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-7.オフ会・練習会
--「frun22周年記念飲み会」のお知らせ
(本文)
タイトル:Re: 「frun22周年記念飲み会」【ランの部】事前学習D
投稿者:ケイタロー
日付:2018-09-29 09:43
内容:
事前学習Dです。
■清水坂(きよみずざか)
清水寺に登る坂道です。高台にある境内(清水の舞台)からの眺望は・・・今は林立するビルしか見えませんが、ここは目をつぶって・・・打ち寄せる波の音を聴き、眼前に広がる大阪湾から遠く淡路島を一望する風景を想像しましょう。
境内の崖から流れ出る玉出の滝は、大阪市内唯一の滝として知られています。まぁ、滝と言われれば確かに・・・。
この付近一帯は、昔から名泉で知られていたそうです。
水の話が出たところで、閑話休題。
前述したように、石山本願寺は信長と11年間も戦い、豊臣氏も大坂城に籠城して戦いましたが、この間の飲み水はどうしたのでしょうか?周辺の水は大坂湾から逆流してくる塩水で飲めません。
実は、上町台地の南の四天王寺方面から、北に向かって地下水が流れているそうで、この地下水のおかげで、城の中で井戸を掘れば飲み水は十分確保できたわけです。本願寺の僧侶も秀吉も、防御にすぐれ地下水が豊富な自然条件を熟知していたんですね。
話を戻して
■天神坂(てんじんざか)
車も通るただの坂道ですが、坂の途中から菅原道真を祀る安井神社へ通じているので、天神坂。太宰府に流される途中に立ち寄ったとか。
またこの神社の境内は、大坂夏の陣に敗れた真田幸村が戦死した場所で、本堂脇に「真田幸村戦死跡之碑」があります。
最後の場面を、池波正太郎『真田太平記』(十一)大坂夏の陣 (新潮文庫)から引用します。ジーンとくるところです。
鬼神のごとく戦った幸村でしたが、やがて傷つき追い詰められ、愛馬・月影とともに安居神社まで撤退してきます。
『このとき・・・
池の向こうの木陰から人影が一つ、あらわれた。
人影は、はっと槍を構え、じりじりと池のほとりをまわって近づいて来る。
うすれかかる意識の中で、幸村は、これに気づいた。
真田幸村は、右手で自分の頸すじのあたりを指し、近寄ってくる敵へ、
「手柄にせよ」
と、笑いかけてやった。
その声が、果たして敵の耳へ聞こえたか、どうか・・・。
敵は警戒し、槍を構えたまま、うごかなくなった。
幸村の躰が仰向けに夏草の中へ倒れた。
息絶えたのである。
左衛門佐幸村の四十九年の生涯は、ここに終熄した。』
幸村を討ち取ったのは、越前隊の西尾宗次だったといわれますが、幸村が息絶えた後に首級をあげたことを家康に見抜かれ、恩賞は与えられませんでした。(つづく)

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