メインメニュー
frunデータベース
サイト情報
サイト運営者
ユーザ登録数:1009名
frun談話室
「frun談話室」の利用方法は次のページを参照して下さい。
frun談話室 - 投稿について - 投稿フォームの使い方
※投稿記事の閲覧は誰でも可能です。その点を配慮の上、利用して下さい。

6.大会報告室 : 与論島ヨロンマラソン走り旅〜その1

投稿者 トピック
うしまる♪
  • 登録日: 2009-1-13
  • 居住地:
  • 投稿: 186
与論島ヨロンマラソン走り旅〜その7
誰もがみんな 自分の家で死ねる島があるという
家族に見守られて 魂の旅立つ島だという…

シーマンズビーチを過ぎると、しばらくの間、コースの左手はキビ畑、
右手は防風林が続きます。防風林の所々には海岸墓地があります。海辺に
墓地が多いのは、故人の魂が海の神様と一緒になって、島に大漁豊穣を
もたらすと考えられているからです。
沖縄で見られる亀甲墓は無く、また、本土で見られる卒塔婆もありません。

うしまる♪がヨロンマラソンを走り始めた頃は、コース脇の墓地では
「ガンブタ」という建築模型みたいな物をよく見ました。これは、そこに
「土葬」された故人の住み処であり、後に、「洗骨」といって、親族総出で
骨を掘り出し、海水で浄めて甕に入れて埋葬する、というものでした。

明治の初期までは、島の東南部のハミゴーで「風葬」が行われてました。
その後は県により土葬が奨励されましたが、土の中に埋められたままでは
苦しかろう、と島の人達は考え、洗骨をするようになったのだそうです。

天体の運行や潮の干満など、大自然の営みに従い、その中の小さな
存在として謙虚に暮らしてきた島の人達は、まだ小さいときから、地域や
家庭での行事を通じて、目には見えない、科学ではまだ説明できない
何かの存在、神様とか祖先の魂とかを感じとり、敬い、感謝する気持ちを
自然に熟成させてきたのでしょう。
掘り出された頭蓋骨の形は、生前の故人の表情を彷彿させ、立ち会う
親族の間には、故人を慈しむ気持ち、故人と「再会」出来たことへの感謝の
気持ちなど、何か暖かいものが流れたのではないでしょうか。

そんなガンブタも、7年前に島内に火葬場が出来てからは、かなり
減りました。洗骨自体も手間が掛かるし、島を出た親族が集まるだけでも
大変です。これも、時代の流れなのでしょうか。

この付近に、3年前に亡くなった、うしまる♪常宿の先代主人が眠って
います。近くのコース係員に事情を話し、コースを外れて墓参り。同宿の
仲間たちもみんなしていたようで、後で聞いてみると
「背中を押してもらって身体が軽くなった」
「もう少しゆっくりしてゆきなさい、とばかりに足が進まなくなった」
と、感じたものは人それぞれだったようです。

再びコースに戻ります。風に揺れるキビの葉の擦れる音、防風林ごしに
聞こえてくる潮騒をBGMに進むと15キロ地点です。

(つづく、かも〜)

スレッド表示



ログイン
ユーザ名 または e-mail:

パスワード:

ユーザ名とパスワードを記憶

パスワード紛失

新規登録

ホーム -  frunからのお知らせ -  frun談話室 -  frunカレンダー -  当サイトについて -  お問い合わせ
Powered by XOOPS Cube 2.0 ©2005-2006 The XOOPS Project
Theme Designed by OCEAN-NET