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7.オフ会・練習会 : 「源氏物語&抹茶ソフトマラニック」のお知らせ

投稿者 トピック
ケイタロー
運営スタッフ
  • 登録日: 2007-3-5
  • 居住地: 京都
  • 投稿: 1253
「源氏物語&抹茶ソフトマラニック」事前学習(その3)
さて、ここからがいよいよ世界遺産の宇治。

■宇治橋付近は人通りも多いのであまり走れないと思いますが、トロトロと東岸を上流へ進むと、朝霧橋のたもとに源氏物語・宇治十帖のモニュメントが建っています。これは浮舟と匂宮のツーショットで、二人で小舟に乗って橘の小島へ渡る場面をモチーフにしています。
「橘の 小島の色はかはらじを この浮き舟ぞゆくへ知られぬ」
薫の庇護を受けていながら、匂宮に連れ出されて宇治川対岸の隠れ家へ向かう浮舟。
不倫です!いけません!
水に浮く小舟のように、不安定でどこへ行くかもわからないわが身。平安時代のお姫様も大変ですねぇ。
それにしても、この匂宮という奴は根っからのプレーボーイで、薫が宇治に住まわせていた浮舟のもとを訪れ、うまいこと言って明かりを暗くさせて、薫になりすまして浮舟の寝所に忍び込んで・・・ううぅぅ、うらやましい〰。でも、最後には浮舟を入水自殺に追い込んでしまう、とんでもない野郎です。

■朝霧橋の東詰に宇治神社、さらにその奥に宇治上神社があります。このあたり一帯は応神天皇の皇子で、宇治十帖の八宮(はちのみや)のモデルともいわれている「莵道稚郎子(うじのわきいらつこ)」の邸宅跡と考えられていて、皇子の亡くなった後、その霊を祭ったのが両神社の起こりといわれています。(莵道稚郎子については、帰り道にお墓があるのでその折に。)

■宇治神社は、対岸に平等院が建立されると、その鎮守社としての地位も与えられ、本殿は国の重要文化財に指定されています。「第四十八帖・早蕨(さわらび)」の巻が八宮邸を舞台としているので、神社の横に古跡のプレートがあります。
で、この小道を「さわらびの道」と呼んでいます。

「この春は 誰にか見せむ亡き人の 形見に摘める嶺の早蕨」
宇治の里にまた春がめぐってきました。父・八宮も姉・大君(おおいぎみ)も亡くした中君(なかのきみ)の元に、父の師だった宇治山の阿闍梨(前回の三室戸寺の項参照)から例年通り蕨や土筆が届けられ、中君は阿闍梨の心づくしに涙を落とします。

薫は、そもそもこの大君に心を奪われてから、恋に生きる男になったんですが、かたくなに拒絶されて・・・それでも諦めきれず・・・
大君は、妹の中君と薫を結婚させようとしますが、中君と匂宮が結ばれたことを知って(これは薫が匂宮をけしかけた)、心労がたたって亡くなってしまう。
で、薫は大君に似た浮舟に一目ぼれ、めでたく結ばれますが、ぼんやりしているうちに強敵・匂宮に寝取られてしまい・・・
三角関係に悩んだ浮舟は入水自殺をはかり・・・命は取りとめますが・・・
もう本当に、貴族って他にやることないんですかねぇ。

■宇治上神社は、本殿の中の3つの社が現存する最古の神社建築で、拝殿は寝殿造りの様式が取り入れられています。1994年(平成6年)に平等院とともに世界文化遺産に登録されました。境内にある湧き水は、宇治七名水の一つ「桐原水」と呼ばれていますが、現在は飲めません。

■この道をしばらく進むと、「与謝野晶子の宇治十帖歌碑」があります。この歌碑は、紫式部を終生の師と仰ぎ、「源氏物語」の現代語訳を完成させた晶子の没後50年を記念して建てられました。「源氏物語礼讃」から宇治十帖の十首が晶子の真筆で刻まれています。

このすぐ先の建物が「源氏物語ミュージアム」です。今回は寄りませんが・・・こればっかりで、すみません。展示にいろいろと工夫があって面白いです。

■すぐ横に、第四十七帖・総角(あげまき)の古跡。
これも、このあたり一帯が八宮邸ということで。前回の「椎本」に続く話です。八宮の一周忌の準備に宇治にきた薫は、大君の寝所に押し入って口説くのですが、大君ははぐらかしてばかり。一周忌が済んで間もなく、また薫は大君の寝所に入って・・・もう、しつこいですねぇ。でもこのくらい押しが強くないと・・・
「あげまきに 長き契りを結びこめ おなじところによりもあはなむ」
総角結びのように、私はあなたと長く寄り添いたいと詠みます。
で、先ほどの早蕨の話へ続きます。(時系列がバラバラですみません。)

さて僕たちは、ここから大吉山へ登ります。大吉山は、正しくは仏徳山といい標高131mの山で、登山道は東海自然歩道になっています。幅の広い登山道を一気に登ります。

ふぅ〜、やっぱり上りはきついですね。展望台でひと休み。眼下に、宇治川・平等院をはじめ宇治の町を一望することができます。道長や頼道、紫式部もここから眺めたんでしょうかねぇ。(つづく)


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ケイタロー(京都・桃山)


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