える。かなりキツそうな表情だ。
「粘りましょ粘りましょ」

31km 0:04:49
32km 0:04:41
33km 0:04:47
34km 0:04:47
35km 0:04:47 / 0:23:51 / 2:45:44

復路もなぜか向かい風。また風向きが変わったようだ。
二度目の弁天大橋は、ゴールするサブ3ランナーを横に見ながら渡ることになるが、そんな余裕はない。
「集中、集中」

トップランナーとすれ違った浜町交差点を左折すれば残り4kmもない。
オアシス前を左折すると市役所、県庁、大分城址前を通る長い直線だ。
沿道に人が多いが、ほぼ通行人のようにも見える。(笑)

40km関門手前でfrunウェアが視界に入る。hoyohoyoさんだ。
じわりじわり差を縮め大分城址公園前でついに捉えた。
「追い付きました!」

36km 0:04:47
37km 0:04:56
38km 0:04:49
39km 0:04:52
40km 0:04:44/ 0:24:09 / 3:09:53

ラスト2kmはごぼう抜きだ。
ところが舞鶴橋の上りで一瞬脚が止まった。ここが41km地点でなければそのまま失速していたかもしれない。
舞鶴橋から競技場までがとても長い。

最後の力を振り絞りラストスパート。しているつもりだが実際には少しも上がっていなかった。
競技場に入り、ゴールする安堵感と別大が終わってしまう寂しさが入り混じる。
メインスタンド前を笑顔で駆け抜け、渾身のガッツポーズ。

ゴールは、グロスタイムで、3時間21分07秒。
ネットタイムで、約8分の短縮だ。
何よりもこの結果に一番驚いているのは自分自身だ。
「イリュージョン完了!」

41km 0:04:50
42km 0:04:47
Goal 0:00:57 / 0:10:34 / 3:20:27

やり遂げた感が半端ない。顔の筋肉が緩み放しだ。女子高生にフィニッシャータオルをかけてもらうが、ニヤケ顔が止まらない。
ただの怪しいおっさんだ。(笑)

妻に電話で報告。いつものように無関心な反応だ。(笑)
「走らせてくれてありがとう」
妻への感謝を忘れてはならない。

一昨年、ずっと僕のマラソン人生そのものだった北海道マラソンを卒業した。
一浪し、高嶺の花だった別府大分毎日マラソンは、まさに夢の舞台だ。

最初から最後まで、愉しく気持ち良く、気も抜かず走りきった。ゴールする事が惜しく思えた。
「こんな事は初めてだ」

♪もしかしてだけど〜
五十路間近のおっさんが、別大マラソンに恋をしんじゃないの〜♪

−−−−−−−−−−(ここまで)−−−−−−−−−−

長文駄文にて失礼いたしました。

いちびり

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